自己陶酔ではない、「これしかない響き」の素晴らしさといったら、地味ではあるけれど、細部に至るまで原典を研究しつくした音楽的な大人の語り口です。 ...
2017年09月
FR DGG 2531 133 ヘルベルト・フォン・カラヤン ベルリン・フィル ブラームス・交響曲第3番、悲劇的序曲
カラヤン美学とはこうだと宣言する64年盤と同傾向だが重厚さが減って軽快な美しさが感じられる。美を強調し過ぎずとも自然にカラヤンらしい表現になっている。 ...
DE DGG 2531 132 ヘルベルト・フォン・カラヤン ベルリン・フィル ブラームス・交響曲第2番
ドイツ風の質実剛健さ、武骨さに背を向け、敢えて華麗な音響と流麗な曲作りで押し通した70年代の全集の中で本盤、第2番は牧歌的で美しい曲の性格もあって、一番成功した演奏になっている“ブラームスの田園交響曲”。 ...
DE DGG 2531 131 ヘルベルト・フォン・カラヤン ベルリン・フィル ブラームス・交響曲第1番
大方カラヤンの1番はレガート過剰で切れ味に欠け重々し過ぎる気もするが、この演奏はノリが良く金管や打楽器のリズムがアクセントとして良く効いていて“無駄のない合理的な動きの統一的集合体”が一番良く現れている。 ...
DE DGG 2530 335 ダニエル・バレンボイム ブラームス・ピアノバリエーション
映画「恋人たち」の主題歌のメロディーを編曲したピアノ版の初録音盤だった。構造・構成と全体の統合を音楽の要素として最重要視しているバレンボイムならではの造型感と美意識に貫かれたドイツ・ロマン派銘盤。 ...
FR DGG 2740 125 ズーカマン&バレンボイム ブラームス・ヴァイオリン&ヴィオラソナタ全集
ブラームスの壮年期から円熟期に書かれた3曲のヴァイオリン・ソナタを知的でハイセンスなズーカーマンのヴァイオリンをバレンボイムが的確なアクセントで支え、秀逸なブラームス像を創出したドイツ・ロマン派銘盤。 ...
DE DGG 2707 113 ダニエル・バレンボイム シカゴ交響楽団 ブルックナー・交響曲第5番
音楽全体のドラマティックな進行を重視したスタイルは現在のバレンボイムの音楽にも通じますが思い切りの良い音の勢いがあり、それがオーケストラの起爆力の凄さと相まって率直な力感につながっているのが気持ち良い。 ...
GB EMI ASD2533 バレンボイム ニュー・フィルハーモニア管 ポップ パシュリー ベイカー フィニラ ティアー ヘムズリー ガラード バッハ「マニフィカト」/ブルックナー「テ・デウム」
バレンボイムは若い頃からブルックナーに心酔しており、その最初の証明とも言える瑞々しい感性で歌い上げられたブルックナーで、コーラスも抜群の質の高さ。 ...
CH EXLIBRIS EL16 607 ルドルフ・ケンペ チューリッヒ・トーンハレ管 ブルックナー・交響曲8番
堅牢な美しさ。造形感覚もあくまで雄大、しかもその芯には強い力がみなぎっており、ケンペ絶好調時ならではの逞しい音楽づくりが実に快適。いかにもドイツ的なオーケストラのシブい音が作品にピタリとはまっています。 ...