アダージョにまで遅くしたアンダンテのテンポ感覚と終楽章での破綻を恐れず突き進む爽快さ。これがバレンボイムのロマンティックを強く感じさせる面白味だ。 ...
2016年06月
GB EMI ASD2851 デュ・プレ&バレンボイム ショパン&フランク・チェロ・ソナタ
病に冒されていたデュ・プレが、5ヵ月ぶりに演奏ができる状態に戻り、急遽録音されたのがこの作品です。病に苦しむ人間の祈るような気分の入り混じるショパン、瞑想性と激しさが交錯するフランク、両者とも名演です。 ...
GB EMI ASD2751 デュ・プレ、バレンボイム ドヴォルザーク・チェロ協奏曲
デュ・プレは1966年にバレンボイムと21歳の若さで結婚、この録音が行われたのは1970年、まだ25歳である。しかし1971年頃から多発性硬化症が発症し始めたというから、万全な状態での最後の頃だったのだろう。 ...
GB EMI SLS895 ジャクリーヌ・デュ・プレ FAVOURITE CELLO CONCERTOS
短く逞しく生きた夭折の天才というイメージは激情系のチェリストとして認知されているが、本当の彼女のチェロは、弾く事を心から楽しむ、抜群の味付けの出来る自然な演奏にあったのではないだろうか。 ...
NL EMI ASD548 ジョン・バルビローリ エルガー・創作主題による変奏曲「エニグマ」Op.36,序曲「コケイン」Op.40
19世紀末、落日間近い大英帝国の「威厳」と「過去の栄光」が交錯する30分の音楽パノラマ。この曲特有のノスタルジックな美しさを全面に出している。 ...
GB EMI ASD3374 ヘルベルト・フォン・カラヤン シベリウス・フィンランディア他
1976年録音の「フィンランディア」に始まる EMI への一連の録音は、カラヤンのシベリウス演奏解釈の総決算ともいうべきものであり、常に新しいテクノロジーに関心を抱き、4チャンネルでも再録音を重ねた名演。 ...
GB EMI ASD3046 ヘルベルト・フォン・カラヤン バルトーク・管弦楽のための協奏曲
革ジャンをスタイリッシュに決めて、節目がちに何を思うのか。豊かな色彩感覚、リズムの多様性の無類の見事さは言わずもがな、内面にも鋭く迫っていて音楽的な表現の面からも満足できる演奏だ。 ...
GB EMI ASD2732 ヘルベルト・フォン・カラヤン モーツァルト・交響曲40番/41番「ジュピター」
引き締まったモーツァルトを聞きたいか、ゴージャスで華やかなサウンドを楽しみたいか。好みで選んで聞くのが良いが、名手の揃ったベルリン・フィルの木管楽器を楽しむにはEMI盤が勝る。 ...
GB DECCA SET312-6 ショルティ ワーグナー・ワルキューレ
8年間のノウハウは、シリーズ中で最高の自然な雰囲気を生み出している。第1幕の録音中にちょっと神経質に陥っていたキングのために録音が終わったと告げた後で、後半のジークリンデとの場面を楽譜を見ずに二人にリラックスして歌わせて録音するトリックは功を奏した。 ...
GB DECCA SET292-7 ショルティ ワーグナー・神々の黄昏
自然収奪・破壊は世界を終末に導くとワーグナーが鳴らしていた警笛は21世紀の現代も変わらない。そればかりか、ワルハラ城炎上までのシナリオを現代の世界情勢は実行しているように思うのだが。 ...