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ニューイヤー・コンサート2024-クリスティアン・ティーレマン、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

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《ウィーン・フィルのニューイヤーコンサート2024で初演奏された曲》

ヨーゼフ・ヘルメスベルガー2世:ワルツ「全世界のために」

Joseph Hellmesberger (Sohn): Für die ganze Welt, Walzer(1903)

1903年にヨーゼフ・ヘルメスベルガー2世(Joseph Hellmesberger, Jr., 1855.4.9〜1907.4.26)はワルツ「全世界のために」(Für die ganze Welt, For the Whole World) を書きました。
父親から音楽の手ほどきを受け、11歳であった1867年2月15日には、ウィーン男声合唱協会が行った、ヨハン・シュトラウス2世のワルツ「美しく青きドナウ」初演の合唱に加わった。
兵役免除は受け入れられず二十歳の彼は(1875年から)3年間にわたり「ドイツ騎士団」の軍楽隊で打楽器奏者を務めた。ここにも、一曲目からのつながりが思われる。実際、カール・コムザークとの親交があった。
ウィーンの有名な音楽家一家に生まれたヘルメスベルガーは、ヴァイオリニストとして、またコンサートマスターとしても活動し、さらにウィーン・フィルハーモニー管弦楽団や宮廷歌劇場でバレエ公演を指揮し、ウィーン音楽院でヴァイオリンを教えた。
レコード愛好家に馴染みのある出来事としては、ジョルジェ・エネスク、フリッツ・クライスラー、ルドルフ・ディットリヒらを指導したことでも知られる。
1901年から1903年にかけての2年間は、グスタフ・マーラーの後任として首席指揮者を務め、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会も指揮した。
マーラーの後任はフェリックス・モットルと思われていたが、音楽評論家エドゥアルト・ハンスリックがワーグナー信奉者が宮廷歌劇場に来ることに猛反対したこともあって、ヘルメスベルガーにお鉢が回ってきたのである。
ヘルメスベルガーの手になる管弦楽作品にはリヒャルト・ワーグナーやフランツ・リストの影響が如実に表れており、世紀末ウィーンの官能的な音の世界に覆われているのが窺える充実した音楽内容を誇っている。
晩年は女性スキャンダルにより順風満帆だった人生は崩れ、いまだ研究も進んでいません。
女性スキャンダルの責任を問われ、ウィーンを去ったあとのこと。このワルツ「全世界のために」はバイエルン州立図書館にオーケストラの手稿譜(パート譜)が残されていたもので、1903年の年号が書かれています。
堂々とした序奏によって始まり、伝統的なワルツへとつながります。この長い導入部は、むしろオペラの序曲を想起させる傾向がありますが、主部のワルツはオーソドックスで、作曲された時代としては著しく控えめな音楽と判断もできるものながら、ヨハネス・ブラームスの音楽に観られる、伝統的なスタイルを継承しているものとして、20世紀に入ってフランスで六人組(ルイ・デュレ(Louis Durey, 1888〜1979)、アルテュール・オネゲル(Arthur Honegger, 1892〜1955)、ダリウス・ミヨー(Darius Milhaud, 1892〜1974)、ジェルメーヌ・タイユフェール (Germaine Tailleferre, 1892〜1983)、フランシス・プーランク(Francis Poulenc, 1899〜1963)、ジョルジュ・オーリック(George Auric, 1899〜1983))が、ウィーン古典派の軽やかさへの回帰を標榜した「新しい単純性」や、その先に登場するオットリーノ・レスピーギの古楽復古や、後年のイーゴリ・ストラヴィンスキーが扉を開いた新古典主義音楽を予見する音楽として聴いてみると、クリスチャン・ティーレマンが好んでいるのも、注目に値します。
  • 演奏:クリスチャン・ティーレマン指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
  • 録音:2024年1月1日ウィーン、ムジークフェラインザールでのライヴ・レコーディング
  • 曲目
    1. カール・コムザーク:アルブレヒト大公行進曲 作品136★ニューイヤー・コンサート初演奏の作品
    2. ヨハン・シュトラウス2世:ワルツ「ウィーンのボンボン」 作品307
    3. ヨハン・シュトラウス2世:ポルカ・フランセーズ「フィガロ・ポルカ」 作品320★ニューイヤー・コンサート初演奏の作品
    4. ヨーゼフ・ヘルメスベルガー2世:ワルツ「全世界のために」★ニューイヤー・コンサート初演奏の作品
    5. エドゥアルト・シュトラウス:ポルカ・シュネル「ブレーキかけずに」 作品238
    6. ヨハン・シュトラウス2世:オペレッタ「くるまば草」序曲
    7. ヨハン・シュトラウス2世:「イシュル・ワルツ」遺作ワルツ 第2番★ニューイヤー・コンサート初演奏の作品
    8. ヨハン・シュトラウス2世:「ナイチンゲール・ポルカ」 作品222★ニューイヤー・コンサート初演奏の作品
    9. エドゥアルト・シュトラウス:ポルカ・マズルカ「山の湧水」作品114
    10. ヨハン・シュトラウス2世:「新ピチカート・ポルカ」作品.449
    11. ヨーゼフ・ヘルメスベルガー2世:バレエ「イベリアの真珠」から「学生音楽隊のポルカ」★ニューイヤー・コンサート初演奏の作品
    12. カール・ミヒャエル・ツィーラー:ワルツ「ウィーン市民」 作品419
    13. アントン・ブルックナー:カドリーユ WAB 121 [管弦楽編曲W. デルナー]★ニューイヤー・コンサート初演奏の作品
    14. ハンス・クリスティアン・ロンビ:ギャロップ「あけましておめでとう!」★ニューイヤー・コンサート初演奏の作品
    15. ヨーゼフ・シュトラウス:ワルツ「うわごと」 作品212
  • 2019年以来2度目の登場になるクリスチャン・ティーレマン。名実ともにドイツ音楽の世界的巨匠と目されるティーレマンが、気心知れたウィーン・フィルから重厚かつしなやかで個性の強い音楽づくりで、躍動するワルツとポルカを描き出す。今年は定番の「美しく青きドナウ」「ラデツキー行進曲」などに加えて、2024年に生誕200年を迎えるブルックナーの作品が含まれ、新鮮味十分です。
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