Members of the Vienna Octet, Alfred Boskovsky – Brahms, Wagner – Clarinet Quintet, Adagio for Clarinet snd String Quintet

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DECCA黄金期を代表する名盤 ― 優秀録音として知られる素晴らしい名演です。

当時のウィーン・フィルの ―― Anton Fietz, violin; Philipp Mattheis, violin; Gunther Breitenbach, viola; Nikolaus Hubner, cello; Johann Krump, double-bass ―― 名手揃い。勿論、クラリネット独奏は高名ウィリーの弟アルフレッド、ウラッハの正式継承者としてウィーン・フィルを支え続けた名手。
淡々とした美しさを奥深い透明感で貫いて描ききる素晴らしい名演。ウィーンの名手達が弾力的なリズム感と固い構成感で全体を見失わせない実に上手い設計で聴かせてくれる。一貫して広がりを持った、豊かで伸びやかな感性に溢れている。

輸入メタル使用盤 1D/1D 最初期スタンパー, 最初期ブルーバック。

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  2. SLC-1206


戦争兵器の技術がもたらした音楽の快楽。


― 世界大戦への気配の最中、潜水艦ソナーのために開発された〝Hi-Fiサウンド〟はレコード・マニアに大いに喜ばれ「ステレオはロンドン」というイメージを決定づけた。

ステレオ録音黎明期1958年から、FFSS(Full Frequency Stereophonic Sound)と呼ばれる先進技術を武器にアナログ盤時代の高音質録音の代名詞的存在として君臨しつづけた英国DECCAレーベル。第2次世界大戦勃発直後の1941年頃に潜水艦ソナー開発の一翼を担い、その際に、潜水艦の音を聞き分ける目的として開発された技術が、当時としては画期的な高音質録音方式として貢献して、レコード好きを増やした。
英DECCAは、1941年頃に開発した高音質録音ffrrの技術を用いて、1945年には高音質SPレコードを、1949年には高音質LPレコードを発表した。1945年には高域周波数特性を12KHzまで伸ばしたffrr仕様のSPレコード盤を発売し、1950年6月には、ffrr仕様の初のLPレコード盤を発売する。
特にLPレコード時代には、この仕様のLPレコードの音質の素晴らしさは他のLPレコードと比べて群を抜く程素晴らしく、その高音質の素晴らしさはあっという間に、当時のハイファイ・マニアやレコード・マニアに大いに喜ばれ、「英デッカ=ロンドンのffrrレコードは音がいい」と定着させた。
日本では、1954年1月にキングレコードから初めて、ffrr仕様のLPレコード盤が発売された。その後、1950年頃から、欧米ではテープによるステレオ録音熱が高まり、英DECCAはLP・EPにて一本溝のステレオレコードを制作、発売するプロジェクトをエンジニア、アーサー・ハディーが1952年頃から立ち上げ、1953年にはロイ・ウォーレスがディスク・カッターを使った同社初のステレオ実験録音をマントヴァーニ楽団のレコーディングで試み、1954年にはテープによるステレオの実用化試験録音を開始。この時にスタジオにセッティングされたのが、エルネスト・アンセルメ指揮、スイス・ロマンド管弦楽団の演奏によるリムスキー=コルサコフの交響曲第2番「アンタール」。その第1楽章のリハーサルにてステレオの試験録音を行う。アンセルメがそのプレイバックを聞き、「文句なし。まるで自分が指揮台に立っているようだ。」の一声で、5月13日の実用化試験録音の開始が決定する。この日から行われた同ホールでの録音セッションは、最低でもLPレコード3枚分の録音が同月28日まで続いた。
繰り返し再生をしてもノイズのないレコードはステレオへ。
1958年にヨーロッパや米RIAAのステレオ・レコードの規格として45/45方式を採用したのを期に、DECCAは自社で開発したV/L方式を断念し、ステレオ・レコードの標準規格となった45/45方式による同社初のステレオ・レコードを7月には、発売。
その際に、高音質ステレオ録音レコードのネーミングとしてFFSSが使われた。ffrr技術を受け継いだffss(Full Frequency Stereophonic Sound, 全周波数立体音響)を発表。以来、数多くの優秀なステレオ録音のレコードを発売。そのハイファイ録音にステレオ感が加わり、「ステレオはロンドン」というイメージを決定づけた。Hi-Fiレコードの名盤が多い。
録音自体は早く1955年7月、世界初のステレオによるワーグナーの楽劇「ニーベルングの指環」全4部作を録音を皮切りに、米RCAビクターへの録音をステレオで開始してLiving Stereoシリーズは大成功する。
レコードのステレオ録音は、英国DECCAが先頭を走っていた。1958年より始まったステレオ・レコードのカッティングは、世界初のハーフ・スピードカッティング。この技術は1968年ノイマンSX-68を導入するまで続けられた。


初期盤収集の楽しみ。


「スーパーアナログ盤」並みに190グラムと重く、ジャケットもブルーバック。音質も、当時の録音はアナログテープでしたから、英国オリジナル盤とまでいかなくとも、まだテープの経年劣化が少なく最近の再発盤よりはオリジナル盤に近い。「低評価に放置されていた国内最初期盤」に「こんな良い音刻まれていたのか!!!」。まだマスターテープが新鮮で状態で制作・録音された時代と同じ空気を感じられるのが初期盤収集の楽しみ。

1950年代後半~60年代までの国内初期盤はフラット盤も有り「スーパーアナログ盤」並みに180g前後と重く、深溝。ジャケットも丁寧にコーティング。
後年再発盤は、時代と共にプレス機の仕様変更、コスト的にも当時の手作り的な手間をかけることが出来ず、ジャケットも簡素な味気ないカラーコピー的作りになってしまいました。
音質も、当時の録音はアナログテープでしたから、60年以上も経過した昨今に於いて、当時の音質のまま残ってなどいる訳が無く、デジタル補正を繰り返し全く別の音質になってしまいました。
英国オリジナル盤とまでいかなくとも、まだテープの経年劣化が少なく最近の再発盤よりはオリジナル盤に近いと。レコードは磁気テープと違い経年変化や劣化は無く、無傷であれば当時の音が其の儘楽しめる長所有り、プラスして半世紀前は高価で入手難だった欧米真空管オーディオ、プレーヤーも入手し易くなり、それで聴くと半世紀前に使用していた貧粗な国内装置では再生し切れずにいた真実を聴き、「低評価に放置されていた国内最初期盤」に「こんな良い音刻まれていたのか!!!」と吃驚すると思います。
まだマスターテープが新鮮で状態で制作・録音された時代と同じ空気を感じられるのが初期盤収集の楽しみ。アナログ的で引き締まった密度のある音と音色で、楽音も豊か。情報量が多く、対旋律の細部に至るまで明瞭に浮かび上がってくる。高域は空間が広く、光彩ある音色。低域は重厚で厚みがある。オーケストレーションが立体的に浮かび上がる。
再生音は、モノクロではなくこんなにカラフルで立体的、くわえてプレスの丁寧さにもハンドメードの余韻が感じられます。是非英国オリジナル盤所有する方、比較試聴して頂きたい。
往年のまさに定盤中の定盤として一世を風靡した盤の日本国内初出盤。半世紀以前制作盤とは思えない状態と豪華装丁には驚かれるとおもいます。今でも一級のオークションファイル盤であると断言できます。高価な英国デッカ盤に負けないと・・・。


CDはアマゾンで購入できます。
同ジャンルにおける傑作として親しまれている作品で、楽器の特性を活かした豊かな楽想とどこか憂いを含んだ風情が印象的。ウィーンの楽人たちによるのびやかで温かみのある演奏が作品の魅力をいっそう引き立てる一枚。

プロダクト・ディテール(オリジナル盤)

  1. 演奏者
    アルフレート・ボスコフスキー(クラリネット)
  2. オーケストラ
    ウィーン八重奏団員
  3. 作曲家
    1. ヨハネス・ブラームス
    2. リヒャルト・ワーグナー
  4. タイトル
    ブラームス クラリネット五重奏 ロ短調 作品115/ベールマン(伝ワーグナー) クラリネットと弦楽五重奏のためのアダージョ
  5. 録音日
    1961年4月
  6. レーベル
    LONDON
  7. レコード番号
    SLC1206
  8. 録音種別
    STEREO
  9. 製盤国
    JP(日本)盤
  10. レーベル世代
    LONDON最初期FFSS
  11. カルテ(室内楽曲)
    STEREO 1枚組 (190g) 重量盤, Release 1964, 輸入メタル使用盤 1D/1D 最初期スタンパー, 裏面最初期ブルーバック。
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