黄金時代のカラヤン/ベルリン・フィルによる名演にして名録音。綺羅星のごとく名人が在籍していた絶頂期。ロッシーニの音楽を聴きたい方はご考察願います。

DE DGG 2530 144 ヘルベルト・フォン・カラヤン ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 ロッシーニ/序曲集 「どろぼうかささぎ」序曲、「絹のはしご」序曲、「セミラーミデ」序曲、「セビリャの理髪師」序曲、「アルジェのイタリア女」序曲、「ウィリアム・テル」序曲
- Record Karte
DE 白レーベル(テストプレス), レーベル1面に「Ungeprueftes Muster」(未承認マスター盤)のゴム印あり。- 演奏:ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮
- ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
- 曲目
ロッシーニ- 「どろぼうかささぎ」序曲
- 「絹のはしご」序曲
- 「セミラーミデ」序曲
- 「セビリャの理髪師」序曲
- 「アルジェのイタリア女」序曲
- 「ウィリアム・テル」序曲
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カラヤン=ベルリン・フィルは20世紀クラシック界最高の組合せでした。1956年ベルリン・フィルの終身常任指揮者に就任して以来、カラヤンはこの超一流オーケストラを完全に手中に収め、素晴らしい名演を世に送りつづけます。
音楽が分かり易く総天然色。カラヤンが最も輝いていた60年代 ― 音楽をいかに美しく響かせるかを考えながらも聴衆の望むものや楽曲の伝統を未来へ継承するべく、その録音の全てにはカラヤン芸術の魅力が溢れています。
黄金時代のカラヤン/ベルリン・フィルによる名演にして名録音。綺羅星のごとく名人が在籍していた絶頂期。ロッシーニの音楽を聴きたい方はご考察願います。 ゴールウェイがベルリン・フィルに加わったのは1969/70年のシーズンから、綺羅星のごとく名人が在籍していた絶頂期の録音である。ゴールウェイが演奏に加わっているのは、「セミラーミデ」序曲、「アルジェのイタリア女」序曲及び「絹のはしご」序曲の3曲。ロッシーニの音楽そのものに魅了されたという方に考察願いたい。ロッシーニの軽妙な音楽にしては響きが重い。しかし、彼らの演奏はそのような印象を脇に押しやるだけの精妙さを兼ね備えてもいる。
とにかくダイナミックスの幅が広く鮮やかで迫力満点。牧歌的な部分から迫力ある部分まで表現の幅が広く、リズムも引き締まっています。演奏はオーケストラに合奏の完璧な正確さを要求し、音を徹底的に磨き上げることによって聴衆に陶酔感をもたらせ、さらにはダイナミズムと洗練さを同時に追求するスタイルで出来栄えも隙が無い。50歳代の後半を迎えた壮年期のカラヤンとベルリン・フィルハーモニーの覇気溢れる瑞々しい演奏。当時は初期のステレオですが、なかなか臨場感があり、カラヤンも颯爽としたときのもので、前任者ヴィルヘルム・フルトヴェングラーの時代の余韻の残るオーケストラと、推進力あふれるカラヤンの指揮が見事にマッチした演奏です。そのカラヤンの演奏スタイルは、聴かせ上手な解釈を代表する。まだ、自分のスタイルに固執していない1960年代のカラヤンは、音楽をいかに美しく響かせるかを考えながらも、まだ聴衆の望むものやその音楽が持ってきた慣例との公約数をしっかり維持している。
ある対談の中でカラヤンは、『自分が指示を出さない時にオーケストラが群れをなす鳥のように天空を羽ばたく瞬間がある』と言っています。このレコードでも命令に従う集団以上の自発性がベルリン・フィルにはあり、指揮者もある程度それを楽しんでいる。
ただ、カラヤンの理想の振り幅の中にあるから、カラヤンの音楽になっている。カリスマ的芸術性と器用な職人気質を併せ持ったカラヤンは、一回性の熱情と、それに相反する録音芸術としての綿密な音楽設計を両立できた指揮者でした。ある録音でホルン奏者の音の上ずりに気がついたエンジニアが、録り直しを確認したらカラヤンは、その自然さを良しとした話が象徴している。1960年代はちょうどドイツ・グラモフォンの音質が飛躍向上した時期にあたり、迫力と精細さが見違えるものとなった。
ベルリンのダーレム地区にあるイエス・キリスト教会を終戦直後から1970年代にかけてベルリン・フィルの録音場所としてたびたび使われました。外装の印象とは裏腹に内装は大分こじんまりとしている建物で、大きすぎないことが録音に適していたのかもしれません。ここで数々の名録音が生み出されました。フルトヴェングラー亡き後、上昇気流に満ちたカラヤンとベルリン・フィルは、実際の演奏と併行してレコード制作の意義として完成度を『この一枚』という思いで見せつけたかったのかもしれない。
ヴィンテージレコードの写真
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プロダクト・ディテール(テスト盤)
レーベル
Deutsche Grammophon
レコード番号
2530 144
作曲家
ジョアッキーノ・ロッシーニ
楽曲
- 「どろぼうかささぎ」序曲
- 「絹のはしご」序曲
- 「セミラーミデ」序曲
- 「セビリャの理髪師」序曲
- 「アルジェのイタリア女」序曲
- 「ウィリアム・テル」序曲
オーケストラ
ベルリン・フィルハーモニア管弦楽団
指揮者
ヘルベルト・フォン・カラヤン
録音種別
STEREO
製盤国
DE(ドイツ)盤
レーベル世代
白レーベル(テストプレス) レーベル1面に「Ungeprueftes Muster」(未承認マスター盤)のゴム印あり。
カラヤン(ヘルベルト・フォン)
ユニバーサル ミュージック クラシック
2013-09-18
カラヤン(ヘルベルト・フォン)
ユニバーサル ミュージック クラシック
2013-09-18
カラヤン(ヘルベルト・フォン)
ポリドール
1992-11-26
フィルハーモニア管弦楽団
EMIミュージック・ジャパン
1998-11-18
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