ワーグナーが理想としたヴェネチアンガラスのような響きとは違うが、、、
ヘルベルト・フォン・カラヤン ワーグナー ラインの黄金(全曲) DE DGG SLPM139 226/28
- Record Karte
- DE TULIP MADE IN GERMANY ORIGINAL.
- 1968年ベルリン、イエス・キリスト教会でのギュンター・ヘルマンスによる録音、オットー・ゲルデスのプロデュース。布貼りBOX、解説書付き。
ワーグナー演奏史の転換点ともなった、20世紀の遺産。
この『ラインの黄金』は映画音楽を聴いているようだ。
カラヤンの戦後はイタリアでオペラ指揮者として存在を誇ったかもしれない。
ドイツ、オーストリアの指揮者にとって、モーツァルト、ベートーヴェン、ブラームスは当然レパートリーとして必要ですが、戦後はワーグナー、ブルックナーまでをカバーしていかなくてはならなくなったということです。ヘルベルト・フォン・カラヤンが是が非でも録音をしておきたいワーグナー。当初イースターの音楽祭はワーグナーを録音するために設置したのですが、ウィーン国立歌劇場との仲たがいから、オペラの録音に懸念が走ることになり、彼はベルリン・フィルハーモニー管弦楽団をオーケストラ・ピットに入れることを考えました。カラヤンのオペラにおけるEMI録音でも当初はドイツもの(ワーグナー、ベートーヴェン)の予定でしたが、1973年からイタリアもののヴェルディが入りました。イギリスEMIがドイツものだけでなく広く録音することを提案したようです。この70年代はカラヤン絶頂期です。そのため、コストのかかるオペラ作品を次々世に送り出すことになりました。オーケストラ作品はほとんど1960年代までの焼き直しです。「ベルリン・フィルを使って残しておきたい」というのが実際の状況だったようです。この時期、新しいレパートリーはありませんが、指揮者の要求にオーケストラが完全に対応していたのであろう。オーケストラも指揮者も優秀でなければ、こうはいかないと思う。歌唱、演奏の素晴らしさだけでなく、録音は極めて鮮明で分離も良く、次々と楽器が重なってくる場面では壮観な感じがする。非常に厚みがあり、「美」がどこまでも生きます。全く迫力十分の音だ。そして、1976年にはウィーン・フィルハーモニー管弦楽団から歩み寄り、カラヤンとウィーン・フィルは縒りを戻します。カラヤンは1977年から続々『歴史的名演』を出し続けました。この時期はレコード業界の黄金期、未だ褪せぬクラシック・カタログの最高峰ともいうべきオペラ・シリーズを形作っています。
ヴィンテージレコードの写真
プロダクト・ディテール(オリジナル盤)
- 演奏者
- ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(ヴォータン)
- ゾルターン・ケレメン(アルベリヒ)
- ジョゼフィン・ヴィージー(フリッカ)
- ゲルハルト・シュトルツェ(ローゲ)
- エルヴィン・ヴォールファールト(ミーメ)
- マルッティ・タルヴェラ(ファゾルト)
- カール・リッダーブッシュ(ファフナー)
- オラリア・ドミンゲス(エルダ)
- ロバート・カーンズ(ドンナー)
- ドナルド・グローブ(フロー)
- シモーネ・マンゲルスドルフ(フライア)
- オーケストラベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
- 指揮者ヘルベルト・フォン・カラヤン
- 作曲家リヒャルト・ワーグナー
- タイトルカラヤン ワーグナー・ラインの黄金
- レーベルDGG(Deutsche Grammophon)
- レコード番号SLPM139 226/28
- 録音日1968年
- 録音場所ベルリン、イエス・キリスト教会
- 録音チームギュンター・ヘルマンスによる録音、オットー・ゲルデスのプロデュース。
- 録音種別STEREO
- 製盤国DE(ドイツ)盤
- レーベル世代TULIP MADE IN GERMANY ORIGINAL
- カルテ(オペラ)3枚組 145/145/140㌘重量盤、Release 1968。布貼りBOX、解説書付き。
コメント
このブログにコメントするにはログインが必要です。
さんログアウト
この記事には許可ユーザしかコメントができません。