
GB EMI ASD3073 リッカルド・ムーティ ケルビーニ「レクイエム・ニ短調」
英モノクロ切手ドッグ盤
- Record Karte
- 1973年9月24,28,29日ロンドン、オール・セインツ教会、トゥーティングでのステレオ録音。
救済というものがいつになるのかわからないけれども祈り続けるその心の大切さだけは伝わってくる
モーツァルト、フォーレ、ヴェルディの作品を3大レクイエム、そこにケルビーニとベルリオーズを加えて5大レクイエムと呼んでいます。ロッシーニのフランス進出後にオペラ界での名声が凋落したため、今日さほど著名ではないものの、同時代の人々には高く評価され、ベートーヴェンはケルビーニを、当時の最もすぐれたオペラ作曲家と見なした。またケルビーニが執筆した対位法の教本は、ショパンやシューマン夫妻も用いたほどであった。ケルビーニはベートーヴェンとそれに続く時代の間に生きた、音楽の覇者です。
― ルイジ・ケルビーニはイタリア生まれの作曲家ですが、多くのオペラと宗教音楽を残しています。有名なのは、マリア・カラスがレパートリーとして、この作品の復活に貢献した「メデア」。ケルビーニのレクイエム2曲や荘厳ミサ曲(ミサ・ソレムニス)などの宗教音楽をリッカルド・ムーティは熱心に繰り返して録音しています。これだけ多くのケルビーニの曲をムーティが録音したのかは分かりませんが、自ら若いメンバーを対象にした「ケルビーニ管弦楽団」というオーケストラを設立していることから、ケルビーニが好きなのでしょう。モーツァルトやフォーレ、ブラームス、ヴェルディ、ベルリオーズは普段聴きに馴染んでいた頃、ムーティのケルビーニが初体験で、聴いた途端に一目惚れ。かけがえなくなりました。「レクイエム ハ短調」 と 「レクイエム ニ短調」 の2曲のレクイエムと「荘厳ミサ曲 ニ短調」 「荘厳ミサ曲 ホ長調」 「荘厳ミサ曲 ト長調」 の3曲のミサ・ソレムニス。ケルビーニのミサ曲は録音も少ないため、いずれも貴重な音源でしょう。男声合唱の「ニ短調レクイエム」は、モーツァルトと同調で興味を惹かれましたが、ケルビーニ自身の葬儀に演奏されています。ソロはなく合唱とオーケストラの演奏なので、合唱のための美しいハーモニーが多く聴けます。ムーティの演奏は、アンブロジアン・シンガーズのハーモニーを重要視した演奏で聴きごたえがあります。


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