商品名	US VOX VCL9011 シューラ・チェルカスキー チャイコフスキー・ピアノ協奏曲

《感情に語らせ、泣かせ、歌わせ、ため息をつかせる ― ロマンティック・ピアノ・トラディションを受け継ぐピアニスト。》リヒテル、ギレリス、バレール、モイセヴィチなど超弩級の大ピアニストたちが生まれた地は、ウクライナのオデッサに集中しているのは面白いことだ。しかし、シューラ・チェルカスキーも同様だ。彼はフランツ・リスト生誕から100年後にあたる1911年に誕生しました。チェルカスキーの演奏の聞き所は、ちょこまかと動き回ったり、たっぷりロマンティックに歌ったり、エレガントに振る舞ったりと表情が目まぐるしく変わっていくチャーミングさがポイントです。彼は19世紀の偉大なるピアノ教師であるレシェティツキーの直系にあたるアンナ・エシポワの弟子だった母親、リディア・シュレメンソンから最初にピアノの手ほどきを受けます。そしてチェルカスキーの両親は、彼をラフマニノフに師事させることも考えていました。演奏を聴いたラフマニノフはチェルカスキーを教える代わりに２つの条件を出しました。ひとつは「２年間は公開演奏をしないこと」、もうひとつは「ロジーナ・レヴィーンの下でテクニックを矯正すること」です。アメリカの代表的な音楽教育機関といえばジュリアード音楽院とカーティス音楽院ですが、ロジーナ・レヴィーンは、このジュリアード音楽院で高名な教授でした。1958年に冷戦時代のソ連で、最初のチャイコフスキー・コンクールにアメリカ人として初めて優勝したヴァン・クライバーンやジョン・ブラウニング、ミッシャ・ディヒターほかを輩出し、指揮者のジェームズ・レヴァイン、映画作曲家のジョン・ウィリアムズ、日本のピアニスト中村紘子などが門下生の一人。しかし、その後ヨゼフ・ホフマンに相談すると「私が教えましょう。そして演奏会も開くといいでしょう」という甘言でカーティス音楽院でホフマンに師事することになりました。チェルカスキーはピアノ演奏における自発性や本能にしたがうことの重要性を強調していました。彼はカーティス音楽院で「想像力を解放すること」を学び、その結果自由に歌い、エレガントなスタイルを身につけました。そして大作曲家たちが残した楽譜というものを不可侵の領域だとは考えていませんでした。演奏が急激なテンポになることがないのですが、それは師ホフマンの口癖であった「貴族は慌てず、騒がず」という教えを守ってるからとのことです。（未完。別の機会に追記完成します。）感情に語らせ、泣かせ、歌わせ、ため息をつかせる。ちょこまかと動き回ったり、たっぷりロマンティックに歌ったり、エレガントに振る舞ったりと表情が目まぐるしく変わります。大作曲家たちが残した楽譜というものを不可侵の領域だとは考えていませんでした。ワルター・ジュスキントは、プラハに生まれ同値の音楽院でスークとハーバニ作曲を学び、ホフマイスターにピアノを師事し、ジョージ・セルに指揮法を学んだ。1931年にピアニストとしてデビュー、34年プラハのドイツ劇場でセルの副指揮者を務め、38年にナチスを逃れイギリスに亡命、チェコ三重奏団のピアニストとして活躍、46年スコティッシュ・ナショナル管弦楽団の指揮者、オーストラリアのメルボルン交響楽団、56年トロント交響楽団、68年セントルイス交響楽団の音楽監督を務めた。76年に来日して東京都響、札幌響を指揮した。スメタナの「わが祖国」、ホルストの「惑星」などが残されているが、極めて職人的な手堅い演奏が味わえる。