34-15263

商品番号 34-15263

通販レコード→米オレンジ黒文字盤

「ウェストサイド・ストーリー」の初演を手掛けた男がワーグナーで目指したもの。 ― 志半ばの51歳で急逝。今では偉業も忘れ去られてしまっていた指揮者マックス・ゴバーマン(Max Goberman, 1911〜1962)はフィラデルフィアで生まれ、神童として幼少時より音楽への才能を開花させ、カーティス音楽院でレオポルド・アウアーにヴァイオリンを学び、10歳代でレオポルド・ストコフスキー時代のフイラデルフィア管弦楽団に入団。後にフリッツ・ライナーの勧めで指揮者に転向。自らニューヨーク・シンフォニエッタを設立し、アーロン・コープランドやモートン・グールドなどの新しい音楽を積極的に紹介しました。ニューヨークシティ・オペラとバレエ劇場(アメリカン・バレエ・シアターの前身)での音楽監督として活動する傍ら、ブロードウェイ指揮者として人気を博し、「ビリオン・ダラーベイビー」「ホエアズ・チャーリー?」「ブルックリン横丁」などのヒット作を手がけました。中でも最も有名のが、レナード・バーンスタインの「ウェストサイド・ストーリー」と「オン・ザ・タウン」です。「ウェストサイド・ストーリー」のブロードウェイ・キャストの録音でも指揮しています。日本ではその指揮者として知られているのではないかと思いますが、クラシカルな作品の録音にも熱心で、ハイドンの交響曲を古典派の傑作として真摯にとらえ、ウィーン国立歌劇場管弦楽団とハイドンの交響曲全曲録音を進めていました。音楽の本場ウィーンで、ウィーン国立歌劇場管を起用して録音されたこれらの交響曲は、最新の音楽研究の成果を取り入れることで、1960年初頭にピリオド楽器演奏を先取りした、革新的で独創性溢れる、スリムで新鮮な演奏を繰り広げています。本盤は、そうした音楽活動でその名を残すはずだった最中のワーグナー録音で、歌劇『タンホイザー』からの音楽は、序曲からバレエ音楽へと連結されているパリ版での録音。楽劇『ニュルンベルクのマイスタージンガー』は、第3幕への前奏曲 ― 使徒たちの踊り ― 親方たちの入場 ― フィナーレからの音楽が交響詩的に展開する。序曲・前奏曲集ではない、オーケストラ・ショーピース。1960年前後という時代を勘案すると驚くべき先進的な演奏を聴かせます。
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さらにマックス・ゴーバーマンは、ヴィヴァルディの全オーケストラ作品とハイドンの交響曲全曲をレコード録音し発売するために、会員制のメールオーダーで販売する自主レーベル「名作録音ライブラリー(Library of Recorded Masterpieces)」を設立。ウィーンとニューヨークで両プロジェクトに乗り出しましたが、ヴィヴァルディは「四季」を含む75曲を、ハイドンは44曲を録音したところで心臓発作に倒れ、51歳の若さで1962年の大晦日に急逝しました。ウィーン国立歌劇場管弦楽団を振って挑んだ、史上初のハイドンの交響曲全集録音は、律儀に交響曲第1番から録音していったので、有名どころの番号まで到達しないうちにプロジェクトは頓挫。 ヴィヴァルディとコレルリ、ウイリアム・ボイスの全作品録音プロジェクトも同時進行で進めていて録音はかなりの量が残っているが、結局全部中途半端な形で終わってしまった。せっかくの偉業も忘れ去られてしまっていた。もし完成していればもっと知られていた指揮者になっていたと思う。当時最新鋭の録音技術だった3トラックによるマルチ録音で収録された、演奏・音質ともに高いクオリティに到達していたこの全集は、一部が1960年代に米CBSの廉価レーベル「オデッセイ(ODYSSEY)シリーズ」でLP発売された。
Tannhäuser - Overture And Bacchanale (Paris Version), Die Meistersinger Von Nürnberg - Prelude To Act III - Dance Of The Apprentices - Finale, Composed by – Richard Wagner, Conductor – Max Goberman, Orchestra – The Vienna New Symphony, Chorus – Women's Chorus Of The Vienna State Opera, This version is on the odyssey label with the bird.
US odyssey 32 16 0119 マックス・ゴーバーマン …
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ウエストサイド・ストーリー
演劇・ミュージカル
ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
2004-11-17