NL  PHILIPS  6514 379 ネヴィル・マリナー ヴィヴァルディ・協奏曲集
通販レコード→蘭レッド白文字盤

NL PHILIPS 6514 379 ネヴィル・マリナー ヴィヴァルディ・協奏曲集

商品番号 34-13757
ソロの妙技は目(耳)を見張るのは当たり前だが、弦楽の響きがソロより際立って目立つ。 ― マリナーはマーティン弦楽四重奏団でヴァイオリン奏者を務めた後、古楽の権威でもあったサーストン・ダートとジャコビアン・アンサンブルを結成し、バロック音楽に主眼を置いて活動しました。当初、イートン校でヴァイオリンを教えていましたが、そのかたわらで大指揮者ピエール・モントゥーの学校で指揮を学んだのち、1952年フィルハーモニア管弦楽団に入団、その後1956年から1968年まで、ロンドン交響楽団の第2ヴァイオリン首席奏者を務めました。この間、アルトゥーロ・トスカニーニ、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、ヘルベルト・フォン・カラヤン、モントゥーなどの名指揮者のもとで経験を積みました。ほどなくロンドン響在籍中の1959年にロンドン中心地トラファルガー広場脇にある教会を拠点とするアカデミー室内管弦楽団(Academy of St. Martin-in-the-Fields) を結成、以後、半世紀以上に渡って得意のバロック音楽から新ウィーン楽派作品まで、室内オーケストラの多彩なレパートリーを展開しました。マリナーとアカデミー室内管の最初の四半世紀に録音したレーベルはargoレーベルが主体で、そのほかDECCAとオワゾリール、ASVレーベルからの発売もあります。argoとオワゾリールは早い段階でDECCAに吸収され、ASVも2007年にユニバーサル・ミュージックの傘下となりました。アカデミー室内管との膨大な録音により、マリナーの指揮者としての名声が高まると世界各地への演奏活動も本格化しました。マリナーが音楽監督を務めた1984年制作の映画「アマデウス」ではサウンドトラックの指揮も務め、3部門のグラミー賞を獲得したほか、サウンドトラック盤はベストセラーとなりました。1970年代に旧フィリップス(現DECCA)にモーツァルトの初期交響曲集を録音し、高い評価を得たことから後期交響曲集も録音してマリナー&アカデミー単独による交響曲全集を完成しました。これは当初はヨーゼフ・クリップス指揮の後期交響曲集とともに全集を構成していた企画で、アルフレッド・ブレンデルとのモーツァルト協奏曲全集録音も、当初は有名作品のみの録音だったものが好評により15年をかけて全集に発展したものです。イギリスの名指揮者サー・ネヴィル・マリナー(Neville Marriner, 1924-2016)は2016年4月、手兵アカデミー室内管と来日公演を行ったのが最後となった。1924年4月15日、イングランド中部のリンカーン生まれ。ロンドン王立音楽院でヴァイオリンを学び、パリ音楽院でルネ・ベネデッティに師事。マリナーはヴァイオリニストだけあって弦楽の扱いがとてもうまく、繊細な音も力強い音も自在であり、少人数管楽器ならではの克明な表現がそこに加わって、実に心地よい演奏を聴かせてくれます。当初は弦楽器だけのアンサンブルで、バロック音楽をレパートリーの中心としていましたが、次第に管楽器も加えて古典派交響曲の演奏を行うようになりました。特に最初の四半世紀の彼らの演奏は、その機動力抜群のスタイルもあり、スコアを的確に鮮やかに表現するだけでなくエネルギッシュで小気味の良い音楽を聴かせてくれるのが魅力的です。録音もバロックから英国近代ものまで多岐にわたり、優秀録音に支えられてリリースするレコードは確実にセールス枚数を消化したことからも、トーマス・ビーチャムの後継者のような存在。本盤の独奏者はマイケル・レアード(Michael Laird, トランペット)、ウィリアム・ホートン(William Houghton, トランペット)、アイオナ・ブラウン(Iona Brown, ヴァイオリン)、ティモシー・ブラウン(Timothy Brown, ホルン)、ニコラス・ヒル(Nicholas Hill, ホルン)、ジェームス・タイラー(James Tyler, マンドリン)、ダグラス・ウットン(Douglas Wootton, マンドリン)、レノア・スミス(Lenore Smith, フルート)、ウィリアム・ベネット(William Bennett, フルート)、セリア・ニックリン(Celia Nicklin, オーボエ)、バリー・デイヴィス(Barry Davis, オーボエ)、グラハム・シーン(Graham Sheen, ファゴット)。カバー裏のライナーノーツが、英語、ドイツ語、フランス語に日本語もあるのが時代の特徴。
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サー・ネヴィル・マリナー指揮、手兵アカデミー室内管弦楽団によるヴィヴァルディのダブル・コンチェルト(二重協奏曲)集です。デジタル・セッション録音で、1983年にLPと同時にCD(412 892-2)も発売されるようになった。PHILIPSのLPはプレスの精度が高く、CDと同じ内容で聴けた。「2つのトランペットとヴァイオリンの為の協奏曲ニ長調, RV563, P210」は有名なハ長調と同様に華麗な響きの協奏曲です。第2楽章はトランペットが入らずにアイオナ・ブラウンのヴァイオリン・ソロになります。なおコンティヌオにオルガンが使われています。「2つのホルンの為の協奏曲ヘ長調, RV539, P.321」は1975年にも録音していました。これはティモシー・ブラウンの2度目の録音になる、明るい響きの協奏曲でハイトーンを使うクラリーノ協奏曲です。もうひとつのへ長調,RV538は第2楽章にホルンが入りませんが、こちらはホルンが入り聴こえ映する楽曲ですので録音は多いです。「2つのマンドリンと弦楽のための協奏曲ト長調, RV532, P133」はマンドリンのための作品として、映画「クレイマー・クレイマー」で親しまれる存在になったマンドリン協奏曲ハ長調とともに重要な作品です。愛らしい作品です。「2つのフルートと弦楽のための協奏曲ハ長調, RV533, P76」は数多いヴィヴァルディのフルート協奏曲の中でも珍しい2本のフルートのための複協奏曲です。それにしてもヴィヴァルディのフルート作品はどれを聴いても名作揃い、当時最も不安定な音を出す管楽器にモーツァルトは閉口したほどですが、ピエタの娘達は笛吹きが上手かったようです。「2つのオーボエのための協奏曲イ短調, RV536, P53」は数曲ある2本のオーボエのための協奏曲のなかかの1曲です。2つのオーボエが和音を作りながら同じ音形を演奏する第1楽章は特徴的です。あまりに美麗な音色についつい聞き入ってしまいます。「オーボエ、ファゴットと弦楽のための協奏曲ト長調, RV545, P.129」はオーボエをファゴットが支えているかのような協奏曲ですが、第2楽章はオーボエとファゴットが対話する大変美しい曲です。第3楽章はヴィヴァルディの作品独特の弦楽の響きが凄まじく、ソロ楽器よりも目だっていて面白い聴き応えです。1982年11月のセッション、ステレオ・デジタル録音。
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