34-19734
通販レコード→ブルー・ドッグ・スタンプ盤

GB EMI SXLP 30160 ポリーニ ショパン・ピアノ協奏曲1番

ポリーニが18歳でショパン国際コンクールに優勝した直後に録音されたもので、ポリーニ唯一の同曲のスタジオ録音。誰もが知っているように、この後、彼は実に8年間、楽壇から姿をくらまし、一時は死亡説まで流れたほど謎に包まれた生活を送っていました。そのまま表舞台から消えてしまっていたか、そのまま演奏活動を続けていればポリーニの音楽はどうだったか、その間の空白の時間の前後での彼の変貌ぶりを知る意味でも、この演奏はショパンのレコード史で重要かもしれません。ピアノはことさらロマンティックになることも華美な臭いを振りまくこともありませんが、速い箇所のテクニックは流石に上手いもので青年ポリーニの若々しさが感じられます。18歳の少年とは思えない落ち着いた演奏姿勢、自信に満ちた音の運び、既に全体的にはポリーニの本質が見え隠れする、冷静に曲をとらえた淡色系の率直で若々しい語り口の表現です。ショパンコンクール審査委員長のルービンシュタインをして 「技術的には我々審査員の誰よりもうまい」と言わしめた伝説を、半世紀が過ぎた現代ピアノ界の数多あるショパン演奏を考えると、クラシック音楽が数百年楽しまれている理由がルービンシュタインの言葉の裏に感じられます。行方は、それから10年後、センセーショナルなドイツ・グラモフォン・デビューを果たした後の演奏とは技術的・音楽的には比べるだけ無意味なわけですが、国際的にコンサート・ピアニストとして活躍していきたいならば、ショパン国際ピアノ・コンクールがどういうものかを理解するためにも絶対に1度は聴いてもらいたい演奏です。約10年間の失踪。そのまま消え去ってしまったかもしれないポリーニ。このレコードだけが残ったとしたら、現代ではポリーニを如何な評価していただろうか。1960.4.20-21 ロンドン、アビー・ロード スタジオ録音。
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商品名GB EMI SXLP 30160 ポリーニ ショパン・ピアノ協奏曲1番

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