34-9677

商品番号 34-9677

通販レコード→英後期ラージ・ドッグ黒文字盤 DIGITAL STEREO DMM

小ぎれいなバルトークの後にデューク・エリントンがグラデーションのように繋がった楽しい一枚。 ― クロスオーバー・ヴァイオリニストの開祖かつ最大のHEROとして、桁違いの実力とステータスをもつ稀代の芸術家、ステージ上で華やかに舞い、ヴィジュアル性の高いナイジェル・ケネディは胸の開いたシャツにひらひらしたスカーフという出で立ちで、コンチェルトの途中から指揮者と並んでオーケストラと向い合ってしまうというクラシック音楽の演奏会では奇行に思えてしまう。世界を代表するヴァイオリン・ヴィルトゥオーゾと評され、英国が誇る奇才ケネディは、これまでに、ブリット・アワード賞、BPI アワード賞(イギリス)、エコー・クラシック賞、バンビ賞(ドイツ)、クラシック・アマデウス・プライズ賞(オーストリア)、グラミー賞(アメリカ)をはじめとする数々の輝かしい受賞歴を誇り、国際的に高い評価を得ている。その高度な技術、特異な才能、クラシックの枠を越えた独自の音楽性は現代の音楽シーンに大きな影響を与えている。1956年12月28日にイングランドに生まれ、6歳よりユーディ・メニューイン主宰の音楽学校でヴァイオリンを学び始め、在学中に出会ったジャズ・ヴァイオリニスト、ステファン・グラッペリとの共演でジャズにも目覚める。15歳の時に渡米、ニューヨークのジュリアード音楽院にて名教師ドロシー・ディレイに師事する。1977年にロンドンのロイヤル・フェスティバル・ホールにて、リッカルド・ムーティ指揮フィルハーモニア管弦楽団との共演でプロデビューを果たすケネディは、このロンドン公演当日の朝、燕尾服をニューヨークに忘れて来た事に気付き古着姿で演奏したことでセンセーショナルを呼んだ。1980年にはベルリン・フィルハーモニー管弦楽団と初共演。世界的活躍が著しく、ヨーロッパ、北米、中南米、東南アジア、そしてオーストラリアなど世界を舞台に一流オーケストラや指揮者と共にツアーを重ねている。1984年には28歳で録音したエルガーのヴァイオリン協奏曲が300,000枚以上のセールスを記録してグラモフォン誌「レコード・オブ・ザ・イヤー賞」を受賞したほか、BPI アワードにて「ベスト・クラシカル・アルバム・オブ・ザ・イヤー賞」を受賞した。そして1989年に発売されたヴィヴァルディの「四季」はクラシックのヒット・チャートでは1位、ポップスまで含めた総合ヒット・チャートで6位となり、クラシック楽壇以外の場でもその名が広く知られる事になる。この「四季」で、クラシック作品として史上最高の売上(200万枚以上)を達成したとギネスブックに認定された。この頃からジャズやジミ・ヘンドリックス作品をフィーチャーしたアルバムの発売、自身のコンサートを『ギグ』と称するなどジャズやロックなど、オールラウンドにクロスオーバー活動をする。そんな中、1992年に突然の引退声明を発して楽壇から姿を消す。英国の異端児のエリントンとバルトークを組み合わせた本盤は、1986年録音。将来を予見していた異色盤だ。
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5年後には復帰を果たす。この時、姓のみでケネディを芸名としたが、現在はナイジェル・ケネディに戻っている。この5年の沈黙を破った直後のロイヤル・フェスティバル・ホールでの復帰コンサートは、英国総選挙の選挙運動期間中に行われたにもかかわらず、ケネディ復帰のニュースとして全国紙の第一面を飾った。「ザ・タイムズ」で評論家私の人生の中で、これほど大胆で心を高揚させるようなものを生み出した英国人ヴァイオリニストはたった1人だけだ、ケネディの新たな成熟ぶりについては、作品が要求する驚異的スタイル上の移行をやってのけられるヴァイオリニストは、世界中に彼の他にいないと断言した。「デイリー・テレグラフ」は、ケネディは100万人に1人のヴァイオリニストだという事実を、改めて思い知らせてくれたと述べた。
2002年9月にポーランド室内管弦楽団の音楽監督に就任。2007年に「Polish Spirit」と題された同アルバムを発表し、このアルバムは世界において数々の賞を受賞した。2006年に、ロン・カーターやジャック・ディジョネットらと共に初のジャズ・リーダー作「ブルーノート・セッションズ」を発売。ジャズの作曲にも優れた才能があることを発揮しジャズ・ファンからも好感を得た。2010年には主にケネディのオリジナル作品が含まれた最新アルバム「SHHH!」がリリースされ、このアルバムには、ボーイ・ジョージをシンガーに迎え、ケネディが故ニック・ドレイクの「リバーマン」を編曲したものが収録されている。近年、若手ポーランド人アーティストをメインに構成されたオーケストラ、「The Orchestra of Life」を立ち上げ、同オーケストラは2010年4月、デューク・エリントンやバッハなどのユニークなプログラムを引っさげてのドイツでのツアーデビューは大成功を飾った。2011年はケネディが作曲した「Four Elements」を披露。「Four Elements」はその名の通り、4つの自然要素、地、水、空気、火を意識した作品で、アコースティック、エレクトリック楽器がそれらの要素を見事に表現した作品となっている。そして、独自のスタイルを取り入れた新たなヴィヴァルディ「四季」をリリースした。ケネディは複数のエレクトリック・ヴァイオリンのほかに、1732年製クレモナのカルロ・ベルゴンツィを使用している。
バルトーク:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ Sz117、デューク・エリントン:メインリィ・ブラック(Mainly Black)~「ブラック、ブラウン・アンド・ベージュ(Black, Brown and Beige)」組曲より イントロダクション、カム・サンデイ、ワーク・ソング、ザ・ブルース(ふじ色)、カム・サンデイ。アレック・ダンクワース(コントラバス)、1986年録音。
GB  EMI  EL27 0538 1 ナイジェル・ケネディ BA…
GB  EMI  EL27 0538 1 ナイジェル・ケネディ BA…
エリントン&バルトークを弾く
ケネディ(ナイジェル)
EMIミュージック・ジャパン
2007-03-21