
通販レコード→英ナローバンドED4盤
GB DECCA SXL6742 ドラティ ドビュッシー・管弦楽
商品番号 34-15095
自然光の中でほこりが舞っているくらいに空間を感じる厚みと奥行きがある録音で、ドラティのフランス近代管弦楽作品でのリズムの処理はピカーだ。 ― ハンガリー生まれ、コダーイやバルトークに師事し、作曲家としても活躍した大指揮者アンタル・ドラティ。ドラティは1934年から1938年までモンテカルロのロシア・バレエ団を指揮していた事からも分かる通り、フランスものやロシア近代管弦楽作品でのリズムの処理はピカーだ。本盤でのドビュッシーも過度に情緒に取ることもなく造形感を大切にした演奏だ。弦楽器よりも管楽器が上手い。オーケストラ・ビルダーそしてトレイナーとしての実力抜群のドラティは流石聴き応えある演奏運びをしております。ワシントン・オラトリオ教会女声合唱団を含め、録音秀逸で演奏も素晴らしい。それもそのはず製作陣はジェームス・マリンソン、エンジニアは大御所ケネス・ウィルキンソンとコリン・ムアフットですから … わざわざこうしたイギリスDECCA一軍が米国ワシントンDCまで出張セッション組むドラティの実力が証明されている盤。自然光で照明したような影があり、表情たっぷりゆったりとして、抑えきれぬ情熱を感じさせる演奏だ。民俗的な音楽、特に舞曲を演奏する上で、ドラティには躍動感は軽快でありながら溜めのある歌心があり、それが生来のものとして血肉になっている。管楽器の演奏に良く現れているドビュッシーでもよく感じ取れる、情熱的な音楽になっている。
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アンタル・ドラティ(Antal Dorati)は 1906年4月9日、ハンガリーのブダペスト生まれの指揮者。1988年11月13日、スイスのベルンにて没。生地のフランツ・リスト音楽院でコダーイ・ゾルタンに師事した。彼が「コダーイの思い出」に書いているようにこの音楽院で38歳のコダーイは14歳のドラティをクラスの担当として4年間の教えた。多感な時期での畏敬と友情は生涯続いた。1924年に指揮デビュー。ブダペストやドレスデンの国立歌劇場の指揮者を務めていたが、1935年、ナチスに追われイギリスに渡る。1945年ダラス交響楽団、1949年ミネアポリス交響楽団などの常任指揮者を歴任。その後も欧米の主要なオーケストラに多数客演した。オーケストラを育成する手腕は最高といわれ、ダラス交響楽団、ミネアポリス交響楽団、ナショナル交響楽団、デトロイト交響楽団などを世界一流のオーケストラに育て上げたことは有名です。ドラティのイギリスDECCA録音といえば、ハイドンの交響曲全集があまりにも有名ですが、広いレパートリーの中でもバレエ音楽が出色なのは「外盤A級セレクション」で知られる長岡鉄男氏が、「自然光で照明したような影があり、表情たっぷりゆったりとして、厚みと奥行きを感じさせる。いささかホコリは舞っているが、空気を感じさせる演奏だ。やや太めだが、馬力はあるほう。」と評価している。
クロード・ドビュッシー(Claude Debussy)は1862年生まれ。1918年没。フランスの作曲家。印象主義音楽の創始者。ワグネリアンで、マラルメなど象徴派詩人たちと接していた。中世の旋法、5度7度の組み合わせ、全音音階等独創的な音色とリズムを獲得し、ロマン派音楽から脱却、新しい世界を切り開いた。ドビュッシーの「夜想曲」(Nocturnes)は、1897年~99年に作曲した管弦楽の組曲です。フランス語のまま「ノクチュルヌ」と呼ばれることもありますが、雲、祭、シレーヌという3つの曲で構成されています。第1曲「雲」(Nuages)は、空の雲のゆっくり流れて消えていく様を描写したもの。〝セーヌ河の上に垂れこめた雲〟を表すと思われるクラリネットとバスーンが冒頭で汽船の霧笛を思わせる動機ではじまる。中間部でハープを伴って奏でるフルートのメロディーが五音音階で出来ているのが特徴。第2曲「祭」(Fêtes)はスケルツォの性格を持った楽曲で、祭の盛り上がりと祭の後の静けさが描かれています。活発な3連符のリズムが唐突に中断すると、遠くから幻影のような行列が近づいてきます。やがて、祭りの主題と、行列の主題が、同時進行して溶け合うようになり、主題を回想しながら消え入れる中、トランペットは次の「シレーヌ」の序奏をさりげなく予告する。第3曲「シレーヌ」(Sirènes)では歌詞のない女声合唱(ヴォカリーズ)が加わわり、月の光を映してきらめく波と、ギリシャ神話の水の精シレーヌの神秘的な歌声を表現します。1975年4月アメリカ、ワシントン州でのセッション、プロデューサー:ジェイムズ・マリンソン、エンジニア:コリン・ムアフットが手掛けたステレオ録音。1976年初発。
商品名 | GB DEC SXL6742 ドラティ ドビュッシー・管弦楽 |
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