DE EMI  EL27 0306 1 ジェフリー・テイト モーツァルト・交響曲36&38番

商品番号 34-17839

通販レコード→独後期ラージ・ドッグ黒文字盤 DIGITAL STEREO DMM

モーツァルトの優美で素敵な音楽 ― 新しいおもちゃに出会うと、それに熱中してしまいますが、モーツァルティアンのあなたの理想は ... の問いは長年命題でしたが初めてこのレコードを聴いて、自分の基準とするモーツァルトの交響曲演奏はこれだと決めた。出会いから30年が経過してしまったが当時も今も変わらず、飽きのこない、理想のモーツァルト演奏のひとつ。清潔で、明るく、さらりとしていながら、歌心はたっぷり。ヒットメーカー・モーツァルトの名旋律に身を任せ、ワクワク、ウットリしていると、時の経つのも忘れる。細部にまで目と心を配りながらも、適度な知的刺激を与え続けるジェフリー・テイトの指揮は、古典に対する憧憬と現代感覚が程良く共存しており、ともかく美しく、無垢で、その嫌味のない、実に新鮮なモーツァルトが展開されている。イギリス室内管弦楽団はスッキリとした響きに良くまとめられ、非の打ちどころなし。1970年代からテイトは巨匠ピエール・ブーレーズの許でアシスタント指揮者を務め、研鑽を積んできました。レパートリーは広く、古典派からシェーンベルクまでを巧みにこなす現代の指揮者ですが、モーツァルトは最も得意とする分野の一つ。ここではテイトが長年をかけて培った経験と知識が演奏の随所に現れていて、モダン・オーケストラでの正統的なモーツァルトを聴くことができます。とはいうものの、一昔前のような大仰な表現ではない。本盤が録音された1980年代半ばは、テイトがにわかに注目を集めはじめた時期。イギリス室内管の指揮者となり、交響曲を手始めに内田光子との協奏曲など、モーツァルト指揮者として1980年代以降活躍し始めたときは、ワーグナーやリヒャルト・シュトラウスを得意とするオペラ指揮者との認識があっただけに驚いたものだ。はったり的な派手さではなく、時代の流れに媚びることなく、地道にしっかりと大地を踏みしめて歩く信頼度満点のモーツァルトです。モダン楽器小編成オーケストラによる情報量豊富な美しい演奏により、初期作品や珍しい追加楽章も含めた数多くの作品を楽しむことができます。内田光子のモーツァルト:ピアノ協奏曲シリーズの世界的ヒットの大きな要因ともなったのがテイト指揮するイギリス室内管によるオーケストラ・パートの素晴らしさであったことは広く認められているところです。生まれながらの二分脊椎症というハンデを追いながら、そんなことはもろともせず、常に集中力と、音の透明さを引き出すことに心がけ、クリーンな音楽を作り出す名指揮者だった。EMIにより協奏曲レコーディングとほぼ同じ時期におこなわれた録音は、最終的には51曲が揃ったEMIの誇るモーツァルト交響曲全集に結実した。モダン楽器の室内オーケストラで聴くブリティッシュ・モーツァルト。
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イルジー・ビエロフラーヴェクの訃報に接した記憶がまだ新しいばかりだが、今度はイギリスの指揮者ジェフリー・テイト(Jeffrey Tate CBE, 1943.4.28〜2017.6.2)が亡くなった。享年74歳。旅先のベルガモの美術館で鑑賞中に発作で斃れたという。テイトといえば、イギリス室内管弦楽団の指揮者として、よく知られていた。モーツァルトなどの古典派以外にもリヒャルト・シュトラウスも得意としており、当時最盛期のソプラノ、キリ・テ・カナワとの共演が多かった。テイトは、1943年、イギリス、ソールズベリー生まれの指揮者、鍵盤楽器奏者(ピアノ・チェンバロ・オルガン)。生まれつき二分脊椎症を患っており、1989年より英国ASBAH(二分脊椎症と水頭症の患者と家族のための慈善団体)の会長を務めた。1961年から1964年までケンブリッジ大学クライスト・カレッジにて医学を専攻し、ロンドンのセント・トーマス病院で研修を積むが、間もなく1970年に医療の道を断念して、ロンドン・オペラ・センターに学ぶ。その後はもっぱら現場で地道な経験を積み重ね、ゲオルク・ショルティ、コリン・デイヴィス、ルドルフ・ケンペ、カルロス・クライバー、とりわけヘルベルト・フォン・カラヤンとピエール・ブーレーズの許で修業を積み、ブーレーズがバイロイトでワーグナーの《ニーベルングの指環》四部作の新演出を指揮し、パリのオペラ座でベルクの《ルル》三幕完成版を初演した際、ともに副指揮者を務めた。1978年イェーテボリ歌劇場でビゼーの《カルメン》を振ってデビュー、その後はコヴェントガーデンのロイヤル・オペラ、パリのオペラ座、メトロポリタン歌劇場やミラノ・スカラ座のピットで数多くのオペラを指揮した。なかでもパリのオペラ座で彼が振った《ニーベルングの指環》四部作、《ルル》、ストラヴィンスキーの《放蕩者のなりゆき》、ブリテンの《ビリー・バッド》の成功は未だに語り草だ。1985年にイギリス室内管弦楽団の初代首席指揮者に就き、同時にロイヤル・オペラ・ハウスの首席指揮者も務めている。2005年にはナポリのサン・カルロ劇場の音楽監督、2008年からはハンブルク交響楽団の首席指揮者に就任している。モーツァルトからシェーンベルクに至る18世紀から20世紀初頭のドイツ音楽を得意としており、協奏曲の伴奏や器楽曲、オペラのいずれにおいても、自然な表現と緻密な構成力により、数々の演奏を残してきた。録音も数多い。
モーツァルト:交響曲第36番「リンツ」 第38番「プラハ」
テイト(ジェフリー)
ワーナーミュージック・ジャパン
2017-02-22

1984年録音。
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