34-16812
商品番号 34-16812

通販レコード→ 独ブルーライン盤
私はセゴビアから多くのものを学びました。ギターというあの小さな楽器から、あれほど多彩な音色を聴かせてくれるのに、いたく感動したのです …… ― 上品でやさしく暖かな人柄が、そのまま音楽の上に美しい音色とコントロールの行き届いた高品位な演奏として現れている。「チェロの貴族」とも称えられたフルニエの人間が歌っているような演奏、自然な滋味溢れるような暖かい演奏です。この演奏を聴いていると心の底に眠っていたもの、人間的なものが引き出されてきますね。冷え切った心を溶かしてくれるような演奏だ。チェロの演奏がこんなにいいものだと改めて認識させられた。チェロの巨匠ピエール・フルニエ(Pierre Fournier, 1906-1986)は、セゴビアを深く尊敬し、音楽的表現や演奏家としてのスピリットを含め、最も多くのものをセゴビアから学んだと、生前に語っている。セゴビアは20世紀の西洋楽壇において、最高位に位置する巨匠である。1893年にスペインのリナーレスに生まれ、1987年にマドリードで没したアンドレス・セゴビアは、クラシカルギターの最大の巨匠である。ギターを音楽芸術として世界に認識させ、自らも生涯を通じて演奏技術の研究開発を行なった功績は、はかりしれない。セゴビアなくしては、現在のギターはありえなかった、と言っても過言ではない。技巧的な面だけでなく〝ギターの神様〟と呼ばれることが揺るがされない。セゴビアの音楽観は青年期から晩年期にいたるまで、長い生涯を通じ一貫して全く変わることが無かった。コンサートにおいても、またレコードにおいても、その演奏は常に安定した技巧と至高の美意識に裏付けられたものでありファンを堪能させ、けっして期待を裏切ることは無かった。それは伝説ではなく、数多くの録音は、CD化されすべてを聴くことができるし、今日でもセゴビアの至高の芸術を私たちに新たな感動をもって伝えてくれる貴重なものである。このフルニエの演奏は、ギターを学ぶ人に貴重なものを与えてくれるに違いないと思います。ギターだけでなく他の全ての音楽を演奏する人にとっても。端正かつ気品あふれる表現で「チェロの貴公子」と評されたフランス最高の名チェリスト、フルニエが名門とよばれるにふさわしい実績を残してきたルドルフ・バウムガルトナーとルツェルン弦楽合奏団とによるハイドン《チェロ協奏曲》、ボッケリーニ等の数々のコンチェルト、名演として知られるジョージ・セル指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団とのドヴォルザーク《チェロ協奏曲》のほか、フリードリヒ・グルダらとのバッハ、ベートーヴェン、シューベルトの古典の大名曲ソナタにいたるまで、フルニエのチェロの魅力満載のゴージャスな内容は聴き応えがあります。
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ピエール・フルニエがドイツ・グラモフォンで制作した至高のコレクション。共演は、フリードリヒ・グルダ、ジャン・フォンダ、ジャン・マルティノン指揮パリ・ラムルー管弦楽団、ジョージ・セル指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、 ルドルフ・バウムガルトナー指揮ルツェルン音楽祭弦楽合奏団。録音時期は1952年から1971年までの約20年に及ぶ名演奏から厳選された5枚組です。
収録曲はヨハン・ゼバスティアン・バッハ「無伴奏チェロ組曲第5番 BWV.1011」、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン「 チェロ・ソナタ 第1番 へ長調 作品5の1」、アントニオ・ヴィヴァルディ「チェロ協奏曲ホ短調 R.40」、フランソワ・クープラン「演奏会用小品集」、カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ「チェロ協奏曲イ長調 Wq.172」、フランツ・ヨーゼフ・ハイドン「チェロ協奏曲第2番ニ長調、第1番ハ長調」、ルイジ・ボッケリーニ「チェロ協奏曲変ロ長調 G.482」、カミーユ・サン=サーンス「チェロ協奏曲第1番イ短調 Op.33」、マックス・ブルッフ「コル・ニドライ Op.47」、アントニン・ドヴォルザーク「チェロ協奏曲ロ短調 Op.104」、フランツ・シューベルト「アルペジョーネ・ソナタ イ短調 D.821」の12曲。
DE DGG 419 347-1 ピエール・フルニエ チェロ曲集
DE DGG 419 347-1 ピエール・フルニエ チェロ曲集