DE DGG 2720 055 アマデウスSQ モーツァルト・弦楽四重奏曲集
通販レコード→独ブルーライン盤

DE DGG 2720 055 アマデウスSQ モーツァルト・弦楽四重奏曲集

商品番号 34-14917

不朽の名演 ― アマデウス弦楽四重奏団は1948年に結成され、1987年に活動が停止するまで、約40年もの長きにわたり演奏活動を続けてきました。このモーツァルト弦楽四重奏曲全集は、彼らが最も充実した時期に録音されたもので、不朽の名演として知られてきたものです。
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ベートーヴェンの『第九交響曲」終楽章で、弦楽器だけのアンサンブルで奏でられる箇所があるが、弦楽四重奏の形態がクラシカル(古典派)音楽の基本だから、交響曲や管弦楽曲だけでなく、是非親しんで欲しいが“弦楽四重奏曲の最高峰はベートーヴェン”ときいて、それも後期の作品から、いきなり始めて辛気臭いと弦楽四重奏を敬遠してしまうことになったら不幸なことです。クラシック音楽の批評や、レコード紹介を生業としていて弦楽四重奏曲を苦手とすることはないものですが、パーソナルな面が浮き出るところかもしれません。それは選者の趣味、傾向が露呈すると言い換えられるでしょうが、わたしをクラシック音楽に没入させたのが、構造美や、旋律美、清廉な弦楽四重奏団のレコードでは無しに、決然としたエロティックがあるアマデウス四重奏団のブラームス演奏でした。表面的にはキレのある演奏に思えなかったのですが、どうしてもそれで片付けられない思いで長年聞き返すレコードになってくると、極めて濃密に絶妙に絡み合う充実度の高いアンサンブルは、この団体のポテンシャルの高さを如実に表していることに虜になってしまいました。
モーツァルトの弦楽四重奏曲全集というものの、今では第14番から23番とナンバリングされている後期弦楽四重奏曲のこと。SPレコードが一般的になるまではクラシック音楽とは西洋の知識や精神を理解した「インテリ」の愛好する音楽である、というイメージが付与されることとなった。それがレコード文化の一般化で小難しさはわからなくてもその調べを楽しむ文化は形成されていった。ところがそれは、LPレコードからCDという、より簡易に演奏を紹介できるメディアの登場で、ピリオド楽器での演奏から、ピリオド奏法での演奏へと、またもレコードを聞く他に、 スコアを読む等、学問的な態度でクラシック音楽を愛好する傾向に戻ろうとしている。SPレコードからデジタル録音の初期まで、音楽の受容に沿う如くにアマデウス弦楽四重奏団の演奏スタイルは変化を重ねている。
モーツアルトの弦楽四重奏曲を、これほど楽しく爽快に弾く四重奏団は他にない。その楽しさを共に感じることが出来る幸せ。ぜひ、どの曲からでも気軽に聴いていただきたいものです。とりわけ「ハイドンセット」での彫琢を極めた結果獲得した大きな立体性と、同時にのどかな詩情もあわせもった表現が忘れられない。ブラームスやドヴォルザークに繰り広げた潤いに満ちた表現で、4人の演奏家仲間がモーツァルトの音楽を心から楽しんでいるのが伝わってくる。アマデウス四重奏団は、50年代にヴィーン風の雅びた、よい意味での簡素なスタイルから始まり、60年代ころには古典的な清澄さを美点に、ロマン的な傾向に発展していったようだ。楽曲の解釈にみる高い見識とアグレッシブさ、それに美しい響きと音色、安定した録音を併せ持った、この『モーツァルトの弦楽四重奏曲全集』は、彼らが最も充実した時期に録音されたもので、古典派弦楽四重奏曲の構成力や緊張感は損なわず、低弦をおおらかに充実させ、優雅なメリハリをもたらして、温かさに満ち溢れた、たいへん聴き応えのする演奏に仕上がっている。
解説書付属、1963〜67年、ステレオ録音。弦楽四重奏曲第1番~第23番。各録音は、1964、1966、1967年に初発された。

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商品名DE DGG 2720 055 アマデウスSQ モーツァルト・弦楽四重奏曲集
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