34-15761

商品番号 34-15761

通販レコード→豪レッド銀文字盤

冷徹な色気とでもいうような気配が漂います。 ―  女声版ディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウと称されるほど、バロックから近現代まで驚異的に幅広いレパートリーを誇ったデイム・ジャネット・ベイカーの肌理細やかなニュアンスを施した歌唱。ベイカーの声はしっかりした芯がキリッとした印象を与え、歌の強さを誇示せんばかり。クラシックを聴く人は知らない人はいないでしょう。しっかりと芯を感じる筋の通った歌唱。冷徹な色気とでもいうような気配が漂います。1933年生まれのイギリスのメゾ・ソプラノ。ベイカーは、サー・エイドリアン・ボールトやサー・ジョン・バルビローリ、オットー・クレンペラーといった巨匠たちから信頼されて、デッカやフィリップスに多くのレコーディングを行なってきた。ベイカーの声は、キャリアの最初は低音寄りで、次第に高域が充実するという変化を見せましたが、解釈は常に緻密・正確で、声のコントロールにも秀でており、オーケストラ付き大作などでの高度な表現力には定評がありました。楽曲のメロディーラインがはっきりしてくると、主旋律をクッキリ浮かび上がらせるようにはっきりと歌います。1956年にキャスリーン・フェリアー賞を受け、ザルツブルクのモーツァルテウムに留学、1959年にロンドンの王立音楽アカデミーで女王賞を授与され、1960年に歌手としての本格的な活動を開始、ロンドンやエディンバラのリサイタルで成功を収めた。1962年にはクレンペラー指揮するマーラーの『復活』で評判となり、1966年からはロイヤル・オペラやグラインドボーンでのオペラの舞台でも活躍するようになります。グラインドボーン音楽祭で「ディドとエネアス」のディドを歌い、絶賛を博したベイカーは、バロック・オペラを初め、モーツァルト、ワーグナー、リヒャルト・シュトラウスから、ブリテンなどのオペラで活躍する一方、バッハのロ短調ミサのような宗教曲や、スカルラッティからマーラーにいたる歌曲などのコンサート歌手としても卓越した才能を発揮した。温かみのある美声と正確な歌唱は高く評価されており、真摯な学研的姿勢はそのレパートリーの広さにも表れている。
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レイモンド・レッパード(Raymond Leppard)は、1927年8月11日にイギリスのロンドン生まれ。サー・コリン・デイヴィスと同世代。ケンブリッジのトリニティ・カレッジでチェンバロを学んだ。そして、1952年にロンドンで指揮者としてデビューし、イギリス室内管弦楽団との共演によってバロック音楽の指揮者として、またチェンバロ奏者としても名声を博し、1956〜1968年にはロイヤル・シェイクスピア劇場の音楽監督をつとめ、グラインドボーン音楽祭でも活躍した。1973〜1980年、BBCノーザン室内管弦楽団の首席指揮者となったが、1977年にアメリカに移って市民権を得ており、1983年からはセントルイス交響楽団の首席客演指揮者を務めた。日本との関係は1970年、大阪万博にイギリス室内管と来日している。レッパードは、ヴェネツィア楽派の研究でも知られており、モンテヴェルディのマドリガーレ集(1971年)や2度目の録音となったパーセルのディドとエネアス(1985年)はその代表盤である。しかし、そのレパートリーをバロック音楽に限定せず、古典派やロマン派、さらに近代の作品でも、その時代と様式を的確に捉えて溌剌と端正な演奏を聴かせてくれる。イギリス室内管とのグリーグの「ペール・ギュント」組曲(1975年)の澄んだ詩情を豊かに湛えた演奏も味わい美しく、レッパードの才能が爽やかに示された佳演だった。
ヨーロッパ屈指の家電&オーディオメーカーであり、名門王立コンセルトヘボウ管弦楽団の名演をはじめ、多くの優秀録音で知られる、フィリップス・レーベルにはクララ・ハスキルやアルテュール・グリュミオー、パブロ・カザルスそして、いまだクラシック音楽ファン以外でもファンの多い、「四季」であまりにも有名なイタリアのイ・ムジチ合奏団らの日本人にとってクラシック音楽のレコードで聴く名演奏家がひしめき合っている。レコード産業としては、英グラモフォンや英DECCAより創設は1950年と後発だが、オランダの巨大企業フィリップスが後ろ盾にある音楽部門です。ミュージック・カセットやCDを開発普及させた業績は偉大、1950年代はアメリカのコロムビア・レコードのイギリス支社が供給した。そこで1950年から1960年にかけてのレコードには、米COLUMBIAの録音も多い。1957年5月27~28日に初のステレオ録音をアムステルダムにて行い、それが発売されると評価を決定づけた。英DECCAの華やかな印象に対して蘭フィリップスは上品なイメージがあった。フィリップスは1982年10月21日コンパクト・ディスク・ソフトの発売を開始する。ヘルベルト・フォン・カラヤンとのCD発表の華々しいCD第1号はイ・ムジチ合奏団によるヴィヴァルディ作曲の協奏曲集「四季」 ― CD番号:410 001-2。1982年7月のデジタル録音。現在は、フィリップス・サウンドを継承してきたポリヒムニア・インターナショナルが、これら名録音をDSDリマスタリングし、SACDハイブリッド化しています。
ハイドン:シェーナとアリア「ベレニーチェよ、何をしているのだ」、カンタータ「ナクソスのアリアンナ」。モーツァルト:歌劇 《皇帝ティートの慈悲》 K.621 より「私は行くが君は平和に、ああこの瞬間だけでも」、リート 《夕べの感じ》 K.523、リート 《すみれ》 K.476。1974年、ステレオ録音。
AU PHIL 6500 660 ジャネット・ベイカー オペラアリア集
AU PHIL 6500 660 ジャネット・ベイカー オペラアリア集