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DE EMI 1C 067-03 950T リッカルド・ムーティ アンブロジアン・シンガーズ ニュー・フィルハーモニア管弦楽団 ケルビーニ レクイエム ハ短調

  • Record Karte
  • DE 赤地に角丸カラースタンプニッパー, 1980年の優秀録音です。
    • リッカルド・ムーティ(指揮)
    • アンブロジアン・シンガーズ
    • ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
    • 1980年7月17,18日ロンドン、キングズウェイ・ホールでのステレオ・デジタル録音。
    • Engineer – Neville Boyling, Producer – John Mordler

《鶴屋百貨店「イタリア展」(2025年5月1日〜12日開催)》便乗優秀録音レコメンド、イタリアを耳で感じる100年名盤セレクション

救済というものがいつになるのかわからないけれども祈り続けるその心の大切さだけは伝わってくる!

ハンス・フォン・ビューローは「モーツァルトのレクイエムよりも優れている」と評したケルビーニのレクイエム。合唱のための美しいハーモニーに陶酔されます。

 ―  ルイージ・ケルビーニは、イタリア出身のフランスの作曲家・音楽教師。本名はマリア・ルイージ・カルロ・ゼノービオ・サルヴァトーレ・ケルビーニ(Maria Luigi Carlo Zenobio Salvatore Cherubini)。ケルビーニの作品で1797年3月13日にパリで初演された『メデア』は最も有名なオペラでしたが、1820年代にジョアキーノ・ロッシーニの、華々しい声楽の技巧を凝らした輝かしく熱っぽいオペラがパリに上陸すると、古典的な厳粛さをそなえたケルビーニのオペラは、クリストフ・ヴィリバルト・グルックやガスパーレ・スポンティーニらの作品と同様に、時代遅れになった。
しかし『メデア』は、主役を演じられる歌手が間に合えば、時々復活することもある。現代でこの作品の復活に最も貢献したのは、1953年にヴィットリオ・グイの指揮で主役を演じたマリア・カラスのフィレンツェ公演とされる。
彼の理想主義や独立不羈といった気骨や、作品のとりわけ厳粛で高邁な性質のために、当時のパリ音楽院院長であったことが知られるくらいで、錚々たる音楽家からの尊敬を勝ち得た人物であることを想像するのは難しいかもしれません。しかし、ロッシーニのフランス進出後にオペラ界での名声が凋落したため、今日さほど著名ではないものの、同時代の人々には高く評価され、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンはケルビーニを、当時の最もすぐれたオペラ作曲家と見なした。またケルビーニが執筆した『対位法とフーガ講座』は、フレデリック・ショパンやロベルト、クララ・シューマン夫妻も用いたほどであった。今日さほど著名ではないものの、ケルビーニはベートーヴェンとそれに続く時代のあいだ ― クロード・ドビュッシーやモーリス・ラヴェルでさえ例外ではありません。― に生きた、音楽の覇者です。
1822年にケルビーニはパリ音楽院院長に就任し、1835年に高弟ジャック・アレヴィの補佐を加えて『対位法とフーガ講座』(Cours de contrepoint et de fugue)を上梓した。
晩年に作曲された、男声合唱と管弦楽のための「レクイエム ニ短調」は、混声合唱のミサ曲を当時のパリ大司教イヤサント=ルイ・ド・ケランが批判し、パリの葬儀ミサでの演奏を禁止した。その結果、74歳のケルビーニは男性の声だけで作曲しましたが、どうやら自身の葬送のために書かれたものであるらしい。実際に1842年、ケルビーニの葬式でも演奏された。
1842年3月15日に81歳でパリに永眠したペール・ラシェーズ墓地の彼の墓の4つ右隣には、ショパンの墓(1849年10月17日没)がある。

モーツァルトのレクイエムよりも優れている ― 男声合唱の太く力強いユニゾンがもたらす灼熱感。明快な主張を持つ管弦楽で、馥郁とした香りを放つ。

ルイ16世の処刑を悼んでミサを行うために、ルイ18世の命によって作曲された、厳粛で劇的な名曲『レクイエム ハ短調』(1816年)は、非常に大きな成功をおさめた。
ベートーヴェンは「もしレクィエムを書けと言われたら、ケルビーニの曲だけを手本にしただろう」と言ったというのは、よく知られているが、ベートーヴェンはこの作品をモーツァルトのレクイエムを凌ぐ作品と考えていたし、ハンス・フォン・ビューローはこの作品を「モーツァルトのレクイエムよりも優れている」と評価した。この作品はベートーヴェンだけでなく、エクトール・ベルリオーズ、ロベルト・シューマンやヨハネス・ブラームスにも絶賛されている。なお、ケルビーニ自身がヨーゼフ・ハイドンやヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの支持者だった。

モーツァルト、フォーレ、ヴェルディの3大レクイエムにケルビーニとベルリオーズを加えて5大レクイエム。

― モーツァルト、ガブリエル・フォーレ、ジュゼッペ・ヴェルディの作品を3大レクイエム、そこにケルビーニとベルリオーズを加えて5大レクイエムと呼んでいます。でも、マリア・カラスによるオペラ「メディア」の魅力を知るものの外、ケルビーニの音楽を聴く人はどれくらいいるのでしょうか。ルイ16世の死を悼み書かれたケルビーニの《ハ短調レクイエム》は、ベルリオーズが激賞したといわれ、また、ベートーヴェンもこの曲を高く評価し、「自分がもしレクイエムを作るとしたらケルビーニのような曲を作りたい」と言ったというのは有名な話。その遺を汲んでのことか、ベートーヴェンの葬儀に際して、この《ハ短調レクイエム》が演奏されたようです。ソロはなく混声合唱とオーケストラのための美しいハーモニーが多く聴ける、職人的な熟練の技による玄人向けの作品と言えるでしょう。派手さはありませんが、「Dies irae」 などでは、恐怖の表現としての銅鑼の使用には、かなり劇的な表現もみられ、オッフェルトリウムでの静謐な楽想など、部分的には近代性すら感じさせます。

ムーティとフィルハーモニア管弦楽団

ムーティは今でもそうなのかどうか、かつては女性のアイドルだった。日本にもファンクラブがあったはずだ。颯爽とした指揮ぶりだし、音楽もメリハリが強く、フレーズの終わりも威勢よく切ったりしてきっぱり感が強いところが女性受けしたのかもしれない。けれど、決してそれだけではない指揮者である。当時、ムーティを擁していたEMIは、お互いにライヴァル心むき出しだったクラウディオ・アバドのいたドイツ・グラモフォンと、これまた何かにつけはり合うことが多かった。そのためムーティはモーツァルト、ベートーヴェンはいざ知らず、けっこうマイナーなロシア音楽だの、ありとあらゆる曲を録音している。そのためニュー・フィルハーモニア管弦楽団や、フィラデルフィア管弦楽団とのクァドラフォニック盤やデジタル録音盤でのEMIらしからぬ芯のある録音もよいです。そして、当時のイタリア・オペラ界の名歌手の黄金期でもあったため、ヴェルディの歌劇「アイーダ」、「仮面舞踏会」、「マクベス」の競いあうような争奪戦。皮肉なことに、両盤のキャストを混ぜ合わせると、史上最高のキャストが出来上がります。もしムーティが得意の曲だけやっていれば、「なかなかいい指揮者じゃないか」となるだろう。だが、現代においてはそれでは許されない。レパートリーもキャリアも、何でも拡大路線でなくては生きていけない。
リッカルド・ムーティ(Riccardo Muti)は専制君主的なマッチョのイメージがあるが、楽団の美点を十分に発揮させているのが好ましい。
このオーケストラの持つ弦の柔らかさと緻密なアンサンブル、マイルドな金管といった個性はヘルベルト・フォン・カラヤン以来の特徴でしたが、ムーティは在任期間、それらに磨きをかけ、さらに敏感なまでのリズム感と強靭なカンタービレを持ち込んで素晴らしい成果を残した。
それはオットー・クレンペラー亡き後にムーティを後任として選出した、当時のニューが付いていた頃のフィルハーモニア管弦楽団が、歌心あふれる演奏を取り戻す、思えば極めて大胆な決断を行ったものです。
今日では帝王とも呼ばれるムーティの手兵だった名門、フィルハーモニア管は当時は低迷期だったと言われるが、本盤では優れたパフォーマンスを示している。時として情緒豊かにメロディを鳴らし、時として熱くオーケストラを語らせるイタリア人ムーティの自在な、しかし落ち着いたタクトがこの曲想に良くあっている。ロシア指揮者以外で、これほど終始緊張を持続させてドラマチックに描ききった指揮者がいるでしょうか。このオーケストラの持つ弦の柔らかさと緻密なアンサンブル、マイルドな金管といった個性はヘルベルト・フォン・カラヤン以来の特徴でしたが、リッカルド・ムーティは在任期間、それらに磨きをかけ、さらに敏感なまでのリズム感と強靭なカンタービレを持ち込んで素晴らしい成果を残した。それはオットー・クレンペラー亡き後にムーティを後任として選出した、当時のニューが付いていた頃のフィルハーモニア管弦楽団が、歌心あふれる演奏を取り戻す、思えば極めて大胆な決断を行ったものです。1941年、ナポリ生まれのイタリアの名匠ムーティ。そのエネルギッシュな指揮ぶりと躍動感のある演奏で知られる名指揮者です。1967年、グイド・カンテルリ指揮者コンクールに優勝して注目され、フィレンツェ五月祭歌劇場、ニュー・フィルハーモニア管弦楽団、フィラデルフィア管弦楽団、ミラノ・スカラ座の首席指揮者・音楽監督を歴任、2010年からはシカゴ交響楽団音楽監督を務めるかたわら、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団やザルツブルク音楽祭などに客演しています。
毎年1月1日に行なわれるウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のニューイヤー・コンサート。クラシック音楽の中でも最も有名で、ウィーンの誇る黄金のムジークフェラインザールからTVとラジオを通じて世界90カ国以上に放送され、4億人が視聴するというビッグ・イベント。2018年も1月1日にNHKにて生中継されたウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートでは巨匠リッカルド・ムーティが、彼の若いころからの持ち味である颯爽たる進行を見せる曲 ― 《ボッカチオ》序曲や《雷鳴と電光》 ― あり、入念かつ繊細な表情を見せる曲 ― 《南国のばら》や《美しく青きドナウ》 ― ありと、楽しくも、実に味わい深いコンサートとなりました。ムーティは専制君主的なマッチョのイメージがあるが、たとえばゲオルク・ショルティのようにウィーン・フィルの魅力を圧殺せず、楽団の美点を十分に発揮させているのが好ましい。もちろん、ムーティらしいイタリアっぽい面も強いが、その一方で、ウィーンのやわらかさや陰影や陶酔的な歌もたっぷり含まれているのである。ウィーン・フィルならではの美しさを堪能させてくれるのはあまりないことだ。ムーティについて、ウィーン・フィル前楽団長アンドレアス・グロスバウアーは、「マエストロ・ムーティの指揮する演奏の極めて高い水準は、ウィーン・フィルの演奏史の中でも特別なものです。マエストロの演奏解釈は楽譜を綿密に研究することで生み出されていますし、われわれウィーン・フィルの特別なサウンドを愛して下さっているのです」と称賛しています。そして、2016年の来日演奏会で熱狂を巻き起こした、ムーティ指揮シカゴ交響楽団が、強力なプログラムを携えて2019年1月~2月、再び日本に上陸します。2010年から音楽監督に就任したときは、楽団のメンバーから多くの手紙や署名が届けられ、決心に至った間柄で強い絆を築いている。この熱烈な関係には、断絶をほのめかされるほどの嫉妬をかった。というのも、ニューヨーク・フィルハーモニックはロリン・マゼールを音楽監督に迎えてから、首席客演待遇で定期的に客演する関係を積み重ねていた最中の、シカゴ響の音楽監督への就任を表明したのにはニューヨーク・フィルのライバルであるシカゴ響でもあったことによりフィルハーモニックのザリン・メータ総裁は失望の意を示すほど。実はムーティは、空虚な指揮者が多い現代にあっては、玄人筋の評価がなかなか高い音楽家です。録音にも積極的に取り組み、1970年代にニュー・フィルハーモニア管を指揮してEMIに録音を開始して以来、さまざまなレーベルに数多くの名盤を残しています。
ヴェルディのオペラの名演を繰り広げるあのムーティがここには存在し、ムーティの音楽とは、ヴェルディの語法から発想されたものだと思われ。その是非はともかくとして、ムーティがそうした自分の音楽をウィーン・フィルに徹底して演奏させていることは認めねばならない。ところが、面白いことにウィーン・フィルはけっこう喜んでイタリア風の演奏をやっているようなのだ。シューベルトの「ロザムンデ」序曲。冒頭の暗い和音はまるでヴェルディの序曲みたいだ。次に出てくる木管楽器の旋律は女性主人公のアリア。ヴァイオリンの歌いまわしはますます完璧にオペラの世界。もしこの曲を知らなかったら、絶対にヴェルディの中期作品だと思うだろう。よく知られているように、モーツァルトの時代もベートーヴェンの時代も、ウィーンで一番人気があったのはイタリア音楽だった。だとしたら、ウィーンの作曲家にイタリア音楽の強い影響があるのも不思議ではない。シューベルトの初期の交響曲にはモーツァルト風でもあるが、イタリアらしさの表出した明朗な開放感であるし、ロッシーニ的な表情がけっこう出ている。このウィーン風味とイタリア風味が混じり合ったシューベルトが心地よいのは、そうしたことも関係するだろう。のちのフィラデルフィア管弦楽団との演奏の数々も、オーケストラの優秀さと、音そのもののエネルギー感において、素晴らしいものもありますが、ウィーン・フィルとの機敏かつエネルギッシュな音楽を、フィルハーモニア時代のムーティの大胆さと、歌心あふれる演奏に、それを重ねあわせて聴くことも可能。ムーティの熱血かつ、情熱と表現意欲に富んだオーケストラが見事。イギリスのオーケストラとは思えない、強靭なカンタービレと歌をニューが付いていたころのフィルハーモニア管から引き出してます。名門、フィルハーモニア管は当時は低迷期だったと言われるが、本盤では優れたパフォーマンスを示している。

なぜムーティがケルビーニにぞっこんなのか

現代の巨匠で、ケルビーニの蘇演にかけているのがナポリ生まれの熱血漢リッカルド・ムーティ。
イタリア全土から集まった30歳以下の若者で構成され、3年間のみ在籍が認められるユースオーケストラを組織して、ルイージ・ケルビーニ管弦楽団と命名するほど。ムーティがフィルハーモニア管弦楽団にいた頃から構想をあたためてきたというケルビーニ管の誕生は、自分のキャリアの中で得た知識を若い音楽家たちに伝えたいという、ムーティの意思と強い希望に着想を得たものである。
「特に、幸運にも一緒に仕事をしてこれた素晴らしいオーケストラと」築いてきたキャリアの中で得たものを、伝えたいというムーティの意思と希望である。1760年9月フィレンツェに生まれたケルビーニ(1760〜1842)の近年ますます注目を浴びる合唱作品を、ガブリエレ・フェッロの同志と共に、その音楽史上の重要性をアピールすることに情熱を注ぐムーティの思いをしっかり汲んだ、オーケストラの鉄壁なアンサンブルにもご注目。
この曲を指揮するムーティやフィルハーモニア管弦楽団・合唱団は、1981年時点で最早この曲の長所を如何なく引き出す事に成功している。実に聴きごたえがあります。

ヴィンテージレコードの写真

  1. 352310
  2. 1C 067-03 950T

プロダクト・ディテール(オリジナル盤)

  1. レーベル
    EMI
  2. レコード番号
    1C 067-03 950T
  3. 作曲家
    ルイジ・ケルビーニ
  4. 楽曲
    レクイエム ハ短調
  5. 演奏者
    アンブロジアン・シンガーズ
  6. オーケストラ
    ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
  7. 指揮者
    リッカルド・ムーティ
  8. 録音年月日
    1980年7月17,18日
  9. 録音場所
    ロンドン、キングズウェイ・ホール
  10. 録音チーム
    Engineer – Neville Boyling, Producer – John Mordler
  11. 録音種別
    STEREO DIGITAL
  12. 製盤国
    DE(ドイツ)盤
  13. レーベル世代
    赤地に角丸カラースタンプニッパー

ショップ・インフォメーション(このヴィンテージ盤はショップサイトの扱いがあります。)

  1. 商品番号
    352310
  2. 盤コンディション
    良好です(MINT~NEAR MINT)
  3. ジャケットコンディション
    良好です
  4. 価格
    5,500円(税込)
  5. 商品リンク
    https://www.lpshop-b-platte.com/SHOP/352310.html
  6. ショップ名
    輸入クラシックLP専門店 ベーレンプラッテ
  7. ショップ所在地
    〒157-0066 東京都世田谷区成城8-4-21 成城クローチェ11号室
  8. ショップアナウンス
    べーレンプラッテからお客様へ
    当店のレコードは、店主金子やスタッフたちが、おもにヨーロッパに直接出向き、実際の目と耳で厳選した、コンディション優秀な名盤ばかりです。国内で入手したものや、オークション品、委託商品はございませんので、安心してお求めになれます。


CDはアマゾンで購入できます。
Masses for Royal Ceremonies
Lpo
EMI Classics France
2003-06-24


Verdi:Requiem:Cherubini:Requie
Muti:Bpo
Emd/EMI Classics
1996-09-10


Cherubini: Messa Solenne in Dm
Muti
EMI Classics
2001-07-28


Masses/Overtures/Motets..
Cherubini, L.
Warner Classics
2010-08-09


Missa Solemnis in E / Motets
EMI Classics
2007-06-26


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