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DE EMI 1C 157-03 450/53S ヘルベルト・フォン・カラヤン ホセ・カレーラス ピエロ・カップチルリ ミレッラ・フレーニ ニコライ・ギャウロフ アグネス・バルツァ エディタ・グルベローヴァ ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 ヴェルディ・ドン・カルロ(全曲)

  • Record Karte
  • DE 赤地に角丸スタンプニッパー, 1978年の優秀録音です。ボックス入り。
    • ヘルベルト・フォン・カラヤン(指揮)
    • ホセ・カレーラス
    • ピエロ・カップチルリ
    • ミレッラ・フレーニ
    • ニコライ・ギャウロフ
    • バーバラ・ヘンドリックス
    • アグネス・バルツァ
    • ルッジェーロ・ライモンディ
    • ホセ・ファン・ダム(ジョゼ・ヴァン・ダム)
    • エディタ・グルベローヴァ
    • ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
    • 1978年9月録音。
《鶴屋百貨店「イタリア展」(2025年5月1日〜12日開催)》便乗優秀録音レコメンド、イタリアを耳で感じる100年名盤セレクション

オーディオの限界に迫るには

  • ― 質の良いシステムであればあるほど素晴らしい音と、音楽を体験できる。音だけを聴くとしてもシステムの限界がわかるぐらいの素晴らしい録音です。圧倒的なDレンジ・空間表現(左右の広がり・奥行き間)・分解能の高さ・天井の高さなども判ります。
  • ヘルベルト・フォン・カラヤンのレコードで一番の録音はと、問われたら「ドン・カルロ」を推します。ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団だと、「ボリス・ゴドゥノフ」。テレビドラマ、映画を作りませんかと誘いがあったら是が非でも映像の何処かに使いたいものです。
  • 配役の豪華さに目が眩むようなカラヤンの「ドン・カルロ」。ザルツブルク音楽祭で祝祭大劇場で上演されるために制作されたこのレコード。初演されたのはパリ・オペラ座でフランス語版5幕仕立てですが、ヴェルディがミラノ・スカラ座での初演(1884年1月10日)のために大改訂した4幕版に基づきながら適宜に異なっている。カラヤンにとって同曲の唯一の録音。現代を代表する録音。カラヤンをはじめ、ヴェテランぞろいの歌手達もまた皆練り尽くされた音楽を作り出している。主要歌手はもちろん、謎の修道士にヨセ・ファン・ダム。天の声にバーバラ・ヘンドリックス、小姓テバルドにはエディタ・グルベローヴァ。脇役にまで70年代後半から80年代を代表する歌手の名前がずらりと並んでいます。それぞれが役にとって最も理想的とされた歌手によって歌われている。さらに、ベルリン・フィルのゴージャスな響きが他の追随を許しません。それにカラヤンの隙の無く、躍動的で熱い指揮が上手く BPO と意気投合し素晴らしい《ドン・カルロ》が完成している。カラヤンの演出は正攻法で、カレーラスのドン・カルロは声質も太すぎず細すぎず、ザルツブルク祝祭大劇場の大きさにちょうどよい重厚な響き。国内盤は、1979年度レコード・アカデミー賞受賞。

ヴェルディは『アイーダ』でオペラの作曲を引退すると決めていた。

  • ワーグナーの遺灰を継ぐ如く晩年の作風、ワーグナーから発達したドイツ音楽が提示するシンフォニズム理論に対するイタリア側からの回答となった。

  • ヴェルディのオペラ「リゴレット」「イル・トロヴァトーレ」「ラ・トラヴィアータ(椿姫)」は名作です。ただし、「ヴェルディのオペラ」となれば「ドン・カルロ」「オテロ」「ファルスタッフ」を聴かねばなるまい。
  • ジュゼッペ・ヴェルディ(Giuseppe Verdi)はイタリア歌劇最大の作曲家。歌劇王。パルマ地方のロンコーレという寒村の小さな宿屋の息子として生まれ、15歳で作曲をはじめ、18歳の時すすめられてミラノ音楽学校の給費生を受験したが年齢が多すぎたため落第し、スカラ座のチェンバリストのラヴィナから作曲とピアノそれにソルフェージュを学んだ。26歳のときスカラ座で上演された最初の歌劇「オベルト」を皮切りに25曲の歌劇を書いた。最初はなかなか認められず、彼の名声が確立したのは、33歳に書いた「リゴレット」、40歳の「トロヴァトーレ」と「椿姫」などが相次いで発表されてからである。彼は大器晩成型で、それからさらに49歳で「運命の力」、54歳で「ドン・カルロ」、58歳で「アイーダ」、73歳で「オテロ」そしてなんと79歳で「ファルスタッフ」を完成している。実は、ヴェルディは、『アイーダ』でオペラの作曲を引退すると決めていました。『仮面舞踏会』の初演(1859年)から2年が経過し、ヴェルディは作曲をまるで忘れたかのようであった。新たに創設されたイタリア国会において彼はボルゴ・サン・ドンニーノ ― 今日のフィデンツァ ― 代表の議員であったし、またサンターガタ(ヴィッラノーヴァ・スッラルダ)の農園に各種の近代的設備を導入する仕事にも忙殺されていた。しかし、まさにその農園改造計画への資金の必要も一因となり、折しも、サンクトペテルブルクのマリインスキー劇場のために新作オペラを作曲してもらえないだろうか、という打診がもたらされた。そこで『運命の力』は着手され、ロシア・サンクトペテルブルクのマリインスキー劇場にて1862年11月10日に初演された。その後、「ドン・カルロ」、「アイーダ」の成功で農園改造計画への資金の必要も目処が立ち、「アイーダ」の作曲と上演準備の一方で喜歌劇を作曲しようと台本探しに熱中していた。農場経営も順調そのもので、買い増した土地は当初の倍以上になり、雇う小作人は十数人までになった。パリではレジオンドヌール勲章とコマンデール勲章を授かり、作品の著作権料収入は莫大なものとなっていた。そのため納税額の多さから上院議員に任命されるが議会には一度も出席せず、自らが設計し増築を繰り返して大きくなった邸宅で、自家製のワインを楽しみ、冬のジェノヴァ旅行も恒例となった。慈善活動には熱心で奨学金や橋の建設に寄付をしたり、病院の建設計画にも取り組んだ。
  • その頃に彼は、ほとんど音楽に手を出さず、「ピアノの蓋を開けない」期間が5年間続いた。彼が音楽の世界に戻るのは1879年になる。11月、農場に届いたボーイトの台本『オテロ』に、ヴェルディは興味をそそられるが作曲は難航。「シモン・ボッカネグラ」、「ドン・カルロ」の改訂に忙殺していた1883年2月にリヒャルト・ワーグナーの訃報が届く。彼が嫌うドイツの、その音楽を代表するワーグナーにヴェルディはライバル心をむき出しにすることもあったが、その才能は認めていた。そして、同年齢のワーグナーなど、彼と時代を共にした多くの人物が既に世を去ったことに落胆を隠せなかった。「悲しい、悲しい、悲しい…。その名は芸術の歴史に偉大なる足跡を残した」と書き残すほどヴェルディは沈んだ。ワーグナーの遺灰を継ぐ如く、作業にも拍車がかかり丸7年の期間をかけた『オテロ』は完成。
  • 「ドン・カルロ(1867年初演)」が中期の最後、「アイーダ(1871年初演)」「オテロ(1887年初演)」「ファルスタッフ(1893年初演)」が後期、とするのが一般的であるようですが、「ドン・カルロ」は、初演されたのはパリ・オペラ座でフランス語版5幕仕立てですが、初演から17年後のスカラ座での上演の際(=オテロ初演の3年前)に全体の半分を作り直しており、大改訂というより良い所だけ残して作曲し直したとみれるのです。大改訂の際にも台本はまずフランス語で用意されていますが、ミラノ・スカラ座版ではフランス語台本とイタリア語台本が選択可能になっています。
  • 喜劇に手を染めたことのなかったヴェルディに、「悲劇は苦しいが、喜劇は人を元気にする」「華やかにキャリアを締めくくるのです」「笑いで、すべてがひっくり返ります」と度々のボーイトの誘いにヴェルディは乗った。ヴェルディ集成の「オテロ」と「ファルスタッフ」は、ワーグナーが半音階の大悲恋楽劇「トリスタンとイゾルデ」と、ハ長の喜劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」を対にしていることに重なる。『オテロ』は長く目指した音楽と演劇の融合の頂点にある作品で、同時にワーグナーから発達したドイツ音楽が提示するシンフォニズム理論に対するイタリア側からの回答となった。そしてヴェルディが目指した劇と曲の融合は喜劇においても健在で、作風はヨハン・ゼバスチャン・バッハ、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンそしてジョアキーノ・ロッシーニら先人たちの要素を注ぎこみ、『ファルスタッフ』は形式に拘らず自由で気ままな作品に仕上げた。ヴェルディのすべてを投入した感がある。アンサンブルは多種多様で、対位法も2幕のコンチェルタートで複雑なポリフォニーを実現した。最後には喜劇に似つかわしくないフーガをあえて用いながら、太鼓腹の主人公に「最後に笑えばいいのさ」と陽気に締めくくらせた。むしろ圧倒するよりも機微に富んだ雰囲気を帯びて繊細さが増した。そして、自由人ファルスタッフにヴェルディは自身を表現した。

ヴィンテージレコードの写真

  1. 3438200
  2. 3438201
  3. 1C 157-03 450

プロダクト・ディテール(オリジナル盤)

  1. レーベル
    EMI
  2. レコード番号
    1C 157-03 450/453S
  3. 作曲家
    ジュゼッペ・ヴェルディ
  4. 楽曲
    歌劇「ドン・カルロ」全曲
  5. オーケストラ
    ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
  6. 指揮者
    ヘルベルト・フォン・カラヤン
  7. 録音年月日
    1978年9月
  8. 録音プロデューサー
    Michel Glotz
  9. 録音エンジニア
    Wolfgang Gülich
  10. 録音種別
    STEREO
  11. 製盤国
    DE(ドイツ)盤
  12. レーベル世代
    赤地に角丸スタンプニッパー

ショップ・インフォメーション(このヴィンテージ盤はショップサイトの扱いがあります。)

  1. 商品番号
    343883
  2. 盤コンディション
    良好です(MINT~NEAR MINT)
  3. ボックスコンディション
    良好です(背の上下に小さな傷みあり)
  4. 価格
    16,500円(税込)
  5. 商品リンク
    https://www.lpshop-b-platte.com/SHOP/343883.html
  6. ショップ名
    輸入クラシックLP専門店 ベーレンプラッテ
  7. ショップ所在地
    〒157-0066 東京都世田谷区成城8-4-21 成城クローチェ11号室
  8. ショップアナウンス
    べーレンプラッテからお客様へ
    当店のレコードは、店主金子やスタッフたちが、おもにヨーロッパに直接出向き、実際の目と耳で厳選した、コンディション優秀な名盤ばかりです。国内で入手したものや、オークション品、委託商品はございませんので、安心してお求めになれます。


CDはアマゾンで購入できます。
ヴェルディ:歌劇《アイーダ》ハイライツ (UHQCD)
ヘルベルト・フォン・カラヤン
Universal Music
2025-06-11


ヴェルディ:歌劇「仮面舞踏会」
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ユニバーサル ミュージック
2018-03-07


Aida
Vienna Philharmonic Orchestra
Decca
2007-02-23


Don Carlo (Complete)
Vienna Philharmonic Orchestra
Dg Imports
1996-12-05


Verdi:Aida,Il Trovatore,Faistaff,Requiem
Herbert von Karajan
DOCUMENTS
2014-10-14


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