- ―4月18日―オーストリアの作曲家、スッペが生まれた日(1819年)。時代はウィーンでオペレッタ(音楽劇。オペラよりもセリフが多く内容も喜劇的でコミカルなものが多い。)が流行り始めていた。スッペは《天国と地獄》のオッフェンバックや、《こうもり》のヨハン・シュトラウス2世らと共に、オペレッタの黄金時代を築いた。現在でも《軽騎兵》の序曲は演奏会やBGMなど様々な場面で用いられている。

FR DGG 2530 051 ヘルベルト・フォン・カラヤン ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 スッペ/序曲集
- フランス/ブルーラインレーベル
- 1969年、オーストリアの作曲家、スッペ( 1819-95)の序曲を集めた優秀録音。 三方見開きジャケット入り。 カラヤンとベルリン・フィルの磨き抜かれたアンサンブルが光ります!
- 全盛期のカラヤンとベルリン・フィルの凄さに、戦慄され驚異さえ覚える。
- ヘルベルト・フォン・カラヤン(1908~1989)は、レコード録音に対して終生変わらぬ情熱を持って取り組んだパイオニア的存在であり、残された録音もSPレコード時代からデジタル録音まで、膨大な量にのぼります。その中でも、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団との結び付きがいよいよ強固なものとなり、続々と水準の高い録音が続々と行われた1970年代は、カラヤンの録音歴の中でも一つの頂点を築いた時代といえます。ヨーロッパの音楽界を文字通り制覇していた「帝王」カラヤンとベルリン・フィルと、ドイツでの拠点を失ってしまった英H.M.V.の代わりとなったドイツ・エレクトローラとの共同制作は、1970年8月のベートーヴェンのオペラ『フィデリオ』の録音を成功させる。カラヤンのオーケストラ、ベルリン・フィルの精緻な演奏は、ヘルガ・デルネシュ、ジョン・ヴィッカースの歌唱を引き立てながら繊細な美しさと豪快さを併せ持った迫力のある進め方をしています。有名なベートーヴェンのオペラが、ただオペラというよりオラトリオのように響く。カラヤンは1972~76年にかけてハイドンのオラトリオ『四季』、ブラームスの『ドイツ・レクイエム』、さらにベートーヴェンの『ミサ・ソレムニス』という大曲を立て続けに録音しています。ドイツ、オーストリアの指揮者にとって、モーツァルト、ベートーヴェン、ブラームスは当然レパートリーとして必要ですが、戦後はワーグナー、ブルックナーまでをカバーしていかなくてはならなくなったということです。カラヤンが是が非でも録音をしておきたいワーグナー。当初イースターの音楽祭はワーグナーを録音するために設置したのですが、ウィーン国立歌劇場との仲たがいから、オペラの録音に懸念が走ることになり、彼はベルリン・フィルをオーケストラ・ピットに入れることを考えました。カラヤンのオペラにおける英EMI録音でも当初はドイツもの(ワーグナー、ベートーヴェン)の予定でしたが、1973年からイタリアもののヴェルディが入りました。英EMIがドイツものだけでなく、レパートリー広く録音することを提案したようです。
- この1970年代はカラヤン絶頂期です。そのため、コストのかかるオペラ作品を次々世に送り出すことになりました。オーケストラ作品はほとんど1960年代までの焼き直しです。「ベルリン・フィルを使って残しておきたい」というのが実際の状況だったようです。この時期、新しいレパートリーはありませんが、指揮者の要求にオーケストラが完全に対応していたのであろう。オーケストラも指揮者も優秀でなければ、こうはいかないと思う。歌唱、演奏の素晴らしさだけでなく、録音は極めて鮮明で分離も良く、次々と楽器が重なってくる場面では壮観な感じがする。非常に厚みがあり、「美」がどこまでも生きます。全く迫力十分の音だ。ベルリン・フィルの魅力の新発見。そして、1976年にはウィーン・フィルハーモニー管弦楽団から歩み寄り、カラヤンとウィーン・フィルは縒りを戻します。カラヤンは1977年から続々『歴史的名演』を出し続けました。この時期はレコード業界の黄金期、未だ褪せぬクラシック・カタログの最高峰ともいうべきオペラ・シリーズを形作っています。
- カラヤン(ヘルベルト・フォン)ワーナーミュージック・ジャパン2014-03-26
- ヘルベルト・フォン・カラヤン(1908~1989)は、レコード録音に対して終生変わらぬ情熱を持って取り組んだパイオニア的存在であり、残された録音もSPレコード時代からデジタル録音まで、膨大な量にのぼります。常に新しいテクノロジーに関心を抱き、その推進には協力を惜しまず、コンパクトディスクの開発や映像収録についても先見の明を持っていました。膨大なレコーディングを残し、生前本人が発売を認めた録音としては、アルバム数にして実に481枚を数えます。この中でライヴ録音はマーラーの交響曲第9番の1曲のみで、カラヤンがいかに完璧を目指しスタジオ録音を重視していたかがわかります。SPレコードで発売した『魔笛』序曲、『ニュルンベルクの名歌手たち』第一幕への前奏曲に始まり、生涯に約900枚を発売。LPレコードを上に積み上げると約300キロメートル、つまりエベレスト35.5個分、富士山79個分の高さとなる。再録音や序曲、アリアなどの別録音を含む述べ録音曲数1,189曲。142曲が3回以上録音した曲の数。かなりの〝こだわり〟ぶりがうかがえる。没後25年たっても、どの録音も評価に陰りが出ることもなく、契約の関係でカラヤンの名前が使えなかった録音が続々と登場している。
- 高崎 保男音楽之友社1998-12-10
- サン・モリッツで演奏・収録されたのは比較的編成の小さなヴィヴァルディ(四季)、バッハ(ブランデンブルク協奏曲、管弦楽組曲、ヴァイオリン協奏曲)、ヘンデル(合奏協奏曲)、モーツァルト(ディヴェルティメント、セレナード、管楽器のための協奏曲集)、ハイドンなどバロック~古典派の管弦楽曲がメインで、レコード会社側としてはカラヤンとベルリン・フィルの録音レパートリーを、さらに時代を遡って広げ、より多彩にする意図もありました。この一連のサン・モリッツ・セッションで1969年夏に録音され1973年に「ADAGIO」というタイトルで発売されたのがアルビノーニ「アダージョ」、パッヘルベル「カノン」、ボッケリーニ「小弦楽五重奏曲」、レスピーギ「リュートのための古代舞曲とアリア第3組曲」の4曲で、この時がカラヤンにとってこれらの作品の初録音であり、しかもボッケリーニとレスピーギは唯一の録音となりました。弦楽アンサンブルを主体とする小編成とはいえ、ベルリン・フィルらしいしなやかでダイナミック・レンジの広い演奏が繰り広げられており、セッションが行なわれた1870年代に建立されたフランス教会の美しいアコースティックとともに耳に残ります。特にアルビノーニ「アダージョ」の溶けるようなレガートの耽美的な趣は「カラヤン美学」の一つの頂点であり、カラヤン没後の1995年に発売され500万枚の売り上げを記録した「カラヤン・アダージョ」にも収録され、カラヤンという指揮者のイメージを後世に決定づけたという曲となったという点でも大きな意味を持つものでしょう。『カラヤン・アダージョ』はコンピレーションアルバムという意味合い以上にコンセプトのある名旋律コレクションとして、このサン・モリッツ・セッションで録音された「バロック音楽名曲集」をオマージュしています。それ以外に、ロッシーニ「弦楽ソナタ」、リヒャルト・シュトラウス「メタモルフォーゼン」、ストラヴィンスキー「ミューズの神を率いるアポロ」、オネゲル「交響曲第2番」などもサン・モリッツで録音されています。カラヤン自身も、またベルリン・フィルのメンバーも風光明媚なサン・モリッツでの仕事を心ゆくまで楽しみ、シーズン中の緊密な録音セッションとは異なるリラックスした雰囲気で進められたようです。
- ヘルベルト・フォン・カラヤンのレパートリーの中で、目立たないようで重要な位置をしめているものにオペラの序曲集がある。それは喜歌劇まで幅広く、一枚一枚の選曲も丁寧だ。間奏曲や、オペラの舞台上で演奏されるバレエ音楽までも録音している。1969年の夏のサン・モリッツでの録音を済ませた、1ヶ月後には最初ドイツ・グラモフォンが権利を持っていたが、EMIに譲った企画。ソビエト連邦の三大巨匠、ダイヴィッド・オイストラフ(ヴァイオリン)、ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ(チェロ)、スヴァトスラフ・リヒテル(ピアノ)とベートーヴェンの「ピアノ、ヴァイオリンとチェロのための三重協奏曲ハ長調作品56」を9月15~17日、イエス・キリスト教会で録音。20~22日にリヒャルト・シュトラウスの「オーボエ協奏曲」、本盤を24、25日に録音し、26日にバルトークの「弦楽器・打楽器とチェレスタのための音楽」とつづく。翌月10月11日からは23日までかけてのワーグナーの楽劇《神々の黄昏》が控えている。驚くのは、11月にはパリ管弦楽団とセッションを組んでいる。曲は、フランクの「交響曲ニ短調」をドイツ・エレクトローラによって行なわれました。
- 高崎 保男音楽之友社1998-12-10
- そのカラヤンによるオペラ序曲集は、重厚さと軽快さの双方が見事に調和した演奏で、カラヤンのレガート且つカンタービレなスタイルは、その本領を発揮しました。全盛期のカラヤンとベルリンフィルの凄さを思い知らされる1枚である。カラヤンはどんな小曲でも手抜きをしなかったが、本盤を聴くとそれがよくわかる。どの曲も聴かせどころを心得ていて、巧みな表情づけや造型の堅固さにもいささかの抜かりもない。ベルリン・フィルの演奏もまさに完璧。各ソロ奏者の演奏も卓抜であるし、何よりも、「軽騎兵」序曲の冒頭のファンファーレをベルリン・フィルの猛者たちが朗々と吹奏する様は壮絶ですらある。カラヤンはこうした交響曲とは違った比較的イージーにアプローチ出来る曲目にも手抜きはせず自家薬籠中のものとして各曲の造りのポイントを外さず要領良く且つ楽しく再現してくれます。正直「隙」が無さ過ぎて各作曲家の持ち合わせている「面白み」という視点からは異論を持たれる方もいるかも知れませんが、随所で彼がオペラに求めたものが垣間見えます。60年代の演奏から70年代、80年代と聴き進めることでカラヤンの芸術がわかるというもので、バイタリティ感じる演奏がカラヤンの原点で、ウィーン・フィル、ベルリン・フィルを得た60年代にはそこにスーパー・オーケストラだからこその重厚さが加わったものなのですが、フルトヴェングラーの亡霊を払い去った、この録音の頃からオーケストラの音色を急速に変えてゆくのです。コントラバスを強化して重低音の効いた、深々とした腰の座りの安定と心地よいテンポでのベルリン・フィルの卓越した技量を味わおう。
プロダクト・ディテール(ヴィンテージ盤)
- レーベルDeutsche Grammophon
- レコード番号2530 051
- 作曲家フランツ・フォン・スッペ
- 楽曲
- 喜歌劇『軽騎兵』序曲
- 序曲『ウィーンの朝・昼・晩』
- 喜歌劇『スペードの女王』序曲
- 喜歌劇『美しきガラテア』序曲
- 喜歌劇『怪盗団』序曲
- 喜歌劇『詩人と農夫』序曲
- オーケストラベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
- 指揮者ヘルベルト・フォン・カラヤン
- 録音年月日1969年9月24,25日
- 録音場所ベルリン、イエス・キリスト教会
- 録音種別STEREO
- 製盤国FR(フランス)盤
- レーベル世代ブルーラインレーベル
- CDとDVD,参考本はアマゾンで購入できます。
- カラヤン(ヘルベルト・フォン)ユニバーサル ミュージック クラシック2013-09-18
- ウィーン楽友協会合唱団ユニバーサル ミュージック クラシック2009-10-21
- カラヤン(ヘルベルト・フォン)ユニバーサル ミュージック2014-05-21
- BpoDg Imports2008-11-18
- カラヤン(ヘルベルト・フォン)Universal Music2003-09-26
- Jos Dam Gundula Janowitz Berliner Philharmoniker Herbert Karajan Wiener SingvereinDeutsche Grammophon2008-05-13
- カール レーブル音楽之友社2017-03-28
- リチャード オズボーン白水社2001-07-01
- リチャード オズボーン白水社2001-07-01
- 佐藤幸一(株)城野印刷所1998T
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