- ―4月19日―フランスの女性作曲家、タイユフェールが生まれた日(1892年)。タイユフェールは、ミヨー、オネゲル、デュレ、プーランク、オーリックらと共に「フランス六人組」のひとりとして知られている。彼らは、それまでのロマン的な音楽とは一線を画し、新しい音楽語法の獲得を目指した。作家のジャン・コクトーや作曲家のサティも交えて定期的な演奏会など、積極的に共同で音楽活動を行っていた。

DE DGG 2530 068 ヘルベルト・フォン・カラヤン ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 アルテュール・オネゲル/交響曲第2番、第3番『典礼風』
- ドイツ/ブルーラインレーベル
- カラヤン唯一の録音!1969年の録音です。優秀録音。
- 磨き上げられたベルリン・フィルの弦楽の合奏力に、背筋にゾゾっと戦慄が走る。
- ― これから聞く人への最初に聴くべき10枚。100年後にも聴かれるカラヤンの名盤30枚には与しないが、第2グループを形成する本盤はサンモリッツでの一連の録音としたい。そうでなくても、1970年初頭を代表するベルリン・フィルハーモニーが完成して取り組んだ新ウィーン楽派のシリーズのお先触れである。この誰もが聴いたことの有る名曲にはなっていなくとも、当時は一般的なレパートリーでした。現在ではあまり演奏される機会に恵まれないオネゲルの作品ですが、広く親しまれた有名名曲に並ぶ最高の演奏でレコード化することに情熱を傾け続けたカラヤンの姿勢は、このアルバムにも端的に示されています。オネゲルはカラヤン唯一の録音。とはいえ、カラヤンはオネゲルをコンサート・レパートリーに入れていたようだ。第2番は1953年にトリノ放送響と、ウィーン響の演奏会で採りあげており、ベルリン・フィルとの演奏会では1970年、71年、73年にプログラムに入れている。第3番「典礼風」にいたっては、1954〜57年、1966年、1970〜73年、1977年、1984年と計30回以上も演奏会で採りあげている。交響曲第3番『典礼風』は1969年9月23日録音。交響曲第2番(弦楽合奏とトランペットのための)は1969年8月9~11日と短時間で集中力が高まっている出来。厳粛な、祈りを感じさせるような演奏ではないが、オーケストラに合奏の完璧な正確さを要求し、音を徹底的に磨き上げることによって聴衆に陶酔感をもたらせ、さらにはダイナミズムと洗練さを同時に追求するスタイルで出来栄えも隙が無い。50歳代の後半を迎えた壮年期のカラヤンとベルリン・フィルハーモニーの覇気溢れる瑞々しい演奏。新ウィーン楽派やリヒャルト・シュトラウスのオーボエ協奏曲、バルトークの弦楽器・打楽器とチェレスタのための音楽と共通した響きの美しさ・厳しさで独自の位置を占める演奏として、これ以上美しい演奏は無いだろう。第3番「典礼風」は圧倒的機能・表現力と力で、ベルリン・フィルは当時が最高・最強だったという説得力を持つ演奏だ。極めつけはゴールウェイのソロがたっぷり堪能できる点で、木管楽器好きの方には曲、作曲家の好悪はともかく、是非お聞き頂きたい。戦争中・戦争直後の時代が色濃く反映された作品を高い集中力と緊張感で表現した見事な演奏はこれらの作品の屈指の録音として永く親しまれているものです。
- カラヤン(ヘルベルト・フォン)ワーナーミュージック・ジャパン2014-03-26
- SPレコードで発売した『魔笛』序曲、『ニュルンベルクの名歌手たち』第一幕への前奏曲に始まり、生涯に約900枚を発売。LPレコードを上に積み上げると約300キロメートル、つまりエベレスト35.5個分、富士山79個分の高さとなる。再録音や序曲、アリアなどの別録音を含む述べ録音曲数1,189曲。142曲が3回以上録音した曲の数。かなりの〝こだわり〟ぶりがうかがえる。没後25年たっても、どの録音も評価に陰りが出ることもなく、契約の関係でカラヤンの名前が使えなかった録音が続々と登場している。膨大なレコーディングを残し、生前本人が発売を認めた録音としては、アルバム数にして実に481枚を数えます。この中でライヴ録音はマーラーの交響曲第9番の1曲のみで、カラヤンがいかに完璧を目指しスタジオ録音を重視していたかがわかります。
- エリエッテ フォン カラヤンアルファベータ2008-06-27
- 録音は DGG の製作人の中で燦然と輝く指揮者としても活躍のオットー・ゲルデス&ギュンター・ヘルマンス。カラヤンも年齢的に颯爽とした時のもので、 前任者フルトヴェングラーの時代の余韻の残るオーケストラと、推進力あふれるカラヤンの指揮が見事にマッチした演奏です。そのカラヤンの演奏スタイルは、聴かせ上手な解釈を代表する。まだ、自分のスタイルに固執していない60年代のカラヤンは、音楽をいかに美しく響かせるかを考えながらも、まだ聴衆の望むものやその音楽が持ってきた慣例との公約数をしっかり維持している。ベルリン・フィルの弦楽の合奏力に背筋がゾゾっとする感動が味わえる。カラヤンがベルリン・フィルの音を磨き上げ始めたことがわかる時期の録音です。逞しくて力強いにも拘わらず、全編を通じて、磨き上げが実に丹念で、手触りが滑らかで、流麗なフォルムをしている。いずれの曲もカラヤンの演奏は非情なまでに美しく響かせている。逞しくて壮麗、かつ、色彩鮮やかといったような性格は、オネゲルの音楽の特徴であると言えましょう。オネゲルの曲が持つ小さな棘のような要素をベースにしながら、軽妙さよりはドイツ音楽のような重厚さが強調されている演奏となっている。浮ついていたり、感覚的に傾いていたり、といった音楽にはなっておらずに、腰の据わった音楽が奏で上げられている。全体的に、ズシリとした手応えのある音楽が鳴り響いている。艶やかで、端麗。華やいだ音楽となってもいる。演奏と録音が共に、音を徹底的に磨き上げることによって聴衆に陶酔感をもたらせ、小難しい学理よりも音楽に浸る心地よさが楽しめます。
- フルトヴェングラー亡き後、上昇気流に満ちたカラヤンとベルリン・フィルは、実際の演奏と併行してレコード制作の意義として完成度を『この一枚』という思いで見せつけたかったのかもしれない。本盤を「カラヤン唯一の録音!」とみるより、デジタルで再録音しなかった、し難かったと視点を転じたい。何より、本盤録音後も1970〜73年、1977年、1984年と演奏会で採りあげている。チャイコフスキー、或いはブラームスの交響曲と組み合わせてオネゲルを演奏している。また1950年代では「交響曲第2番」をプログラム前半で、ヘンデル、バッハ、ケルビーニの曲に続けて演奏している。ここから言えるのは、カラヤンはフランス音楽としてオネゲルを捉えていなかったと汲み取れる。オネゲルをフランス音楽の作曲家としてしか認識できていなかったレコード会社はフランス6人組の他の5人の作品は無理としても、ラヴェルやドビュッシーとのカップリングを提案しただろうが、カラヤンはオネゲルをデジタル録音しなかった、いや、カラヤンにとって演奏会はレコードを作るためのプロセス。オネゲルに注目していたカラヤンが、再録音しなかったのは何故だろう。カップリングさえ決まればおそらく世に出ただろう。
- エヴリン ユラール・ヴィルタール晶文社1989-05-01
- ある対談の中でカラヤンは、『自分が指示を出さない時にオーケストラが群れをなす鳥のように天空を羽ばたく瞬間がある』と言っています。このレコードでも命令に従う集団以上の自発性がベルリン・フィルにはあり、指揮者もある程度それを楽しんでいる。ただ、カラヤンの理想の振り幅の中にあるから、カラヤンの音楽になっている。カリスマ的芸術性と器用な職人気質を併せ持ったカラヤンは、一回性の熱情と、それに相反する録音芸術としての綿密な音楽設計を両立できた指揮者でした。ある録音でホルン奏者の音の上ずりに気がついたエンジニアが、録り直しを確認したらカラヤンは、その自然さを良しとした話が象徴している。60年代はちょうどドイツ・グラモフォンの音質が飛躍向上した時期にあたり、迫力と精細さが見違えるものとなった。ベルリンのダーレム地区にあるイエス・キリスト教会を終戦直後から70年代にかけてベルリン・フィルの録音場所としてたびたび使われました。外装の印象とは裏腹に内装は大分こじんまりとしている建物で、大きすぎないことが録音に適していたのかもしれません。ここで数々の名録音が生み出されました。
プロダクト・ディテール(ヴィンテージ盤)
- レーベルDeutsche Grammophon
- レコード番号2530 068
- 作曲家アルテュール・オネゲル
- 楽曲
- 交響曲第2番(弦楽合奏とトランペットのための)
- 交響曲第3番『典礼風』
- オーケストラベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
- 指揮者ヘルベルト・フォン・カラヤン
- 録音年月日
- 1969年8月9~11日
- 1969年9月23日
- 録音場所
- フランス教会、サンモリッツ
- ベルリン・ダーレム、イエス・キリスト教会
- 録音チーム
- プロデューサー:オットー・ゲルデス
- ディレクター:ハンス・ウェーバー
- エンジニア:ギュンター・ヘルマンス
- 録音種別STEREO
- 製盤国DE(ドイツ)盤
- レーベル世代ブルーラインレーベル
- CDとDVD,参考本はアマゾンで購入できます。
- ヘルベルト・フォン・カラヤンUniversal Music2024-02-28
- ウィーン楽友協会合唱団ユニバーサル ミュージック クラシック2009-10-21
- カラヤン(ヘルベルト・フォン)ユニバーサル ミュージック2014-05-21
- BpoDg Imports2008-11-18
- カラヤン(ヘルベルト・フォン)Universal Music2003-09-26
- Jos Dam Gundula Janowitz Berliner Philharmoniker Herbert Karajan Wiener SingvereinDeutsche Grammophon2008-05-13
- カール レーブル音楽之友社2017-03-28
- リチャード オズボーン白水社2001-07-01
- リチャード オズボーン白水社2001-07-01
- 西原 稔アルテスパブリッシング2020-09-04
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