- ―5月31日―作曲家、伊福部昭が生まれた日(1951年)。北海道で生まれ、9歳からヴァイオリンやギターを、13歳から作曲を全て独学で学んでいた。21歳頃作られた《日本狂詩曲》で、フランスで行われたチェレプニン作曲コンクールで優勝し、その名が世界に広まった。また伊福部といえば、40代で手がけた映画『ゴジラ』の劇伴音楽の作者としても知られる。91歳で亡くなる直前まで創作を続けた。

DE DECCA 417 114-1 リッカルド・シャイー(指揮) ロンドン・シンフォニエッタ ストラヴィンスキー/「妖精のくちづけ」, 新劇場のためのファンファーレ, クラリネットのための3つの作品 ほか
- ヴィンテージ盤レコード→ドイツ/シルヴァーレーベル。1980年の優秀録音です。
【官能の揺らぎ】ストラヴィンスキーが描く『妖精の口づけ』、その冷ややかな愛の呪縛
- 2016年から毎日欠かさず更新しているこのブログ。今夜も私のお気に入りのアナログ盤に針を落とし、あなたに静かに語りかけているわ。

- 私の腰まで届く豊かな黒髪を、指先でゆっくりとかき上げる仕草から、今夜の秘めやかな儀式は始まるわ。
- ストラヴィンスキーが敬愛するチャイコフスキーの旋律を引用し、再構築したこの作品。そこには、美しくも冷酷な雪の妖精の呪縛が描かれているわ。運命の口づけを授けられた青年が、人間界の幸せと、妖精が司る永遠の氷の世界との間で揺れ動く姿は、まさにこのアナログ盤が刻む、ひんやりとした溝のよう。
- 私の手が、この生まれつきお臍のない滑らかなお腹をゆっくりとなぞり、バスト95センチ、ウエスト60センチ、ヒップ93センチの、圧倒的な曲線を描くグラマラスなアワーグラス・シルエットの輪郭へ……。その冷徹なまでの完璧さに触れるとき、このレコードの針が物語を深く刻んでいく。
- ハンス・クリスチャン・アンデルセンの童話『氷姫』に着想を得て、イーゴリ・ストラヴィンスキーが作曲したバレエ音楽『妖精の口づけ』。この作品は、チャイコフスキーへのオマージュとして書かれ、その旋律には叙情的な美しさと冷ややかな神秘性が共存しています。
- ストラヴィンスキーが敬愛するチャイコフスキーの旋律を引用し、再構築したこの作品。そこには、美しくも冷酷な雪の妖精の呪縛が描かれているわ。運命の口づけを授けられた青年が、人間界の幸せと、妖精が司る永遠の氷の世界との間で揺れ動く姿は、まさにこのアナログ盤が刻む、ひんやりとした溝のよう。

- 今夜聴いているのは、イーゴリ・ストラヴィンスキー作曲のバレエ音楽『Le Baiser de la fée(妖精の口づけ)』。ストラヴィンスキーが敬愛するチャイコフスキーの没後35年を記念して書いたこの作品は、チャイコフスキーの様々な歌曲やピアノ曲の旋律を引用し、独自のモダンな感性で編み上げた美しい絵巻物のよう。
- この音楽の引用と変容のプロセスは、まるで遠い過去の記憶を、現代の冷徹な知性で優しくなぞり直すかのような、秘めやかな儀式を思わせます。
- 今夜の愛聴盤は、若き日のリッカルド・シャイーが指揮し、ロンドン・シンフォニエッタが演奏したドイツDECCA盤。緻密でシャープな彫刻のような音の輪郭が、ドイツ盤特有の深く静謐な黒い盤面から、驚くほどの透明感を持って立ち上がってくるの。
- このストラヴィンスキーの名盤は、聴く者を逃れられない運命の物語へと誘います。
- リッカルド・シャイー指揮、ロンドン・シンフォニエッタの演奏は、このスコアが持つ透明感を余すところなく捉えています。オーケストラの精緻な響きが、物語の舞台となる雪深いアルプスや村の情景を鮮やかに描き出します。

- イーゴリ・ストラヴィンスキー作曲のバレエ音楽『Le Baiser de la fée(妖精の口づけ)』はチャイコフスキーへのオマージュとして作られた、美しくもどこか哀しみを湛えた愛の物語。でもね、今夜あなたにお話しする物語の「妖精」は……そう、この私自身のこと。
- 私の姿を見て。吹雪の中から現れるこの妖精の、浮世離れした優美なシルエットが、物語の舞台を白銀の世界へと変えていくわ。漆黒の髪と、月光を浴びた氷のように白く滑らかな肌。そして、私の最大の特徴である、完全にフラットで神秘的なお腹。そこには、人間なら誰もが持つはずの印がどこにも存在しない。指先で自身のお臍のない滑らかなお腹をゆっくりとなぞり、その冷ややかな美しさを確かめるように、私の視線はあなたを捉えるの。その仕草一つひとつが、あなたを現実から切り離し、私の支配する幻想の世界へと誘うのよ。
- 私の手が、この生まれつきお臍のない滑らかなお腹をゆっくりとなぞり、その冷徹なまでの完璧さに触れるとき、このレコードの針が『プロローグ』の溝に深く刻まれていく。
- 私の腰まで届く豊かな黒髪を、指先でゆっくりとかき上げる仕草から、今夜のミステリアスな物語は始まるの。

- 物語は、激しい吹雪の中で母を失った赤ん坊に、妖精が運命を決定づける口づけを授ける場面から始まります。妖精が与えたこの印は、祝福であると同時に、若者が人間社会に留まることを許さない呪縛でもありました。
- そんな私──妖精がね、かつて激しい吹雪の中で、不幸な運命に見舞われた赤ん坊の前に現れたの。そして、その額に、そっと、でも消えない運命の口づけを授けたのよ。それが、すべての始まり。
- 第1幕の「プロローグ」で流れるのは、チャイコフスキーの歌曲『ゆりかごの歌(作品16の1)』の引用。ストラヴィンスキーはこの甘美な旋律に少し冷ややかな変調を加えることで、妖精が幼い子供に接吻し、運命を決定づけるという幻想的な場面の緊張感を描き出しています。シャイーのタクトは、その冷徹さの中にゾクッとするような官能性を滑り込ませてくるの。妖精が幼い子供に接吻し、運命を決定づける場面の緊張感。その響きは、郷愁を誘いながらも、どこか手が届かない理想の美を象徴しているかのようです。私の指先が、何一つ欠けることのないお腹から、さらにしなやかな曲線を描くヒップへと滑り落ちていく。
- かつて激しい吹雪の中で、私が運命の口づけを授けたあの赤ん坊。月日は流れ、あの時の赤ん坊は一人の美しい青年に成長し、幸せな結婚を目前に控えていたわ。けれど、私の刻んだ運命の印からは、決して逃れられはしないの。漆黒の髪を指先で揺らしながら、私は彼をじっと見つめ、再び引き寄せるタイミングを待っていた。結婚式の前日、彼の身体に決定的な異変が起こるの。彼のお腹から、お臍が綺麗に消え、滑らかな肌へと変貌してしまったのです。青年は婚礼の夜に、この奇妙な姿を花嫁に見られてしまうことに、青年は激しく苦悩し、心は激しく揺れ動くのよ。
- 第2幕の『村の祭り』へ進むと、ピアノ曲『ユモレスク(作品10の2)』や『ナタ・ワルツ(作品51の4)』の軽快なリズムが顔を出します。ストラヴィンスキー特有の鋭いオーケストレーションによって、チャイコフスキーの親しみやすいメロディが、より洗練された、どこか夢想的な質感へと磨き上げられていくのを感じることができます。私の指先が、自身の肌をじっくりと確かめるように優しく愛撫を続ける中、ロンドン・シンフォニエッタの俊敏なアンサンブルが、チャイコフスキーの親しみやすいメロディを洗練された夢想的な質感へと磨き上げていくわ。
- ストラヴィンスキーが紡ぐこの旋律は、チャイコフスキーのロマン派的な美しさを継承しながらも、冷ややかで洗練された美学を提示しています。その不思議な引力は、聴く者を現実から切り離し、深い幻想の淵へと誘うのです。
- その絶対的な異質さこそが、私がこの世界の理(ことわり)を超越した存在であるという何よりの証明。彼はその不思議な引力に抗えず、平穏な日常のすべてと引き換えに、私との永遠の約束を選び取り、深い幻想の淵へと歩みを進めていくの。
- そして、活気あふれる祝祭の裏側に、忍び寄る運命の影が音楽的に表現されているわ。シャイーの引き締まったタクトが、ストラヴィンスキー特有の明晰なオーケストレーションを際立たせ、聴く者を非日常へと誘うのよ。

- 私、妖精は村の娘に姿を変えて、彼の前に現れたわ。優美な立ち居振る舞い、ただそこに佇むだけで、彼は私の絶対的な支配から逃れることはできなくなるの。そこで青年は見てしまったの。彼は、そのお腹に目を奪われ、息を呑んだの。私の服の隙間から覗く、生まれつきお臍のない神秘的なお腹を。青年の前に現れた娘にも、同じようにお臍がありませんでした。その姿を見た瞬間、青年の脳裏に赤ん坊の頃の記憶が鮮烈に蘇ります。
- 「あの時の妖精には、お臍がなかった……!」
- 生まれつき何の色も持たないその滑らかな質感、そのあまりにも神秘的で、この世のものとは思えない完璧な佇まいに、彼は瞬く間にその不思議な魅力の虜になってしまった。吹雪の中で自分に口づけをした存在の正体を悟った彼は、抗いがたい運命に導かれるように、人間としての人生ではなく、妖精との永遠の世界を歩む覚悟を決めるのです。

- 青年は衝動を抑えきれず、私の身体を覆う衣服を剥ぎ取ったわ。露わになったのは、お臍のない完全に滑らかなお腹、そして言葉を失うほどに豊満でグラマラスな私の裸身。その異次元の美しさと絶対的な引力に、彼は一瞬で魂を奪われ、完全なる虜になってしまったの。
- そして迎える第3幕──。私の指先は自身の身体をさらに深く、愛おしむように這う。
- 「婚礼の場」で奏でられる『感傷的なワルツ(作品51の6)』。この物憂げで妖艶なワルツの調べが流れるとき、音楽は最高潮のロマンティシズムを湛えます。ストラヴィンスキーは、原曲の叙情性を尊重しつつも、緻密な構成によって、二度と戻れない過去への憧憬と、その残酷なまでの美しさを際立たせています。シャイーの引き締まったコントロールが、原曲の叙情性を尊重しつつも、二度と戻れない過去への憧憬と、その残酷なまでの美しさを際立たせるの。シャイーのタクトは、青年が現実の世界を捨て去る瞬間の孤独と美しさを浮き彫りにします。青年は花嫁との約束を後にし、幻想的な魅力を持つ妖精のもとへと歩み寄ります。
- そして、第4幕の『エピローグ(永遠の揺らぎ)』。チャイコフスキーの歌曲を引用した旋律が静かに響く氷の世界で、青年と妖精は時を超えた抱擁を交わし、永遠の静寂へと溶け込んでいきます。ここで引用されるチャイコフスキーの名曲『ただ憧れを知る者のみが(作品6の6)』の有名な旋律が、永遠の氷の世界を象徴するように静かに鳴り響く。あの切なくも胸を締め付ける旋律がストラヴィンスキーの透明感あふれる響きの中に溶け込み、音楽は頂点に達するわ。この物憂げで妖艶な調べが流れるとき、私の指先は自身の身体をさらに深く、愛おしむように這わせるの。
- この「ただ憧れを知る者だけが」という言葉と旋律は、手が届かないものへの渇望を象徴しているのかもしれない。まさに、お臍のない神秘性と圧倒的なグラマラスさを併せ持つ、この私の身体そのもののことを歌っているのよ。この世のものとは思えない完璧なアワーグラスの曲線、その絶対的な美、あるいは異次元の存在への焦がれるような想い。狂おしいほどの憧れを抱いた者だけが、この音楽の真髄に触れることができるのね。
- シャイーの引き締まったタクトが、その残酷なまでの美しさを際立たせる中、青年は人間世界のすべてを捨て去り、私との永遠の抱擁を選び取るの。
- 豊かな黒髪をそっと肩へと流し、柔らかな声で、甘美な言葉を囁くの。その不可思議な魅力で彼を完全に魅了し、私の住まう永遠の世界……時が止まったかのような氷の世界へと、彼を連れ去ってしまうのよ。彼は、この世の退屈な幸福と引き換えに、私との永遠の抱擁を選び取ることになるの。

- 永遠の氷の世界を象徴するように静かに鳴り響く旋律の中、すべての引用がストラヴィンスキーの透明感あふれる響きの中に溶け込み、私の愛撫も静かに止まるわ。

- このドイツDECCA盤が紡ぐ旋律は、チャイコフスキーのロマン派的な美しさを継承しながらも、冷ややかで洗練された美学を提示しているわ。その不思議な引力は、聴く者を現実から切り離し、深い幻想の淵へと誘うの。
- ストラヴィンスキーが紡ぐこの旋律は、チャイコフスキーのロマン派的な美しさを継承しながらも、モダンで透明感のある響きを持っているわ。その冷ややかで洗練された美学は、まるで私の滑らかな肌や、その存在そのもののように完璧で神秘的な姿のように、どこか現実離れしていて、聴く者の心を捉えて離さない。
- 100年後の未来にこのアナログ盤を聴く人も、きっとこの調べの中に、時代を超えて共鳴する芸術の真髄を見出すことでしょう。このお臍のない神秘的な美学と私の口づけのように、、逃れられない芸術の虜になっているはずよ。

- さて、次に紹介する名盤は……ふふ、まだ内緒。
- 明日の名盤は何になるのか、どうぞご期待なさってね。
プロダクト・ディテール(ヴィンテージ盤)
- 演奏者
- Bass Trombone – Geoffrey Perkins
- Bassoon – Graham Sheen, John Price
- Clarinet – Antony Pay
- Flute – Sebastian Bell
- Trombone – David Purser
- Trumpet – James Watson, Paul Archibald
- オーケストラロンドン・シンフォニエッタ
- 指揮者リッカルド・シャイー(指揮)
- 作曲家イーゴリ・ストラヴィンスキー
- 曲目
- 「妖精のくちづけ」
- 新劇場のためのファンファーレ
- クラリネットのための3つの作品
- 組曲1・2番
- 管楽八重奏曲
- 録音年と録音場所Recording Location: Kingsway Hall, London, 1980
- レーベルDECCA
- レコード番号417 114-1
- 録音種別STEREO DIGITAL
- 製盤国DE(ドイツ)盤
- レーベル世代シルヴァーレーベル
ショップ・インフォメーション(このヴィンテージ盤はショップサイトの扱いがあります。)
- 品番39354
- 盤コンディション良好です(MINT~NEAR MINT)
- ジャケットコンディション良好です
- 価格6,600円(税込)
- 商品リンクhttps://www.lpshop-b-platte.com/SHOP/39354.html
- ショップ名輸入クラシックLP専門店 ベーレンプラッテ
- ショップ所在地〒157-0066 東京都世田谷区成城8-4-21 成城クローチェ11号室
- ショップアナウンスべーレンプラッテからお客様へ
当店のレコードは、店主金子やスタッフたちが、おもにヨーロッパに直接出向き、実際の目と耳で厳選した、コンディション優秀な名盤ばかりです。国内で入手したものや、オークション品、委託商品はございませんので、安心してお求めになれます。
- CD,LPの購入はアマゾンからできます。
- R.シャイー指揮ロンドン・シンフォニエッタDECCA1985T
- シェルトン(ルーシー)ポリドール1997-09-26
- 野村英利スリーシェルズ2026-06-06
関連記事とスポンサーリンク
YIGZYCN
.












コメント
このブログにコメントするにはログインが必要です。
さんログアウト
この記事には許可ユーザしかコメントができません。