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長岡鉄男A級セレクション ― 録音はダイナミック・レンジが特に大きく、ハイトランジェント、音場は三次元的に広く深く、歪み感ゼロ。NEW WORLD RECORDS はアメリカを代表する現代音楽レーベル。1975年に設立以来、アメリカの現代音楽文化を記録すると言う地道な仕事を続けている。非営利団体ということもあって商業録音では考えられないような作曲家&演奏家の組み合わせによるディスクも含まれており、現代音楽ファンならずとも見逃せないレーベルと言える。本盤は1985年録音で〝長岡鉄男A級セレクション〟に選ばれたことで、そのジャケット表紙のデザインとともに知られるレコード。ジョージ・クラム「魔法にかけられた景色」は大編成のオーケストラのための作品で、1984年に初演された。初期にはヴェーベルンに影響されたものの、次第にドビュッシーやバルトークの作風に触発されて例のない音色の探究や特殊奏法の徹底的な開発で知られ、演奏家に風変わりなやり方で演奏することも申し入れ、弦楽器やフルートを喋りながら演奏させることで有名。霧が立ち込める湿地帯をイメージさせる静寂の中に突然雷鳴が轟くと、突然巨大なモンスターが出現して、やがて再び霧の中へ姿を消していく。そうした音楽。ウィリアム・シューマンの「ホルンとオーケストラのための3つの対話」はホルン協奏曲だが、3つの楽章は切れ目なく演奏される。こちらも穏やかなソロの後につくられるクライマックスでの、ベルを含むパーカッションの大音響が印象的です。第1楽章「反芻(はんすう)」(Rumination)、第2楽章「リニューアル」(Renewal)、第3楽章「思い出」(Remembrance)と、それぞれ副題がありホルンのソロが縦横に歌われます。ホルンのソロは、フィリップ・マイヤーズ。難解で技術上も高難度な、この協奏曲を卓越したテクニックとタックウェルを思い出させる響きで魅了します。
George Crumb & William Schuman ‎– Works By Crumb & Schuman, New World Records ‎– NW 326-2
  • Side-A
    1. A Haunted Landscape
    2. Conductor – Arthur Weisberg
  • Side-B Three Colloquies For Horn And Orchestra
    1. Rumination
    2. Renewal
    3. Remembrance
    4. Conductor – Zubin Mehta, Horn – Philip Myers
レナード・バーンスタイン(Leonard Bernstein, 1918.8.25〜1990.10.14)は、20世紀楽壇でカラヤンと人気を二分したスター指揮者。アメリカが生んだ20世紀を代表する大指揮者であり、作曲家、ピアニスト、そして教育者、理論家など、音楽の多方面にわたって優れた業績を残した偉大な「音楽家」。熱い感情迸る魂の演奏は、多くの共感を呼び、カリスマ的な支持を得て多くの人に愛されました。バーンスタインはニューヨーク・フィルの音楽監督に就任してからは、多くのアメリカ人作曲家の作品を紹介してきました。なかでも親交の深かったコープランドの作品は生涯を通じて演奏しました。コープランドは、バレエ曲を6つ書いてますが、その中でも本盤の「ビリー・ザ・キッド」(1938)と「ロデオ」(1942年)、「アパラチアの春」(1944年)の3曲がとりわけ有名です。アメリカ民謡を巧みに用いて作曲されたバレエ《ビリー・ザ・ キッド》。ピアノ奏者のビル・エヴァンスがドラマーのポール・モチアンとベーシストのスコット・ラファロをメンバーに迎え、歴史に残るピアノトリオを結成しスタンダードナンバーの独創的な解釈もさることながら、即興性に富んだメンバー間のインター・プレイが高く評価され、ピアノトリオの新しい方向性を世に示したのが、1959年のこと。このトリオで収録した『ポートレイト・イン・ジャズ』、『エクスプロレイションズ』、『ワルツ・フォー・デビイ』および同日収録の『サンディ・アット・ザ・ビレッジ・バンガード』の4作は、〝リバーサイド四部作〟と呼ばれる。ピアノやベース・ドラムス、あるいはギターなどの楽器奏者は、ホーン奏者を支えるための「リズム・セクション(伴奏者)」としてリズムを刻む「道具」として扱われた従来の慣習を打ち破り、テーマのコード進行をピアノ・ベース・ドラムスの3者が各自の独創的なインプロビゼーションを展開して干渉し合い、独特な演奏空間を演出した。そしてビル・エヴァンスもドビュッシーにも影響された。モード・ジャズの成立にドビュッシーの影響があったが、ジャズを発明していたわけではない。
ラヴェルはジャズに影響を受けた音楽家だったが、ドビュッシーはアジアの音楽に傾倒する過程でジャズと出会っている。1906年から1908年にかけて作曲されたピアノ組曲『子供の領分』の第6曲「ゴリウォーグのケークウオーク」は、人形のゴリウォーグがアフロ・アメリカンのダンスであるケークウオークに合わせて陽気に踊る様子を描いていると伝えられている。それだけにとどまらず、そのベース音型がラグタイムの変種であると見て差し支えない。その他、ラグタイム様式に近いジャズの影響を受けていることが確認できる作品には代表的な例として『前奏曲集第1集』(1909〜1910)より「ミンスレトル」や『前奏曲集第2集』(1910〜1912)より「風変わりなラヴィーヌ将軍」がある。なお、ストラヴィンスキーの作品はジャズの和声ではなくラグタイムの持つリズムや音型の特徴から創作上のヒントを得たにすぎない。そうした厳密な意味でのラグタイムの模倣ではないものもあるが、サティやヒンデミット等、多くの作曲家の作品に当時のジャズの流行が反映されている。ラグタイムは19世紀後半から20世紀への変わり目で盛んになった。1896年からアメリカで出版され始めたジャズ音楽の楽譜は、シート・ミュージックと呼ばれ流行した。ジャズそのものがまだ生まれたばかりのものであり、それらに付加される和声は同時代に興隆していたヨーロッパ近代音楽の影響を受けるには理論構築的にあまりに未熟であったからであろう。19世紀から1910年代までのジャズはヨーロッパ近代音楽からの影響がまず見られないと言っても差し支えない。20世紀はじめのヨーロッパでは、このラグタイム様式のジャズは楽譜という印刷メディアを通して広く伝播された。パリで活躍したドビュッシーがジャズの手法を取り入れたのは当然な成り行きだった。ラグタイムはワーグナーに代表される調的転換を伴う和声的半音階進行とは異なる、あくまで旋律的な次元での半音階的進行を挟みながら交替する長・短和音とラグタイム・ベースと呼ばれる伴奏型が特徴。ラグタイムには旋律は伴奏を間わず、オクターヴのユニゾンがしばしば出現するのでドピュッシーはそれを模したと思われる。一方、モーリス・ラヴェルはジャズの特徴的要素である音階構成 ― ブルー・ノートを自作に取り入れて「ヴァイオリン・ソナタ」(1923〜1927)、「左手のための協奏曲」(1929〜1930)、「ピアノ協奏曲ト長調」(1929〜1931)を1920年代から30年代にかけて作曲している。
1923年にフレッチャー・へンダーソンが始めたジャズ様式によるバンドはヨーロッパ的なコンセプトを持っていたということで、演奏に従来のような即興の要素を少しだけ残しながらも全体的に統制をとるため楽団員は用意された楽譜を見ながら演奏する、という方法をとった。これは基本的には楽譜に忠実でありながらも、部分的には即興を取り入れジャズの自由な演奏という要素を損ねないようにするものであった。この場合あらかじめ楽譜が用意されていなければならず、そのために編曲者が編曲をすることが必然となったのである。1920年代〜1940年代になるとジャズの和声システムは急速に発展し、ドミナント進行を中心とした機能和声理論も独自に考え出された。また、これと同時期にはジョージ・ガーシュウィン等のような、クラシック音楽との融合を求めるような動きもニューヨークで起こり、ジャズは徐々にヨーロッパ音楽を意識し始める。そして1950年代以降はジャズにおけるヨーロッパ近代音楽語法の影響が急激に増大した。
バーンスタインとニューヨーク・フィルという大きな二つの個性が結ばれ、完全にひとつになったからこそ成し得た演奏であり、軽やかなタッチに力強さを湛え、節度を保ちつつも緩急の自在なものである。その演奏は、ジャズにも精通していた彼だからこそ出来たものだと言えるだろう。間違いなくバーンスタインの最高峰の演奏であるといえる。録音もワルター盤同様、米コロンビアの技術の結晶が実を結び素晴らしい。バーンスタインの指揮するニューヨーク・フィルの演奏には、そんな音楽が山ほどある。
レーベルはアメリカの現代音楽の老舗ニューワールド。
1985年ニューヨーク、エイヴリー・フィッシャー・ホールでのセッション、ステレオ録音。プロデュースはアンドリュー・カツディン、エンジニアはルイーズ・デ・ラ・フエンテ、ボブ・ラディックのマスタリング。
US NWR NW326 ウェイスバーグ&メータ  クラム「…
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