34-663

商品番号 34-663

通販レコード→波ブラック銀文字盤[オリジナル]

ベートーヴェン弦楽四重奏団の第一ヴァイオリン奏者として活躍したクリサがヴィエニャフスキ国際コンクールで入賞した時の録音。 ― 第4回(1962年)ヴィエニャフスキ国際ヴァイオリン・コンクールでの第1位を獲得したアメリカ出身のチャールズ・トレーガー(Charles Treger, 1935年5月13日)と、第2位のオレグ・クリサ(Oleg Vasilyevich Krysa, Oleh Vasylovych Krysa, 1942年6月1日)の2人の演奏を収録。曲目は、シマノフスキのヴァイオリン協奏曲第2番、ヴィエニャフスキのヴァイオリン協奏曲第1番。ソ連出身、ダヴィッド・オイストラフに師事したクリサは、ベートーヴェン弦楽四重奏団の第一ヴァイオリン奏者として活躍した(1977~1987年)。ソ連時代の音楽の紹介に努め、アルフレート・シュニトケ、シルヴェストロフ、アルチョーモフらの初演を行っている。また、録音活動も活発で、これまでにリリースしたCDは50枚を超える。トレガーは、アメリカのヴァイオリニストで、アイオワ州出身。イヴァン・ガラミアン、シモン・ゴールドバーグ、ウィリアム・クロールに師事しました。ヴィエニャフスキ国際ヴァイオリン・コンクールは、5年に一度の開催でもあり、〝ショパン・コンクールのヴァイオリン版〟のようなものだ。過去の入賞者には、オイストラフ親子、ジネット・ヌヴー、イダ・ヘンデルや日本人ヴァイオリニストも多数含まれる。しかし、1960年代はソ連・東欧の独壇場で、アメリカ人が活躍することなどなかった。そんな中でのトレガーの優勝は、チャイコフスキー国際コンクールを制したヴァン・クライバーンに匹敵するだろう。今に至るまで半世紀以上たっても、アメリカ人優勝者はトレガーのみ。彼の演奏は、端正であまり個性的ではない。噎せ返るオーケストラの響きに圧倒されるが、しかし、怖気づくことなく、ソリストは堂々としたもの。民族感やスピード感はないがリズム感はよく、ベタ弾き気味のボウイングにしっかりした発音の、赤銅色の太い音色に感情的なヴィヴラートが特徴的で面白い。曲の後半、主題が登場するところでスネアとヴァイオリンの絡みを強調せんが為だろうが、弛くなるオーケストラの響きを鋭いアンサンブルで引き締めている。重音がしっかりし過ぎて民族色は後退するのは仕方ないか。テンポ設定が一直線で揺れない。それでも、1960年代のアメリカという享楽的な環境で ― 商売にならないヨーロッパ的な芸術を目指したトレガーは事実上消えてしまった。クライバーンも未完の大器で一生終わった感があるが、多くの録音と自身の名を冠したコンクールを残したのとは対照的。商用コマーシャルに乗っかっても現代では、ヒラリー・ハーン やジョシュア・ベルのような世界を股にかけるアメリカ人ヴァイオリニストは珍しくない。それを思うと、トレガーは30年早く出すぎた天才だったのだろう。1950年代にMUZAのテスト・プレスは、ドイツ・グラモフォン工場にて製造されていた。そのためか、音質もモノラルとは思えない生きいきとしたサウンドで、1950年代のポーランドで弾かれていた熱気のようなものが、ひしひしと伝わってきます。
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  • Record Karte
  • 1962年に行われた、第4回ヴィニャフスキー本選、 第1位 チャールズ・トレーガー Charles Treger(アメリカ)、第2位 Oleg KRYSA(ソ連)の二人の演奏を収録。Conductor – Robert Satanowski, Orchestra – Warsaw National Philharmonic Symphony Orchestra, Engineer – Janusz Urbański
  • PL MUZA XL0168 OLEG KRYSA 1962ヴィニャ…
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