34-20614
商品番号 34-20614

通販レコード→蘭レッド銀文字盤 CHAMBER MUSIC SERIES
極めて限られた編成が紡ぎ出す美しい音色と充実の洗練美― 往年の音楽ファンには懐かしく、若い音楽ファンには新しい。ヴァイオリンの艶やかな美しさと端正でエレガントなスタイルで人気を博した名手アルテュール・グリュミオー。1950年代のモノラル録音から80年代のデジタル録音までヴァイオリン協奏曲から室内楽まで、ヴァイオリンが参加する作品で幅広くグリュミオーは名録音を残した。その室内楽でグリュミオー・トリオでアンサンブルを伴にした、ヴィオラのゲオルク・ヤンツェルとチェリストでヤンツェル夫人でもあるエヴァ・ツァコはヴェーグ四重奏団のメンバー。ヴェーグ四重奏団は1940年にハンガリー出身の名ヴァイオリニスト、リスト音楽院の教授だったシャーンドル・ヴェーグが組織した弦楽四重奏団。メンバーはすべてリスト音楽院の出身者。1946年に戦後初めて開催されたジュネーヴ国際コンクールの弦楽四重奏部門で第1位を獲得、ハンガリーを去って西側で国際的に活躍した。そして、しばしばパブロ・カザルスとも共演していますが、グリュミオー・トリオとしても PHILIPS に大量のレコーディングを残しており、そのどれもが高い水準にあるとされています。当初はレコーディングのために編成されたが、その後は一般の演奏会にも出演するようになった。ベートーヴェンの弦楽三重奏曲全曲を初めとして、モーツァルトやシューベルトの室内楽の名演奏を残している。特にモーツァルトの演奏には定評がありましたが、ヒューマンな心の歌を奏でるのをモットーとしていたグリュミオーのレパートリーの中、極めつけのモーツァルト。ヴァイオリン好きだけでなく、すべてのモーツァルト・ファンにおすすめしたい。モーツァルトのヴァイオリン曲で名演を示すのは至難の業である。ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロが各ひとりの弦楽三重奏ながら深みのある音楽性を追求した、晩年のモーツァルトの意欲作。アンサンブルの基本である弦楽四重奏からさらに第2ヴァイオリンを外し、その役割をヴィオラに集約させて響きを確保しているのは既に音楽的に成熟したモーツァルトのチャレンジ精神によるものでしょう。愛器ストラディヴァリ《エックス・ゲラン・デュポン》を駆使したグリュミオーの美音は、まさにモーツァルトには打ってつけで、この作品群の最高至福の演奏が聴ける。
1953年に開始されたグリュミオーのフィリップスへの録音は、折しも78回転SP盤に代わるLPという新しい再生メディアの黎明期であり、録音再生技術の向上とともにより鮮明な再生音を家庭で手軽に味わうことが出来るようになった時代。グリュミオーの洗練された演奏は、繊細な音色までをも細かく収録することのできるこの新しいメディアの、そして戦後の新興レコード会社の一つ、フィリップス・レーベルの象徴ともなったのです。アルテュール・グリュミオー(Arthur Grumiaux、1921年3月21日〜1986年10月16日)はベルギーのヴァイオリニスト。ヴィレール・ペルワン(Villers-Perwin、ワロン地域のエノー州)で生まれた。労働者階級の出身だが、祖父の奨めにより4歳でヴァイオリンを学び、6歳でシャルルロワ音楽院に入り、11歳になるまでにシャルルロワ音楽学校のヴァイオリン科とピアノ科の両方で首席をとった。1933年ブリュッセル音楽院に進み、名教師アルフレッド・デュボワに師事。デュボアはウジューヌ・イザイの弟子にあたり、ブリュミオーはまさにベルギーのヴァイオリン演奏伝統を一身に受け継いだ訳です。1949年にはグリュミオー自身も、そのブリュッセル王立音楽院のヴァイオリン科で教鞭を執った。パリに留学してジョルジュ・エネスコに入門もして、早くからその才能は認められました。第2次世界大戦中は、ナチス・ドイツ占領下のベルギーで室内楽の演奏旅行を行なった。戦後になってからソリストとしての名声がうなぎ上りとなり、とりわけピアニストのクララ・ハスキルをパートナーに迎えて行なった演奏活動は「黄金のデュオ」と評された。その美しい音色と華やかで流麗な芸風は“ジャック・ティボーの再来”と言われ、実演に、LPレコードに活躍しました。1960年にハスキルが急死してからは、一個人としても演奏家としても虚脱感に見舞われている。1961年には来日も果たしています。グリュミオーは音楽界への貢献が認められ、1973年に国王ボードゥアン1世により男爵に叙爵された。その後も持病の糖尿病に苦しめられながらヴァイオリンの指導を続けたが、1986年に心臓発作によりブリュッセルにて他界した。愛用したヴァイオリンは、グァルネリ・デル・ジェス:1744年製「Rose」。ストラディヴァリウス:1715年製「ティティアン(”Titian”)」、1727年製の「エクス=ジェネラル・デュポン(“Ex-General Dupont”)」も所有。ジャン=バティスト・ヴィヨーム:1866年製は「エクス=グリュミオー」として知られ、現在はジェニファー・コウが所有している。肩当ては、ドイツのGEWA社のModell ll を使用していた。
ディヴェルティメントは「嬉遊曲」と訳されるように、明るく軽妙で楽しい曲想で、貴族の娯楽の場などで演奏された器楽が奏でる多楽章を持つ組曲です。「弦楽三重奏のためのディヴェルティメント 変ホ長調 K.563」は緩徐楽章とメヌエットを2つずつ持つ6楽章構成のディヴェルティメントの形を取りながら、モーツァルトのディヴェルティメントでは唯一弦楽三重奏のために書かれています。この曲のヴァイオリンパートは、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲並みの難易度であって、第2ヴァイオリンを伴わないヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの三重奏はそれだけでも透明感を感じさせる編成ですが、そこに晩年のモーツァルトならではの天国的な情緒が加わった佳曲です。「ディヴェルティメント K.563」はヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756〜1791)が1788年に作曲した。1788年には後期3大交響曲ともよばれる交響曲第39番 変ホ長調 K.543、同40番 ト短調 K.550、同41番 ハ長調 K.551『ジュピター』も作曲された年だけあって、弦楽三重奏とはいえ、これらの大作に引けをとらない充実した作品でありながら、しかもモーツァルトらしい「可愛らしさ」や典雅な魅力に満ちあふれている。ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの3本が楽しく対話をしているような曲です。耽美的かつ浸透的な第2楽章アダージョはモーツァルトの全室内楽曲中でも最美の1曲といっても過言ではありません。匂い立つような遅いテンポで、晩年のモーツァルト特有の天国的な情緒が陶酔的に歌い抜かれています。そしてフィナーレの第6楽章のテーマは第27番のモーツァルト最後のピアノ協奏曲のフィナーレ同様、モーツァルトの童謡「春への憧れ」の谺が聴かれます。本盤は、コンチェルトを聴いているようなソリスティックで流麗な演奏である。ヴィオラ、チェロも主役を弁えてグリュミオーを支えている。家庭内で和気藹々と演奏している雰囲気が漂う、気高い気品と知的なたたずまいに心も洗われるグリュミオーの至芸である。数多い名盤の中でも、これほどすがすがしい香りと溌剌とした生命力にあふれた演奏は例がなく、まさに天使の乱舞を思わせる。艶やかな音色、表現のコクとキレ、そしてモーツァルトへの愛情が結晶となった演奏で、他の選択肢が必要ないくらいに、ここにはモーツァルトを聴く者だけに許された至福がある。官能的でどこか音の媚薬を思わせる陶酔感は何にも代えがたい喜びだし、天性のカンタービレも絶品である。
ヨーロッパ屈指の家電&オーディオメーカーであり、名門王立コンセルトヘボウ管弦楽団の名演をはじめ、多くの優秀録音で知られる、フィリップス・レーベルにはハスキルやグリュミオー、カザルスそして、いまだクラシック音楽ファン以外でもファンの多い、「四季」であまりにも有名なイタリアのイ・ムジチ合奏団らの日本人にとってクラシック音楽のレコードで聴く名演奏家がひしめき合っている。英グラモフォンや英DECCAより創設は1950年と後発だが、オランダの巨大企業フィリップスが後ろ盾にある音楽部門です。ミュージック・カセットやCDを開発普及させた業績は偉大、1950年代はアメリカのコロムビア・レコードのイギリス支社が供給した。そこで1950年から60年にかけてのレコードには、米COLUMBIAの録音も多い。1957年5月27~28日に初のステレオ録音をアムステルダムにて行い、それが発売されると評価を決定づけた。英DECCAの華やかな印象に対して蘭フィリップスは上品なイメージがあった。
1967年6月2〜6日アムステルダム、コンセルトヘボウでのステレオ録音。
NL PHIL 802 803LY グリュミオー・トリオ モーツァル…
NL PHIL 802 803LY グリュミオー・トリオ モーツァル…