34-16917
商品番号 34-16917

通販レコード→蘭グレー黒文字盤
若きバッハの野心に溢れ、聴き応えがある「トッカータ」に相応しい名技性に満ちてスリリング。 ― グレン・グールドは、皆さんもよくご存知でしょうし、みんなが大好きなグレン・グールド。クラシック音楽のピアニストで、彼の経緯がどういうものか知らない人でも有名なピアニストとわかる演奏家。クラシック音楽の指揮者以上に、ピアニスト、ヴァイオリニストってオーケストラの人だろうなとはわかっても演奏している楽器までは知らないものです。人気のあるピアニストだと思う。私個人的には、彼の音楽は大好きなのです。CD での全集も評判が良いですが、だからこそアナログ盤で聞くことに楽しみを持っています。CD で聞いただけというのなら、おすすめしたいことです。演奏会を嫌い、スタジオを好んだ彼の録音は、ある意味強烈な個性として訴えかけてくるものがあると思う。極度の潔癖症でストイックな演奏スタイルの彼が晩年 YAMAHA 製 CF#1983300 に魅せられていた事も、何となく理解できますね。グールドによるバッハの「トッカータ全7曲」の録音は、BWV914(第2集に所収) のみが1963年(パルティータ第3、4番とのカップリングで1963年に発売)に録音されましたが、残りの6曲は1979年に収録されました。それほど大きな変化を間に挿みながら、見事に統一されたイメージが投影されているのはさすが鬼才。7曲のうち1曲は15年前の録音。その間に、グールドはコンサート・ドロップアウトし録音活動に専念することになります。レコード会社が合わせて全曲として発売したのではなく、グールドも承認による。なにより音楽的に統一されているのだから、それも納得。今では些細に感じるかもしれない、一曲の録音にかかる時間や費用が理由にあったかもしれないが、当初からグールドが理想をしっかり持っていたことがわかります。きっと、現代の録音技術を知れば続々とリリースしているでしょう。「トッカータ」とは即興を意味している。後年の楽聖バッハのイメージからは想像できないだろうが、20歳の若きバッハは血気盛んで近隣に著名なオルガニストがやってきていると聞きつけると、その教会の門を叩き、腕比べを申し入れていた。そうした時代の音楽内容は野心に溢れた技巧を前に押し出した作品で、緩―急―緩―急の構成が多い。名技性に満ちてスリリング、それは後に登場するロマン派のピアノ・ソナタを先取りしたようだ。それをグールドが録音技術の技巧をも尽くしているだけに、聴き応えがある。
グレン・グールドはピアニスト、作曲家。1932年カナダ、トロント生まれ。1982年没。母親にピアノの手ほどきを受ける。7歳の時トロント音楽院に入学。13歳でデビュー。北米を中心に活動し、1955年にコロンビア・マスターワークス(現ソニー・クラシカル)と専属契約を結び、1982年に亡くなるまで同レーベルに録音を続けました。1956年に衝撃的な『ゴールドベルク変奏曲』を発表。1957年カラヤンとの共演でヨーロッパ・デビューする。1964年にコンサート活動から引退し、以来録音とTVの世界から出ることはなかった。伝統を読み直し、再構築してゆく斬新な視点は、常に聴き手に問題提起をし続けた。
トッカータ ニ長調 BWV912、トッカータ 嬰ヘ短調 BWV910、トッカータ ニ短調 BWV913。1976年トロントでの録音。
NL CBS 76 881 グレン・グールド バッハ・トッカータ
NL CBS 76 881 グレン・グールド バッハ・トッカータ