GB argo SPA/A163 ネヴィル・マリナー THE WORLD OF THE ACADEMY Vol.2
通販レコード→英ダーク・グリーン銀文字盤[オリジナル]

GB argo SPA/A163 ネヴィル・マリナー THE WORLD OF THE ACADEMY Vol.2

バロック音楽に主眼を置いてアメリカの近代ものやストラヴィンスキーまで一世を風靡した ― ネヴィル・マリナーはマーティン弦楽四重奏団でヴァイオリン奏者を務めた後、古楽の権威でもあったサーストン・ダートとジャコビアン・アンサンブルを結成し、バロック音楽に主眼を置いて活動しました。当初、イートン校でヴァイオリンを教えていましたが、そのかたわらで大指揮者ピエール・モントゥーの学校で指揮を学んだのち、1952年フィルハーモニア管弦楽団に入団、その後1956年から1968年まで、ロンドン交響楽団の第2ヴァイオリン首席奏者を務めました。この間、トスカニーニ、フルトヴェングラー、カラヤン、モントゥーなどの名指揮者のもとで経験を積みました。ほどなくロンドン交響楽団在籍中の1959年にロンドン中心地トラファルガー広場脇にある教会を拠点とするアカデミー室内管弦楽団( Academy of St. Martin-in-the-Fields ) を結成、以後、半世紀以上に渡って得意のバロック音楽から新ウィーン楽派作品まで、室内オーケストラの多彩なレパートリーを展開しました。マリナーとアカデミー室内管弦楽団の最初の四半世紀に録音したレーベルは argo レーベルが主体で、そのほか DECCA とオワゾリール、ASV レーベルからの発売もあります。argo とオワゾリールは早い段階で DECCA に吸収され、ASV も2007年にユニバーサル・ミュージックの傘下となりました。シカゴに戦後まもなく誕生していたブルース~R&Bメインのチェス US Chess により立ち上げられたジャズ専門レーベル ARGO と混同することが厄介ながら英国 argo は DECCA グループの一角を担い、現代音楽を中心としたレーベルとして、英国だけでなくオーストラリアやオランダ盤もあり一世を風靡したレーベルでした。「現代に息づく最新の音楽を捉え、それを記録として伝えよう」というコンセプトで活動。当然 DECCA の録音エンジニアを有効利用して行った録音は全て秀逸。そのサウンドの指向は DECCA に通じるものがあり、明瞭でマイルドな音像が構築されています。
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アカデミー室内管弦楽団との膨大な録音により、マリナーの指揮者としての名声が高まると世界各地への演奏活動も本格化しました。マリナーが音楽監督を務めた1984年制作の映画「アマデウス」ではサウンドトラックの指揮も務め、3部門のグラミー賞を獲得したほか、サウンドトラック盤はベストセラーとなりました。1970年代に旧フィリップス(現DECCA)にモーツァルトの初期交響曲集を録音し、高い評価を得たことから後期交響曲集も録音してマリナー&アカデミー単独による交響曲全集を完成しました。これは当初はクリップス指揮の後期交響曲集とともに全集を構成していた企画で、ブレンデルとのモーツァルト協奏曲全集録音も、当初は有名作品のみの録音だったものが好評により15年をかけて全集に発展したものです。イギリスの名指揮者サー・ネヴィル・マリナーは2016年4月、手兵アカデミー室内管弦楽団と来日公演を行ったのが最後となった。1924年4月15日、イングランド中部のリンカーン生まれ。ロンドン王立音楽院でヴァイオリンを学び、パリ音楽院でルネ・ベネデッティに師事。マリナーはヴァイオリニストだけあって弦楽の扱いがとてもうまく、繊細な音も力強い音も自在であり、少人数管楽器ならではの克明な表現がそこに加わって、実に心地よい演奏を聴かせてくれます。当初は弦楽器だけのアンサンブルで、バロック音楽をレパートリーの中心としていましたが、次第に管楽器も加えて古典派交響曲の演奏を行うようになりました。特に最初の四半世紀の彼らの演奏は、その機動力抜群のスタイルもあり、スコアを的確に鮮やかに表現するだけでなくエネルギッシュで小気味の良い音楽を聴かせてくれるのが魅力的です。録音もバロックから英国近代ものまで多岐にわたり、優秀録音に支えられてリリースするレコードは確実にセールス枚数を消化したことからも、トーマス・ビーチャムの後継者のような存在。「The World of The Academy Vol. II」は1966年から68年の録音からの選曲、 SPA/A163 がオリジナル。収録曲はヴィヴァルディ「協奏曲集『四季』から冬」(1969年録音)、バッハ「G線上のアリア」、「メヌエットとバディネリ」、ヘンデル「ベレニーチェのミヌエット」、フンメル「トランペット協奏曲第3楽章」、グリーグ「ホルベルク組曲 作品40から前奏曲」(1968年録音)、エルガー「弦楽のためのセレナーデ作品20(1967年11月ロンドン録音)」、バルトーク「弦楽、パーカッションとチェレスタのための音楽第2楽章(1969年10月ロンドン録音)」、ストラヴィンスキー「組曲『プルチネッラ』からヴィーヴォ〜ミヌエット〜フィナーレ」(1967年録音)。1971年初発。
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