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当時の自分の音楽生活のコンテクストにおいて、ベートーヴェン的な意味での古典的なソナタ形式とどう折り合いをつけるか、長い格闘の末の作品であった ― と後に作曲者自身が語っているこの交響曲に、形式面でのベートーヴェンの影響は明らかだ。顕著なのは、サー・マイケル・ケンプ・ティペット(Sir Michael Kemp Tippett, 1905年1月2日〜1998年1月8日)本来の持ち味である洗練された対位法書法およびリズム面での躍動感である。オペラ『真夏の結婚』やオラトリオ『我らが時代の子』などに加え、管弦楽曲や交響曲、歌劇など幅広く手掛け、指揮者としても高名だったイギリスの作曲家。ヨーロッパ大陸の影響をさまざまに受けながら発展していったイギリス。1066年のノルマン・コンクエスト ― ノルマンディー公ギョーム2世によるイングランド征服によって文化的、政治的に大きく変化したイギリスは、英仏百年戦争(1337〜1453)、英国国教会の成立(16世紀半ば)、王政復古(1660)などの変革を経て、音楽も影響を受けていった。イギリス人作曲家としてはじめに功績が称えられるのは、ジョン・ダンスタブル。彼は百年戦争の際にイギリス側の摂政に随行してフランスに渡り、大陸と母国の文化の橋渡しとなった。16世紀に入ると、ジョン・タヴァナー、トマス・タリス、ジョン・ダウランド、オーランド・ギボンズ、ウィリアム・バードといった才能あふれる作曲家たちが現れ中世〜ルネサンス期に栄える。やがて、フランスやイタリアの新しい音楽を柔軟に作品に取り入れ、自国の音楽様式と自由に融合させたヘンリー・パーセルが登場、イギリス・バロック音楽最大の作曲家と呼ばれるようになった。また、この頃イギリスには各国から作曲家たちが集まっている。ヘンデルやハイドンがイギリスで活躍したことは有名。ヨーロッパとの交流が親密になったがため新しい音楽文化を輸入に頼ることになる。自国の作曲家が再び重要とされるようになった20世紀。エドワード・エルガー、フレデリック・ディーリアス、レイフ・ヴォーン=ウィリアムズ、グスターヴ・ホルスト、パーシー・グレインジャー、マイケル・ティペット、ベンジャミン・ブリテンなど、個性豊かな作曲家たちが活躍する。特にエルガー作曲の「威風堂々第1番」、ホルスト作曲の「惑星」は今日よく知られた音楽となっている。→コンディション、詳細を確認する
サー・コリン・デイヴィスは、1927年イギリスのウェイブリッジ生まれ。1957年から本格的指揮者となりロンドン交響楽団、ロイヤル・オペラ・ハウス、BBC交響楽団、イギリス室内管弦楽団といった有数のオーケストラを指揮し特にモーツァルトやシベリウス、ベルリオーズといった作曲家の作品を得意とし数多くの名盤を残しました。1967年BBC交響楽団の首席指揮者、1971年ロイヤル・オペラ・ハウスの音楽監督、そして1982~1992年バイエルン放送交響楽団の首席指揮者、1995~2006年ロンドン交響楽団の首席指揮者を務めてきました。また1977年にはイギリス人として初めてバイロイト音楽祭で指揮しています。またボストン交響楽団の首席客演指揮者やシュターツカペレ・ドレスデンの名誉指揮者でもありました。デイヴィス自身「モーツァルトは人生そのもの」という言葉の通り、彼は、モーツァルト作品に内包するドラマやパトスを表出することのできる数少ない音楽家でもありました。この時期にフィリップスに録音した類まれなモーツァルティアンの名演奏は、そのほとんどが綿密に制作されたセッション録音である点も大きな特徴です。ロンドン響はワトフォード・タウン・ホールなど、ヨーロッパでも最も音響効果のよいホールで収録されており、そのバランスの取れたヨーロピアンな完熟のサウンドは、この時期のデイヴィスの音づくりを忠実に反映したものと言えるでしょう。そうしたデイヴィスの万全なサポートを得て、ベルギーの名ヴァイオリン奏者アルテュール・グリュミオーが甘美で艶やかな音色によって格調の高い演奏を聴かせている一連のフィリップスの録音は、20世紀モーツァルト演奏の金字塔と言えるでしょう。
ヨーロッパ屈指の家電&オーディオメーカーであり、名門王立コンセルトヘボウ管弦楽団の名演をはじめ、多くの優秀録音で知られる、フィリップス・レーベルにはクララ・ハスキルやアルテュール・グリュミオー、パブロ・カザルスそして、いまだクラシック音楽ファン以外でもファンの多い、「四季」であまりにも有名なイタリアのイ・ムジチ合奏団らの日本人にとってクラシック音楽のレコードで聴く名演奏家が犇めき合っている。英グラモフォンや英DECCAより創設は1950年と後発だが、オランダの巨大企業フィリップスが後ろ盾にある音楽部門です。ミュージック・カセットやCDを開発普及させた業績は偉大、1950年代はアメリカのコロムビア・レコードのイギリス支社が供給した。そこで1950年から1960年にかけてのレコードには、米COLUMBIAの録音も多い。1957年5月27~28日に初のステレオ録音をアムステルダムにて行い、それが発売されると評価を決定づけた。英DECCAの華やかな印象に対して蘭フィリップスは上品なイメージがあった。
  • Record Karte
  • 録音: December 1975, Wembley Town Hall, London, United Kingdom.
  • GB PHIL 9500 107 コリン・デイヴィス ティペット・交…
  • GB PHIL 9500 107 コリン・デイヴィス ティペット・交…
Tippett: Triple Concerto
Gyorgy Pauk
Gramophone
2005-03-07