34-19325
通販レコード→モノクロ切手ラベル

GB EMI ASD3117 プレヴィン オルフ・世俗声楽曲「カルミナブラーナ」

商品番号 34-19325

「カルミナ・ブラーナ」は、ヨッフム盤が絶対存在。半世紀以上も判断基準となっているので聞いていない人はいないので説明がし易い。プレヴィンの演奏は、あくまでも淀みのない流れと瑞々しいリズムが信条。ロンドン時代のプレヴィンこそ、若き日にジャズピアニストとして培ったリズム感と、ハリウッド映画の作曲を通して身に付けた音楽のわかり易さと手際良さ、そして指揮法の師であるモントゥー譲りのオーケストラを自在に操るテクニックとが一気に開花した絶頂期にあった。いかにも、この曲に相応しい爽やかなテクスチュアと無理のないテンポが心地よく、奇を衒ったところのない素直なフレージングがどこまでも続きますが、さりげなく施されている内声の絡み合いの充実ぶりに、プレヴィンの天才的な冴えを感じずに入られません。13曲目の最後でチューバの一吹きの生々しさに思わず息を呑み、14曲目の男性コーラスの薄気味悪さすら感じさせるささやきと木管楽器の点滅が次第に大きく膨れ上がていく凄みに鳥肌が立ち、15曲面で左スピーカのはるか外側後方から姿を現す児童合唱のリアルな距離感にはただ呆然とすることしか許されない。ロンドン交響楽団のややダーク調の音色と重心の低い響き、キングスウェイ・ホールの魅力的なアコースティック、ビショップ&パーカーによるアナログ末期の優秀録音。なれど、である「音楽的」という意味では高水準な演奏かもしれませんが、世俗声楽曲として「おふざけ」や「悪ノリ」のような要素が希薄なのが、やがて気がつくとヨッフム盤が際どくも節度があって良いことが深くわかってくる。デ・ファリャの「三角帽子」に類似する音楽なのだ。カラヤンが取り上げるはずはない。

販売レコードの写真

  1. GB EMI ASD3117 プレヴィン オルフ・世俗声楽曲「カルミ…
  2. GB EMI ASD3117 プレヴィン オルフ・世俗声楽曲「カルミ…
関連記事とスポンサーリンク