34-15715
商品番号 34-15715

通販レコード→英レッド黒文字盤
イギリスではシベリウスのスペシャリスト ― スコットランド出身で、スコティッシュ・ナショナル管弦楽団の首席指揮者などを務めたアレクサンダー・ギブソンがロンドン交響楽団を指揮して得意のシベリウスを演奏している。当時30歳代前半だったギブソンの大変な名演奏、あまり知られていないがシベリウスメダルをもらうほどのスペシャリストだ。おおらかでさらっと流していながら奥深い味わいが随所にありお勧めできる。終楽章の弦の統一された細やかな響き、金管のおおらかな輝かしい響きなど素晴らしいし最後は感動的、ギブソンはオペラ指揮者の印象がやや強いがシベリウスに関してはおそらくトップクラスの演奏家ではないか、ギブソンというと、どうしても手堅いという印象が先に立って個性が乏しい様なイメージでとらえられますが、どうして、このシベリウスはなかなか聴かせてくれます。非常に堂々とした演奏で表現がストレートに過ぎる感がなくはないものの、小細工なしで率直に作品に対峙していてオーケストラからは積極的な表現意欲と力強い共感に満ちた演奏を引き出しており、色濃いロマンティシズムを感じる旋律の歌い口や生き生きとした表情、そして充実した響きの盛り上がりも素晴らしく、若いギブソンの作品に対する思い入れと指揮者としての統率力とが十二分に伝わる演奏でした。グラモフォンのカタログでは、この当時マゼールの全集があるくらいで、これだけ纏まった録音は他にはリストにありません。交響詩全集も完成させていましたから、この当時ベルグルンドより注目されていたのではないでしょうか。シベリウスの若い頃のカレリア組曲ではスコアに書かれたあふれんばかりのエネルギーを効果的に音にし、私たちにわかりやすく演奏してくれます。全曲を通じて気軽に楽しめるといった傾向の演奏で、なかなかにエンターテイメントなところを聴かせてはいるのですが、その印象はヒロイックで勇ましいもの … といった感じでしょうか。ただ、アナログ・レコード時代は専属オーケストラ契約の都合で各社に分かれて録音していましたので全集という形では存在しませんでした。円熟した後年、デジタル初期にシャンドスにシベリウスの交響曲全集を録音しています。ギブソンの演奏は、まさにフィンランド、あるいはスコットランドの大自然を感じさせるような雄大なものであり、しかし、それでいて繊細さにも欠けることはありません。
アレクサンダー・ギブソン(Sir Alexander Gibson, 1926〜1995)はスコットランドの音楽界をリードした指揮者です。マサーウェル(Motherwell, North Lanarkshire, Scotland)の生まれで、グラスゴー大学、ロンドン王立音楽院へ進み、ザルツブルクのモーツァルテウムでも学んでいます。指揮法の師はイコール・マルケヴィチで、1952年にBBCスコティッシュ交響楽団の副指揮者としてデビューします。その後は、ジョージ・ウェルドンの後任としてサドラース・ウェルズバレエ団の音楽監督になり、1959年にスコットランド人としては初めてスコティッシュ・ナショナル管弦楽団の首席指揮者に就任して、1982年までその職にありました。途中1962年にスコティッシュ・オペラを設立、1977年にはサーの称号を受けています。ギブソンはシベリウスを得意としていて、LP時代にはデッカ、EMI、SAGAといった様々なレーベルに、当時演奏可能なシベリウスの交響詩の全集録音など、管弦楽作品を数多く録音していました。1978年にはシベリウスメダルを受賞しています。彼によるシベリウスの録音はどれも粒ぞろいで優れたものばかりです。何の飾りもないスーッと伸びる音色の美しさや、木目調の手作りの深い味わいは良い意味でのローカル色が感じられました。オーケストラも十分鳴り切った充実の名演。録音の素晴らしさもあって、凍てつく寒ささえ感じささせ、真摯にして雄大、ギブソンの地味な指揮姿そのものの質朴で男性的な演奏で、これに匹敵するフィーリングはなかなか見つかりません。1989年に来日してNHK交響楽団を指揮、エルガーやヴォーン・ウィリアムス、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲や「スコットランド」を演奏しました。
交響曲第5番変ホ長調 Op.82、カレリア組曲 Op.11。1959年2月9〜10日ロンドン、キングスウェイ・ホールでのクリストファー・レーバーンのプロデュース、ケネス・ウィルキンソンによるステレオ・セッション録音。
GB CONTOUR CC7603 アレクサンダー・ギブソン シベリ…
GB CONTOUR CC7603 アレクサンダー・ギブソン シベリ…