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通販レコード→ロイヤル・ブルー金文字盤

GB COLUMBIA CX1591 クレンペラー ブラームス・交響曲4番

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《ぶっきらぼうな即物性の中に威厳と風格と古武士のような気概が交錯する、フォルムのがっしりした極めて構築的な名演。》情緒に流されず音楽の各要素だけをスマートにまとめ上げているだけに外見は無愛想極まりないが、そこにシニカルなブラームスの憧憬と挫折感が胸に浸み込みます。第1楽章冒頭からクレンペラーとしては不思議なほど豊かな情感の示される演奏を聴かせており、改めてこの作品の巧みな書法に思いが至ります。演奏もそうした書法を強調するかのように個性的で、リズミカルな第2楽章や、スケルツォでの大パウゼなど聴きどころ多数。もちろん、終楽章での千変万化する素材と様式感の融合も見事なものです。クレンペラーの演奏は筋肉質で、色彩感覚が乏しいがバランスを崩さないどころか、絶妙のさじ加減でセピアなロマンティックに陥りがちな『第4番』を・・・だからこそか、一層魅力的に聴かせてくれる。クレンペラーのブラームスの4曲の交響曲の中で一番素敵だ。超スローテンポの中に漂う絶妙な香り。何ものにも揺るがない安定感と、確かに古いスタイルながら純粋にスコアを再現した音が、本盤には一杯詰まっている。緩みのない緊張と力に支えられた非常に端正な演奏であり、また力強くまるで大きな建造物を見ている様な錯覚に陥る、この様な表現は、現今の指揮者には望むべきもないと思わせるような、強烈な演奏であり音楽だと思う。是非是非聴いて頂きたい1枚です。オーケストラの配置が第一ヴァイオリンと第ニヴァイオリンが指揮者の左右に配置される両翼配置とか対抗配置とか言う、古いスタイルで、左右に分かれた第一、第二ヴァイオリンのかけあいや中央左手奥に配置されたコントラバスの弾みのある低音が極めて効果的に働いていて、包み込まれるような感覚はステレオ録音で聴く場合には、やはり和音の動きなどこの配置の方が好ましい。ゆったりとしたテンポをとったのは、透徹した目でスコアを読み、一点一画をおろそかにしないようにしていることで隠れていた音符が一音一音浮かび上がってきます。この気迫の籠った快演は聴き手に感動を与えずにはおきません。フィルハーモニアは、まさにクレンペラーの為にレッグが作り出した 楽器 だと言う事、しみじみと感じました。英 EMI の偉大なレコード・プロデューサー ウォルター・レッグは、1954年に目をかけていたカラヤンがベルリンに去ると、すぐさま当時、実力に見合ったポストに恵まれなかったクレンペラーに白羽の矢を立て、この巨匠による最良の演奏記録を残すことを開始した。このレッグが理想とした、クラシック音楽の基準となるレコード盤をつくるという大仕事は、彼が EMI を去る1963年までクレンペラー&フィルハーモニアによって夥しい数が生み出されました。この時代はモノーラル・テイクとステレオ・テイクが同時進行していました。モノーラルはダグラス・ラター、ステレオはクリストファー・パーカーと、それぞれ違うプロデューサーが担当していました。
GB COL CX1591 クレンペラー ブラームス・交響曲4番
GB COL CX1591 クレンペラー ブラームス・交響曲4番