FR  VSM  UVT3037 フルトヴェングラー ベートーヴェン・交響曲3番
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FR VSM UVT3037 フルトヴェングラー ベートーヴェン・交響曲3番

商品名FR VSM UVT3037 フルトヴェングラー ベートーヴェン・交響曲3番

《数あるヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮によるベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」のうち、最も正統的で風格ある演奏だ》 スタジオ録音だったからか、落ち着いた足取りから滲み出る滋味の深さ、ずっしりとした手応えは比類なく、味わい濃く彫りの深い演奏だ。古典的なしっかりした音楽の組み立ての中に、穏やかな緊張感と動的な活力を全体に漲らせて、ロマンティックな美しさを香らせる、フルトヴェングラーの解釈の周到さが光っている。フルトヴェングラーの『英雄』は10種類以上の演奏を現在は聞き比べることが出来るが、唯一のスタジオ録音。フルトヴェングラーだけが成し得た、人間感情の吐露が神々しさと凌ぎ合っているところに魅力を覚えるのです。ステレオ盤。
今年1月末の鑑賞会で、『バイロイトの第九』を聴いて、ずっしりとした手応えを感じた参加者は多かったようだ。第一楽章が終わったところで深い深呼吸が起こった。ピリオド楽器演奏や、ベートーヴェン時代の音楽習慣が研究されて、それを反映した現代の演奏に慣れきると、極めて遅いテンポで、じっくりと始まって徐々に巨大に高揚していく。しかし、音楽が停滞したりもたれると感じることは全く有りません。フルトヴェングラーの演奏は急激なアッチェレランドなど部分的なデフォルメに驚かされるが、決して全体の統一感を損なわないし不思議と構造的な破綻を感じない。そんな相反することを同時に成し遂げられる演奏家はフルトヴェングラーしか居ないし、人間感情の吐露が神々しさと凌ぎ合っているところに魅力を覚えるのでしょう。
フルトヴェングラーは自身の著書「音と言葉」のなかで、ベートーヴェンの音楽についてこのように語っています。『ベートーヴェンは古典形式の作曲家ですが、恐るべき内容の緊迫が形式的な構造の厳しさを要求しています。その生命にあふれた内心の経過が、もし演奏家によって、その演奏の度ごとに新しく体験され、情感によって感動されなかったならば、そこに杓子定規的な「演奏ずれ」のした印象が出てきて「弾き疲れ」のしたものみたいになります。形式そのものが最も重要であるかのような印象を与え、ベートーヴェンはただの「古典の作曲家」になってしまいます。』その思いを伝えようとしている。伝え方がフルトヴェングラーは演奏会場の聴衆であり、ラジオ放送の向こうにある聴き手や、レコードを通して聴かせることを念頭に置いたカラヤンとの違いでしょう。その音楽を探求するためには、ナチスドイツから自身の音楽を実体化させるに必要な楽団を守ることに全力を取られた。そういう遠回りの中でベートーヴェンだけが残った。やはりフルトヴェングラーに最も適しているのはベートーヴェンの音楽だと思います。カラヤンとは異世界感のシロモノで、抗わずに全身全霊を込めて暖かい弦楽器が歌心一杯に歌い上げた演奏で感動的である。
先輩格のニキッシュから習得したという指揮棒の動きによっていかにオーケストラの響きや音色が変わるかという明確な確信の元、自分の理想の響きをオーケストラから引き出すことに成功していったフルトヴェングラーは、次第にそのデモーニッシュな表現が聴衆を圧倒する。当然、彼の指揮するオペラや協奏曲もあたかも一大交響曲の様であることや、テンポが大きく変動することを疑問に思う聴衆もいたが、所詮、こうした指揮法はフルトヴェングラーの長所、特徴の裏返しみたいなもので一般的な凡庸指揮者とカテゴリーを異にするフルトヴェングラーのキャラクタとして不動のものとなっている。全く機械的ではない指揮振りからも推測されるように、楽曲のテンポの緩急が他の指揮者に比べて非常に多いと感じます。しかし移り変わりがスムーズなため我々聴き手は否応なくその音楽の波に揺さぶられてしまうのである。フルトヴェングラーの音楽を讃えて、「音楽の二元論についての非常に明確な観念が彼にはあった。感情的な関与を抑制しなくても、構造をあきらかにしてみせることができた。彼の演奏は、明晰とはなにか硬直したことであるはずだと思っている人がきくと、はじめは明晰に造形されていないように感じる。推移の達人であるフルトヴェングラーは逆に、弦の主題をそれとわからぬぐらい遅らせて強調するとか、すべてが展開を経験したのだから、再現部は提示部とまったく変えて形造るというような、だれもしないことをする。彼の演奏には全体の関連から断ち切られた部分はなく、すべてが有機的に感じられる。」とバレンボイムの言葉を確信しました。これが没後半世紀を経て今尚、エンスーなファンが存在する所以でしょう。
フルトヴェングラーが死の2年前にウィーンの楽友協会大ホールで録音した、この《英雄》はゆっくりしたテンポによる非常にスケールの大きな演奏で、セッション録音にもかかわらずライブを思わせるような緊張感に満ち溢れている。それはウィーン・フィルが全力でフルトヴェングラーの要求に応えているからで、オーケストラにフルトヴェングラーの魂が乗り移ったかのような錯覚を聴き手にもかんじさせるほどである。1952年11月26日、27日録音、セッション録音ゆえに演奏の完成度、録音状態もフルトヴェングラーの《英雄》の中では最もよい。フルトヴェングラーの《英雄》への最終回答となったこの演奏は、この世紀的巨匠の最高の《英雄》と言ってよいだろう。
Producer: Lawrance Collingwood Balance engineer: Robert Beckett
FR  VSM  UVT3037 フルトヴェングラー ベートーヴェン…
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