34-13575

商品番号 34-13575

通販レコード→仏ラージ・ドッグ・セミサークル銀文字盤[10inch]

知識よりも情緒が音楽を響かせて、全体よりも細部が音楽をつくる。楽員はその指揮に従えば、奇跡を体験できた。 ― オペラ『タンホイザー』序曲での弦楽器の細かな動きの驚くべき雄弁なニュアンス、楽劇『ワルキューレ』からの音楽『ワルキューレの騎行』の迫力等、いずれも鮮やかで、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の繊細な名人芸にうならされます。録音場所もウィーン、ムジークフェラインザールで、1952年12月3日録音の《タンホイザー序曲》を第1面に。1954年3月2日の楽劇『神々の黄昏』から《ジークフリートの葬送行進曲》と1954年10月4日録音の《ワルキューレの騎行》が第2面。ほかオペラ「ローエングリン」からの前奏曲や、オペラ「さまよえるオランダ人」序曲、楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」からの音楽を組み合わせて数バージョンがあります。全曲を指揮した実績も豊富なので求心力がある演奏で、序曲だけで名作オペラの真髄を知る事ができるくらいです。曲が進むに連れ次第にドラマの深淵へと引きずり込まれてゆく。ウィーン・フィルのメンバーもオペラを理解していたし、ヴィルヘルム・フルトヴェングラーの伝えんとすることは心得たものだったのだ。厳粛な精神性ではなく大衆的表現を押し出した、個性が魅力。フルトヴェングラーがワーグナーをベートーヴェンの延長線上に解釈していたのが聴かれる。人間感情の吐露がワーグナーのオペラ世界の神々しさと凌ぎ合っているところに魅力を覚える。→コンディション、詳細を確認する
ヴィルヘルム・フルトヴェングラーは自身の著書「音と言葉」のなかで、ベートーヴェンの音楽についてこのように語っています。『ベートーヴェンは古典形式の作曲家ですが、恐るべき内容の緊迫が形式的な構造の厳しさを要求しています。その生命にあふれた内心の経過が、もし演奏家によって、その演奏の度ごとに新しく体験され、情感によって感動されなかったならば、そこに杓子定規的な「演奏ずれ」のした印象が出てきて「弾き疲れ」のしたものみたいになります。形式そのものが最も重要であるかのような印象を与え、ベートーヴェンはただの「古典の作曲家」になってしまいます。』その思いを伝えようとしている。伝え方がフルトヴェングラーは演奏会場の聴衆であり、ラジオ放送の向こうにある聴き手や、レコードを通して聴かせることを念頭に置いたヘルベルト・フォン・カラヤンとの違いでしょう。その音楽を探求するためには、ナチスドイツから自身の音楽を実体化させるに必要な楽団を守ることに全力を取られた。そういう遠回りの中でベートーヴェンだけが残った。やはりフルトヴェングラーに最も適しているのはベートーヴェンの音楽だと思います。カラヤンとは異世界感のシロモノで、抗わずに全身全霊を込めて暖かい弦楽器が歌心一杯に歌い上げた演奏で感動的である。フルトヴェングラーの音楽を讃えて、「音楽の二元論についての非常に明確な観念が彼にはあった。感情的な関与を抑制しなくても、構造をあきらかにしてみせることができた。彼の演奏は、明晰とはなにか硬直したことであるはずだと思っている人がきくと、はじめは明晰に造形されていないように感じる。推移の達人であるフルトヴェングラーは逆に、弦の主題をそれとわからぬぐらい遅らせて強調するとか、すべてが展開を経験したのだから、再現部は提示部とまったく変えて形造るというような、だれもしないことをする。彼の演奏には全体の関連から断ち切られた部分はなく、すべてが有機的に感じられる。」とダニエル・バレンボイムの言葉を確信しました。これが没後半世紀を経て今尚、エンスーなファンが存在する所以でしょう。
先輩格のアルトゥール・ニキッシュから習得したという指揮棒の動きによっていかにオーケストラの響きや音色が変わるかという明確な確信の元、自分の理想の響きをオーケストラから引き出すことに成功していったヴィルヘルム・フルトヴェングラーは、次第にそのデモーニッシュな表現が聴衆を圧倒する。当然、彼の指揮するオペラや協奏曲もあたかも一大交響曲の様であることや、テンポが大きく変動することを疑問に思う聴衆もいたが、所詮、こうした指揮法はフルトヴェングラーの長所、特徴の裏返しみたいなもので一般的な凡庸指揮者とカテゴリーを異にするフルトヴェングラーのキャラクタとして不動のものとなっている。この得意のリヒャルト・ワーグナーの「序曲、前奏曲」も、特にこうしたキャラクター丸出し。ワーグナーと、戦後になって自己の表現を仕切りなおすようにリブートしたかのフルトヴェングラーの組合せによってのみ生み出される演奏の魔力が凝縮。ワーグナーの音楽が持つ中毒性が深い情念と世界観によって表出され、強烈なエネルギーの塊となっている。演奏も全く機械的ではない指揮振りからも推測されるように、楽曲のテンポの緩急が他の指揮者に比べて非常に多いと感じます。しかし移り変わりがスムーズなため我々聴き手は否応なくその音楽の波に揺さぶられてしまうのである。
  • Record Karte
  • 録音場所はウィーン、ムジークフェラインザールで、1952年12月3日録音の『タンホイザー』序曲を一面に。1954年3月2日の『神々の黄昏』からジークフリートの葬送行進曲と1954年10月4日録音の『ワルキューレの騎行』が二面。
  • FR  VSM  FBLP25057 フルトヴェングラー ワーグナー…
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  • FR  VSM  FBLP25057 フルトヴェングラー ワーグナー…
ワーグナー:管弦楽曲集第1集
フルトヴェングラー(ヴィルヘルム)
ワーナーミュージック・ジャパン
2016-03-23