34-13963
商品番号 34-13963

通販レコード→仏レッド銀文字 Minigroove 盤
ホットな名演の宝庫 ― 南部フランスはドイツの占領こそ受けなかったが親独派政権の統治下にあり、反フランコ・反ファシストのカザルスには辛い日々だった。プラドに引きこもったカザルスのもとには各国から著名なチェリストがレッスンを受けに訪れていた。その1人、バーナード・グリーンハウス(ボーザール・トリオ初期のチェリスト)が友人のヴァイオリニスト、アレクサンダー・シュナイダー(ブダペスト四重奏団の第2ヴァイオリン)に話をしたことからカザルスは音楽活動を再開することになる。バッハの〈無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータ〉のレッスンで意気投合した後、バッハ没後200年にあたる1950年にアメリカへの招聘を、シュナイダーは持ちかけるがカザルスは頑固だった。そこで、1950年にプラドでカザルスを音楽監督とするバッハ・フェスティバルを開催することを提案。音楽祭にはクララ・ハスキル、ミェチスワフ・ホルショフスキ、アイザック・スターン、マルセル・タビュトー、ヨゼフ・シゲティ、ルドルフ・ゼルキン、ポール・トルトゥリエなどの著名な音楽家たちが参加し最高峰の室内楽の音楽祭となった。資金はアメリカ・コロンビア社が負担し、音楽祭での演奏を録音して開発まもないLPで発売することになった。モノラル録音のクォリティの高さ。マイラ・ヘス(ピアノ、当時62歳)、パブロ・カザルス(チェロ、同76歳)、アイザック・スターン(ヴァイオリン、同32歳)。ピアノのヘスはイギリスのピアニストでバッハのカンタータBWV147からピアノ用に編曲した「主よ、人の望みの喜びよ」で知られており、現在も広く愛奏されている。若きスターンは老練カザルスのチェロと真っ向からぶつかり合い、まるで男同士のヒューマニティを感じさせる。この稀代の演奏家らの人間性がひしひしと伝わってきます。演奏内容は実演のカザルスらしく一貫して野太く熱いスタイルが印象的なもので、その剛毅な演奏ぶりは共演者の心も掴んでときとして素晴らしい高揚へと繋がってゆきます。若い時の作品ですが、晩年に手を加えていて、そのブラームス自身の青春の息吹を掘り起こしている昔日を、この3名が再現不能なまでに「思い入れ」を込めて抒情的に表現している。ブラームスらしい内省的な音楽ではあるが、カザルスの鄙びた演奏がヒューマニティ溢れ暗くはなりません。ライヴながらの高揚感。資金の捻出に苦労して長く続かなかったが録音機材は米COLUMBIAが提供。財政難もあってコロンビア・レコードの意向が音楽祭のソリスト・曲目に強く反映されるようになり「アメリカの聴衆に馴染みがない」としてアメリカのコロンビアのアーティスト総動員となったが、オーケストラ曲は敬遠されカザルスをメンバーとする室内楽曲が重視されたことは優れたレコードが出来上がり、フィリップスからも発売されました。
カザルスゆかりの音楽祭での名演の記録。20世紀を代表する音楽家のひとり、パブロ・カザルスの名はチェロと指揮の巨匠というだけでなく、平和を祈願する発言や行動でも世界的に知られており、その存在の大きさからカザルスを中心にした音楽祭がつくられるという特別な状況も生み出していました。プラド音楽祭 ― スペイン内戦の末期、フランコによるファシスト政権成立を目前にピレネーの麓、スペインとの国境近くにある南仏のプラド村に居を移したカザルスは、第二次世界大戦が終わると一時演奏会に復帰したものの各国政府がフランコ政権を承認したことに反対し、演奏活動を停止することによって抗議の意を表明していました。そんなカザルスをなんとか演奏会の舞台に呼び戻そうとアメリカでの公演を行って欲しいと出演交渉にあたったのがカザルスの友人で、ブダペスト四重奏団のヴァイオリン奏者でもあるアレクサンダー・シュナイダーです。しかしカザルスは頑固でアメリカ公演の交渉は失敗に終わっため、それならばということでカザルスの住んでいる場所に音楽家が集まって音楽祭を開いてしまおうと考え、再びシュナイダーが交渉し実を結んだのが、この「プラド音楽祭(現パブロ・カザルス国際音楽祭)」でした。この音楽祭は1950年に発足、カザルスを慕う音楽家たちが集まって賑やかにスタート、翌1951年には近郊のペルピニャンでも演奏会が開かれるなどかなりの盛況ぶりで、資金を拠出していた米COLUMBIA(現SONY)によってレコーディングも数多く行われていきました。
ヨーロッパ屈指の家電&オーディオメーカーであり、名門王立コンセルトヘボウ管弦楽団の名演をはじめ、多くの優秀録音で知られる、フィリップス・レーベルにはハスキルやグリュミオー、カザルスそして、いまだクラシック音楽ファン以外でもファンの多い、「四季」であまりにも有名なイタリアのイ・ムジチ合奏団らの日本人にとってクラシック音楽のレコードで聴く名演奏家がひしめき合っている。英グラモフォンや英DECCAより創設は1950年と後発だが、オランダの巨大企業フィリップスが後ろ盾にある音楽部門です。ミュージック・カセットやCDを開発普及させた業績は偉大、1950年代はアメリカのコロムビア・レコードのイギリス支社が供給した。そこで1950年から60年にかけてのレコードには、米COLUMBIAの録音も多い。1957年5月27~28日に初のステレオ録音をアムステルダムにて行い、それが発売されると評価を決定づけた。英DECCAの華やかな印象に対して蘭フィリップスは上品なイメージがあった。
1952年6月30日と7月1日に、プラド音楽祭での優秀なモノラル録音。
FR PHIL  A01.207L カザルス ブラームス・ピアノ三重奏
FR PHIL  A01.207L カザルス ブラームス・ピアノ三重奏