FR  PHILIPS  6539 032 アダム・ハラシェヴィチ  ショパン・ポロネーズ
通販レコード→仏ブラック・ラベル銀文字盤

FR PHILIPS 6539 032 アダム・ハラシェヴィチ ショパン・ポロネーズ

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商品名FR PHIL 6539 032 アダム・ハラシェヴィチ ショパン・ポロネーズ

ショパンのこころ ― ショパンが何たるか。ハラシェヴィチはショパンを彼自身のスタイルとして完成させることが出来たけれども、ショパン国際ピアノコンクールの大いなる魔力に怖気づかされる。》アシュケナージを2位に抑えて優勝を得たが、「近年、実力も人気をすっかり落ちぶれてしまった」と音楽之友社刊「ピアノ曲読本」で紹介されている。1955年の第5回ショパン国際ピアノコンクールの優勝はアダム・ハラシェヴィチ。アシュケナージが優勝できなかったことに腹を立てた審査員のミケランジェリが退場したハプニングだけで記憶に留められているかもしれない。ハラシェヴィチは、1932年のポーランド生まれ。ズビグニェフ・シェヴィエツキ、ベネデッティ=ミケランジェリらに師事した後、1955年のショパン国際コンクールで優勝。生粋のショパン弾きで、ショパン・コンクール優勝者であるハラシェヴィチが弾くショパンは、世界中で絶賛されたが、次第に飽きられ、話題が遠のいていった、その演奏は「素晴らしいショパン」です。ハラシェヴィチの演奏の美点は強烈な個性がないことです。押し付けがましさなど微塵もなく、いずれの曲も素晴らしく、どの曲も「これぞ、ショパン」「ショパンそのもの」といった実に自然で、ショパンの音楽と一体となっている。ハラシェヴィチはルービンシュタインやミケランジェリなど偉大なピアニストたちとの交流によって、彼自身のショパンのスタイルを完成させた。ひと通りショパンを録音してしまったら、それで終わりとして録音から後進の指導にシフトしたハラシェヴィチは、レコード会社にとっては、ありがたいピアニストではなかったでしょうが、1960年代通してアナログ・ステレオ録音でショパンのほとんどすべてを聴くことが出来ます。ショパンが何たるかを理解して、ショパンが音楽に込めた想いや音楽的表現が理解できるようになります。アシュケナージが2位だったので、地元びいきのおかげで優勝できたと言われ、さぞかし悔しい思いをしたことでしょう。これはショパンらしいショパン、これはポーランドで生まれた人に弾けるショパンじゃないか。各音がポロポロと歯切れよく、そのことでショパンのメロディーが際立っている。ピアノのタッチは丸みを帯びた明るい音。真珠の粒が鍵盤の上を転がっていくように温かみを感じます。音楽評論家・野村光一氏は1955年に催された第5回ショパン・コンクール直後に、ポーランドから送られてきたコンクールのテープを使って NHK から放送されたハラシェビッチとアシュケナージの演奏を初めて聴いた印象を、「わたしの印象ではどうも第2位になったアシュケナージの方が音もテクニックもばりばりしていて、ピアニストとしては優れていたように思われた。」美しいはっきりした音でてきぱきと大変なスピードで弾いてしまっているアシュケナージの演奏にに、すっかりびっくりする一方、マズルカを微妙なリズムと美しいダイナミックの陰影ですこぶる情調豊かに弾いているハラシェヴィチを認識している。殊にコンクールのことだから、どうしても技術が主眼点になるだろうとも考えたので、そのとき日本から参加してこれまた入賞した田中希代子さんに、おそるおそるアシュケナージが一番みたいな気がしますね、と尋ねたところが、彼女は即座に、『いやそうとはいい切れないのですよ。もちろんアシュケナージの方がテクニックに冴えていますが、やはりショパンともなれば、ハラシェビッチのほうが音楽的なつぼにはまった弾き方をします。だから、あの人が1位になるのは当然だったのでしょう』と答えていた。そういわれればそうなるのも当然だろうと考え直して、さらにハラシェビッチのノクターンやソナタなどを聴き直して、あふるるばかりなごやかな彼の音楽に陶然となったことが、今になって想い出されるのである。と書いている。
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