34-16910

商品番号 34-16910

通販レコード→仏レッド銀文字盤

〝ハープは音の美しい楽器だ。〟 ― ハープは笛と並んで歴史の古い楽器です。ギリシャ神話にも度々登場し、特に動物から木々や岩までも魅了したオルペウスの竪琴は星座にもなりました。ハープの前身の一つにキタラがあります。ギリシャでは今でいうギターを表す名詞になっていますが、いわゆる「竪琴」という日本語は便利なもので、「リラ」とか「弓型ハープ」とか「フォルミンクス」、そして「キタラ」を区別することなく、このての楽器を「たてごと」として弦楽器の分類範疇におさめてしまう。キタラの共鳴胴から伸びている2本の柱は太めで時として共鳴胴と一体になっている。プレクトラム ― ギターでいうピックで弦をはじいていたようだ。ピアノと同じように張った弦を鳴らす楽器だが、ピアノのようなハンマー装置でたたくのではなく、人間の手で直接にはじくのだから、もっと優しい音が出る。奏者が抱えるようにして弾くので目立たないけれども、大きな共鳴胴も持っている。だから音が豊かにふくらむ。現代のダブル・アクション・ペダルの形になったのは19世紀前半の頃。その後19世紀末にはエラール社が2列の弦を交叉させて並べたクロマティック・ハープを開発し、ドビュッシーがこの楽器のために「神聖な舞曲と世俗的な舞曲」を書いたりもしました。マーラー以降、ドビュッシー、ラヴェルらによって好んで活用されたハープですが、決してソロ・レパートリーが多いとは言えません。しかし、その類希な、清らかで可憐な音色を愛した作曲家たちは、数少ないながらも煌くようなハープ作品の歴史を築き上げてきました。ハープ奏者には女性が多い。指揮者の岩城宏之氏によると、日本ではとくに女性の比率が高いそうである。そうなると、社会的ジェンダー意識からしても、ハープは〝優美な音の楽器〟という評価がより強く持たれてしまいそうな感じがする。でも、いまどきこんなことを書くとハープ奏者の大半の機嫌を損ねそうだ。スペインではハープはかつて特別な地位にありました。15〜16世紀にはアラゴン王国の国王フェルナンド2世に仕え、その妻であるカスティーリャ王国の女王イサベル1世にハープを教えたというルドビコというハービストがおり、彼の歴史的遺産を保存研究する協会が現在も活動しています。セビーリャとグラナダで16世紀前半に出された法令では弦楽器製作者はチェンバロやリュートとともにハープの製作が義務付けられていましたし、17世紀初期までは教会をはじめ広く一般に用いられており、当時多くの貴族も演奏していたそうです。20世紀にはルイサ・メナルゲスやニカノール・サバレタ、マリサ・ロブレスという歴史的名手も活躍。ロドリーゴはサバレタのために「アランフェス協奏曲」をハープ用に編曲、ロブレスには彼女の結婚祝いにセビーリャ幻想曲『ヒラルダの調べ』を贈っています。そのような美しい音を持ちながら、というより、美しいソノリティがために、ハープはクラシックの〝本流〟である19世紀ドイツ・オーストリア音楽では常に脇役の地位に置かれてきた。「オーケストラの美しい音担当」の役割に固定されてきたのです。その役割からなんとか脱出しようというのが、少なくとも現在、ハーピストとして活躍する人たちの共通の悲願なのではないかと思う。協奏曲では、ヘンデルのハープ協奏曲、1778年に書かれたモーツァルトの「フルートとハープのための協奏曲」以来、ドイツ・オーストリアで活躍した作曲家による作品は、やはり18世紀のクルムフォルツの作品と、19世紀のライネッケの作品ぐらいしかない。曲が少ないのであれば、演奏機会の少ない曲であってもどんどん紹介し、新しい企画にも次々に手をつけていこうと積極的に、オーディオの醍醐味を聴かせたいと、レコード会社も取り組んでいた。18世紀から近代にわたるハープ音楽の全貌、真の魅力が、20世紀最高のハーピスト、サバレタによって明かされます。→コンディション、詳細を確認する

Zabaleta ‎– Musique Pour Harpe Du XVIIIe Siècle

Side-A
  1. Solo Composed By – C.PH.E. Bach
  2. Variations Sur Un Thème Suisse Composed By – Beethoven
Side-B
  1. Sonata Composed By – Philippe-Jacques Meyer (1737-1819)
  2. Sonata Composed By – Antonio Rosetti (1750-1792)
  3. Andante Con Variazioni Composed By – Johann Baptist Krumpholtz (1742-1790)
ニカノール・サバレタ・サラ(Nicanor Zabaleta Zala)は、1907年1月7日、スペインのサン・セバスティアン生まれのハープ奏者。民族的にはバスク人である。1914年に、素人音楽家だった父親に古物商に連れて行かれ、ハープに出会う。やがてマドリード音楽院教員のビンセンタ・トルモ・デ・カルボと、ルイーザ・マナルケスに師事する。1925年にパリに留学して、1925年からパリでマルセル・トゥルニエとジャクリーヌ・ボロに師事する。翌年にパリで公式に演奏会デビューを果たした。1930年代から欧米各地で活躍し、1934年には北米デビューを果たした。日本には1960、62年に大阪国際フェスティヴァルに来演した。彼は自分で考案した8つのペダルを持つオーベルマイヤー製のハープを使用しており、透明で輝かしい音色と完璧な技巧でラヴェルにも絶賛された。サバレタは様々な作曲家から曲を捧げられており、ハープという楽器のレパートリー増大にも多大な貢献をしています。近代ハープの立役者といえば、まずフランスで主に活躍をしたリリー・ラスキーヌの名が上げられますが、サバレタは故国のスペイン作品や古典の作品、近代作曲家の作品まで広く演奏した面から伺えるように、幅広いレパートリーを持ち、世界中で演奏を繰り広げました。サバレタの録音は、およそ300万枚の売り上げになると見積もられている。最後の演奏会は、1992年6月16日にマドリードで開かれたが、このとき既に健康は衰えていた。1993年4月1日、プエルトリコにて没。
デヴィッド・ジョゼフォヴィッツ(David Josefowitz, 1918年12月25日〜2015年1月10日)はイギリスの指揮者で、ロンドン・ソリスト室内管弦楽団の創立者。ベルリンのクリンドワース・シャーウェンカ音楽院でヴァイオリンも学んだ、熟練したヴァイオリニストでもあり、ホセ・ダビドの名義で演奏して録音していました。マサチューセッツ工科大学で化学を学んだプラスチックの専門家であり、ニューヨーク大学タンドンスクールの一部であるブルックリン工科大学で、1945年に化学の博士号を取得しました。1946年に、サミュエル・ジョゼフォヴィッツ(1921〜2015)とともに兄弟で、ニューヨーク市に本拠を置く〝Concert Hall レーベル〟を創設して、自身で多くの管弦楽曲のレコーディングを遺したほか、同レーベルのプロデューサーとして活躍しました。世界有数の音楽学校の1つで、1822年に創立された英国王立音楽院は、長い歴史と実績に裏付けられた伝統を重視。加えて、現代の音楽家に要求 される、新しい技術や知識を身につけるためのカリキュラムも組んでいます。卒業生には、ヘンリー・ウッドやエルトン・ジョンなど、著名な音楽家をはじめ、サイモン・ラトル(指揮)、マイケル・ナイマン(作曲)、リチャード・ロドニー・ベネット(作曲)、クリストファー・モルトマン(声楽)、ルステム・ハイルディノフ(ピアノ)、シモーネ・ラムスマ(ヴァイオリン)、日本人では、三浦友理枝(ピアノ)、熊本マリ(ピアノ)など、多くの優れたソリスト、オーケストラ や室内楽での演奏家、指揮者、作曲家を輩出しています。ロンドンの中心地リージェンツ・パークに隣接する便の良い場所にキャンパスでは、収容450席のデュカス・ホール、2001年に完成したデヴィッド・ジョセフォヴィッツ・リサイタル・ホールなど、素晴らしい演奏の場が待っています。
  • Record Karte
  • カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ:ソロ、ベートーヴェン:スイスの歌による6つのやさしい変奏曲 WoO.64、メイヤー:ソナタ、ロゼッティ:ソナタ、クルンプホルツ:アンダンテと変奏曲
  • FR CH SMS2526 ニカノール・サバレタ ハープ曲集
  • FR CH SMS2526 ニカノール・サバレタ ハープ曲集