DE  EMI  EL7 49663 1 ジェフリー・テイト メンデルスゾーン・ヴァイオリン協奏曲

商品番号 34-17150

通販レコード→独後期ラージ・ドッグ黒文字盤 DIGITAL STEREO DMM

音質の変わりゆくところが、気持ち良い。 ― クロスオーバー・ヴァイオリニストの開祖かつ最大のHEROとして、桁違いの実力とステータスをもつ稀代の芸術家、ステージ上で華やかに舞い、ヴィジュアル性の高いナイジェル・ケネディは胸の開いたシャツにひらひらしたスカーフという出で立ちで、コンチェルトの途中から指揮者と並んでオーケストラと向い合ってしまうというクラシック音楽の演奏会では奇行に思えてしまう。ところが、その高度な技術、特異な才能、クラシックの枠を越えた独自の音楽性は現代の音楽シーンに大きな影響を与えている。本盤は1988年発売、ブルッフ「ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調 作品26」、シューベルト「ヴァイオリンと弦楽のためのロンド イ長調 D.438」、メンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲ホ短調 作品64」。日本ではLPレコードでの発売があったのかは知りませんが、CDリリースを意識した盛りだくさんの内容。当時登場したばかりのCDの売り込みに熱心だったCANYONから届いた、アン・アキコ・マイヤーズのサンプルCDの方にわたしは夢中でした。確かマイヤーズの18歳デビュー盤だったと思うが、それにしては大変色っぽい歌いまわしにノックダウン。それと比較したらケネディには思い返せば、技量は上だったと関心しただけで刺激を感じなかった。木管の優しく柔らかいフレーズと、ヴァイオリンのフレーズが冒頭より絡み合って出てくる甘みたっぷりの女性的なマイヤーズと違って、暗い出だしで底の深いところから木管のフレーズが湧いてくる。しばし、そのフレーズが揺れる後、リズムが生まれて、ヴァイオリンソロが伸び上がっていくところに音の透明感が感じられる。含蓄ある伴奏で、イギリス室内管弦楽団だというのにオーケストラには、太い幅の広い音色と、豊かな音量がありヴァイオリンの音色は次第に明るく変わっていく。開放感が清々しく、好感が持てる。その音質の変わりゆくところが、気持ち良い。甘さとほろ苦さみたいなモノが混然とした、綺麗な音の流れで清潔だ。豊かな細身のあるビブラートが細やかなヒダヒダ感があって、青春時代ならではの心の悶えに似たモノが豊かに表出している。ケネディのヴァイオリンは、淀みないフレージングで、美しい繊細なところと、音量の豊かさがあって、ゆったりと一筆で描き分ける余裕がある。
世界を代表するヴァイオリン・ヴィルトゥオーゾと評され、英国が誇る奇才ナイジェル・ケネディ(Nigel Kennedy)は、これまでにブリット・アワード賞、BPI アワード賞(イギリス)、エコー・クラシック賞、バンビ賞(ドイツ)、クラシック・アマデウス・プライズ賞(オーストリア)、グラミー賞(アメリカ)をはじめとする数々の輝かしい受賞歴を誇り、国際的に高い評価を得ている。1956年12月28日にイングランドに生まれたヴァイオリニスト、ヴィオラ奏者。6歳よりユーディ・メニューイン主宰の音楽学校でヴァイオリンを学び始め、在学中に出会ったジャズ・ヴァイオリニスト、ステファン・グラッペリとの共演でジャズにも目覚める。15歳の時に渡米、ニューヨークのジュリアード音楽院にて名教師ドロシー・ディレイに師事する。1977年にロンドンのロイヤル・フェスティバル・ホールにて、リッカルド・ムーティ指揮フィルハーモニア管弦楽団との共演でプロデビューを果たすケネディは、このロンドン公演当日の朝、燕尾服をニューヨークに忘れて来た事に気付き古着姿で演奏したことでセンセーショナルを呼んだ。1980年にはベルリン・フィルハーモニー管弦楽団と初共演。世界的活躍が著しく、ヨーロッパ、北米、中南米、東南アジア、そしてオーストラリアなど世界を舞台に一流オーケストラや指揮者と共にツアーを重ねている。1984年には28歳で録音した「エルガーのヴァイオリン協奏曲(ヴァーノン・ハンドリー指揮)」が300,000枚以上のセールスを記録してグラモフォン誌「レコード・オブ・ザ・イヤー賞」を受賞したほか、BPI アワードにて「ベスト・クラシカル・アルバム・オブ・ザ・イヤー賞」を受賞した。そして1989年に発売されたヴィヴァルディの「四季」はクラシックのヒット・チャートでは1位、ポップスまで含めた総合ヒット・チャートで6位となり、クラシック楽壇以外の場でもその名が広く知られる事になる。この「四季」で、クラシック作品として史上最高となった200万枚以上の売上を達成したとギネスブックに認定された。この頃からジャズやジミ・ヘンドリックス作品をフィーチャーしたアルバムの発売、自身のコンサートを『ギグ』と称するなどジャズやロックなど、オールラウンドにクロスオーバー活動をする。そんな中、1992年に突然の引退声明を発して楽壇から姿を消す。
その5年後には復帰を果たす。この時は、姓のみでケネディを芸名としたが、現在はナイジェル・ケネディに戻っている。この5年の沈黙を破った直後のロイヤル・フェスティバル・ホールでの復帰コンサートは、英国総選挙の選挙運動期間中に行われたにもかかわらず、ケネディ復帰のニュースとして全国紙の第一面を飾った。「ザ・タイムズ」で評論家私の人生の中で、これほど大胆で心を高揚させるようなものを生み出した英国人ヴァイオリニストはたった1人だけだ、ケネディの新たな成熟ぶりについては、作品が要求する驚異的スタイル上の移行をやってのけられるヴァイオリニストは、世界中に彼の他にいないと断言した。「デイリー・テレグラフ」は、ケネディは100万人に1人のヴァイオリニストだという事実を、改めて思い知らせてくれたと述べた。2002年9月に、かつての恩師ユーディ・メニューインがポストを務めていたポーランド室内管弦楽団の音楽監督に就任。2007年に「Polish Spirit」と題された同アルバムを発表し、このアルバムは世界において数々の賞を受賞した。2006年に、ロン・カーターやジャック・ディジョネットらと共に初のジャズ・リーダー作「ブルーノート・セッションズ」を発売。ジャズの作曲にも優れた才能があることを発揮しジャズ・ファンからも好感を得た。2010年には主にケネディのオリジナル作品が含まれた最新アルバム「SHHH!」がリリースされ、このアルバムには、ボーイ・ジョージをシンガーに迎え、ケネディが故ニック・ドレイクの「リバーマン」を編曲したものが収録されている。近年、若手ポーランド人アーティストをメインに構成されたオーケストラ、「The Orchestra of Life」を立ち上げ、同オーケストラは2010年4月、デューク・エリントンやバッハなどのユニークなプログラムを引っさげてのドイツでのツアーデビューは大成功を飾った。2011年はケネディが作曲した「Four Elements」を披露。「Four Elements」はその名の通り、4つの自然要素、地、水、空気、火を意識した作品で、アコースティック、エレクトリック楽器がそれらの要素を見事に表現した作品となっている。そして、独自のスタイルを取り入れた新たなヴィヴァルディ「四季〜リライト」をリリースした。ケネディはVIOLECTRA社の複数のエレクトリック・ヴァイオリンのほかに、1732年製クレモナのカルロ・ベルゴンツィ、ガルネリ・デル・ジェス「Lafont」。一時は、ストラディヴァリ「カテドラル」を使用していた。
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲
ケネディ(ナイジェル)
EMIミュージック・ジャパン
2007-03-21

ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調 作品26、シューベルト:ヴァイオリンと弦楽のためのロンド イ長調 D.438、メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲ホ短調 作品64。ジェフリー・テイト指揮、イギリス室内管弦楽団、1987年12月録音。
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