34-17876

商品番号 34-17876

通販レコード→独ジャーマン・カラー・スタンプ・ドッグ盤

ヨッフムの音楽感があらわれた最高傑作。 ― オイゲン・ヨッフムは若い頃からブルックナー作品に熱心に取り組み、やがてブルックナー協会総裁も務めるなど権威としてその名を知られるようになりまる生粋のブルックナー指揮者です。ブルックナー・交響曲全集を2度録音していますが、人生の集大成とも言えるのがドレスデン国立管弦楽団との、前出の第7番とこの第8番は特に彼の音楽感があらわれた最高傑作です。最円熟期の巨匠の確信に満ちた表現が、ブルックナーの音楽をより一層大きなスケールと伸びやかさで示されています。本盤は2度目の全集のために東ドイツまで出向き、美音の弦楽と木管セクションを持つシュターツカペレ・ドレスデンを指揮して、響きのビューティフルなルカ教会でセッション録音した晩年の演奏で、ブルックナー・スペシャリストのヨッフムの中でも代表的な名演。自然で雄大なブルックナーの世界を、余すところなく表出しつくした、その演奏は重厚で堂々たるスケールを持っていますが、十分に動的な要素にも配慮され、起伏の大きな仕上がりを示しているのが特徴でもあります。決してスタティック一辺倒なものでは無く、独墺でのさまざまなヴァージョンによる演奏など、数々の経験を膨大に蓄積したヨッフム晩年の方法論が反映された演奏として注目される内容を持っています。ヨッフムの練り上げられた解釈は、動的で芸術的。それは孤高ではなく、学ぶところが多くある聴き応え。技術ではなく、音楽は芸術なんだと、今だからこそ新鮮に耳に響くでしょう。
オイゲン・ヨッフム(Eugen Jochum, 1902年11月1日〜1987年3月26日)は、バーベンハウゼン生まれ。アウグスブルク音楽院でピアノとオルガンを学び、1922年よりミュンヘン・アカデミーでハウゼッガーに指揮を学ぶ。1949年にバイエルン放送交響楽団の設立に関わり、音楽監督を1960年まで務め同楽団を世界的レベルにまで育てた。演奏スタイルに派手さはなく地味ではあるが、堅固な構成力と真摯な態度、良い意味でのドイツ正統派の指揮をする。やはり本領はバッハ及びロマン派音楽と思われる。彼は音楽を自己の内心の表白と考える伝統的ドイツ人で、したがってバッハ、ブルックナー、ブラームスに於いては敬虔な詩情を迸っている感動的な名盤を生むが、モーツァルトの本質を探ろうとするほどに湧き溢れて来るがごとき心理的多彩さや、ベートーヴェンの英雄的激情、それにリヒャルト・シュトラウスの豊麗なオーケストラの饒舌を表現するには乏しい結果となっている。ヨッフムがはたして、すでに成長すべき極言まで達してしまった人なのか、それともさらに可能性が期待できるのか、いつまでも巨匠の風貌に至らないのが、好感とともに焦燥を禁じえないが、おそらく同世代のカール・ベーム、エドゥアルト・ファン・ベイヌム、ヘルベルト・フォン・カラヤンたちに比べれば個性と想像力において弱く、名指揮者にとどまるのではないかと思われた。ところが、後年のヨッフムの録音活動の活発さは目を引いた。戦前のSPレコードでは、わずかにテレフンケンのベートーヴェンの「第7」「第9」ほどだったのと比べて、彼が晩年型の指揮者と称されることを簡易に理解できる面だろう。ベルリン放送交響楽団(1932~34年)、ハンブルク・フィルハーモニー管弦楽団(1934~49年)、バイエルン放送交響楽団(1949~60年)、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団(1961~64年)、バンベルク交響楽団(1971~73年)とオーケストラ首席指揮者を務めた変遷を見ると、バイエルン放送響以外は短いのに気づくが、同時に2つのオーケストラを兼務することをしていないことも見て取れる。そうした、一つ一つの歴任を経て来たことは彼の律儀な性格のあらわれかも知れない。
でも彼の真価が本当に発揮されるのは1970年代に入ってからで、幾つかの楽団を渡り歩いたのちの70歳代になってからである。シュターツカペレ・ドレスデンとの「ブルックナー・交響曲全集」やロンドン・フィルハーモニー管弦楽団との「ブラームス・交響曲全集」、そしてロンドン交響楽団との「ベートーヴェン・交響曲全集」をのこしたのもすべてこの時代である。ヨッフムは若い頃からブルックナー作品に熱心に取り組み、やがてブルックナー協会総裁も務めるなど権威としてその名を知られるようになります。交響曲全集も2度制作しているほか個別の録音も数多く存在しますが、晩年に東ドイツまで出向きシュターツカペレ・ドレスデンを指揮してルカ教会でセッション録音したこの全集は、独墺でのさまざまなヴァージョンによる演奏など、数々の経験を膨大に蓄積したヨッフム晩年の方法論が反映された演奏として注目される内容を持っています。その演奏は重厚で堂々たるスケールを持っていますが、決してスタティック一辺倒なものでは無く、十分に動的な要素にも配慮され起伏の大きな仕上がりを示しているのが特徴でもある。ベートーヴェンの交響曲も重要なレパートリーとしており、交響曲全集についてもドイツ・グラモフォン(1952〜61)、PHILIPS(1967〜69)、EMI(1976〜79)と3度にわたって制作しています。長大なキャリアの最初から最後まで、常にレパートリーのメインに据えられた重要な存在だったベートーヴェンだけにロンドン響を指揮した晩年の録音でも、味わい深い演奏を聴かせてくれています。早熟な天才指揮者ではなかったが、長く生き、途切れること無くオーケストラを相手したことで職人指揮者で終わることもなかった。
ブルックナー:交響曲第8番(1890年版 ノーヴァク編)
ヨッフム(オイゲン)
ワーナーミュージック・ジャパン
2016-12-21

1976年11月3〜7日ドレスデン、ルカ教会録音。1979年初発。2枚組。名演、名盤。
DE EMI  C157-03 402/3 オイゲン・ヨッフム ブル…
DE EMI  C157-03 402/3 オイゲン・ヨッフム ブル…
DE EMI  C157-03 402/3 オイゲン・ヨッフム ブル…