DE DGG  2532 020 クラウディオ・アバド マーラー・交響曲1番「巨人」

商品番号 34-18102

通販レコード→独ブルーライン盤[STEREO DIGITAL]

徹底した歌いっぷりか精神性を選ぶか ― クラウディオ・アバドの生き生きとした、マーラーの『巨人』です。マーラーが楽譜に書いた緻密さを余すこと無く表現し尽くそうとするアバドの意向に弱音部の緊張のなか、機動性を武器としたシカゴ交響楽団が聴かせた繊細な美しい演奏。そして最終楽章ではパワフル・個性が全開の盛り上がりです。リビング・ステレオで注目された米オーケストラ、シカゴ響がデジタル時代に人気の息を吹き返したオーケストラ・ビルダーの腕前でもアバドはカラヤン・クラスの指揮者だったと感じさせる。シカゴ響の余裕のある盛り方や弦楽器の発音がとても魅力的です。全てを美しく歌っているアバドの魅力を強烈に放っている代表盤だから、マーラー嫌いの方にもお勧めできるレコードです。1981年2月にシカゴ、オーケストラ・ホールで録音。エンジニアは巨匠ギュンター・ヘルマンス。分かり難いかもしれませんが、1970年代のシャープな音調の中に1960年代のドイツ・グラモフォンの音色を少し加えた感じの音質と言えるでしょう。アナログ録音は円熟の域にあり、デジタル録音の到来を準備するようにマイク・セッティングの工夫がいろいろと伝わってきた頃で、日本でのオーディオ熱も高騰していた。中でもアバドとシカゴ響によるマーラー録音は千変万化する複雑なリズムの緻密なエクセキューション、完璧に統御されたオーケストラ・バランス、鮮やかな色彩感、そして何よりも、しなやかで柔軟性に富んだ身のこなしによって、マーラーの交響曲の最も純音楽的で洗練度の高い演奏の一つとして高く評価され、ジャケットのデザインとともに音楽ファンに強い印象を残しています。心底音楽を、指揮を楽しむ表情に生命の根源の活力として生涯一貫していたことをアバドの録音からは感じられる。アバドがシカゴ響とウィーン・フィルの両方を使ってマーラーの交響曲全曲録音に乗り出したのは1976年、交響曲第2番の発売からでした。最もレコードの枚数が多い《巨人》はシリーズの終わりの方で、ようやく登場。しかし、このプロジェクトに続くようにベルリン・フィルとのライヴ録音もリリースされたので、この《巨人》は宙ぶらりんの印象が残りました。LPレコードより、CDで購入したファンが多いかもしれません。ベルリン・フィルとの方がアバドの解釈は明らかに深まり、確信に満ちている。しかし、シカゴ響との爽快感はレコードで聞きたい。ベルリン・フィルとの録音はとても美しい演奏だが、どこかよそよそしい。ベルリン・フィルとの録音は音楽監督就任間もない1991年の録音だからそう違うはずはないのだが、シカゴ響の方がゆったりとしているのだ。サウンドも充実しているが、そういう音楽を求める向きには小澤の花の章の入っている旧盤を薦める。
クラウディオ・アバド(Claudio Abbado)は1933年6月26日、イタリア・ミラノ生まれの指揮者。ヴェルディ音楽院の校長を務めた父のもとで育ち、1954年からウィーン音楽アカデミーで学ぶ。父のミケランジェロ・アバドはイタリア有数のヴァイオリンの名教育者であり、19歳の時には父と親交のあったトスカニーニの前でJ.S.バッハの協奏曲を弾いている。オペラ監督のダニエル・アバドは息子、指揮者のロベルト・アバドは甥である。1959年に指揮者デビューを果たした後、ヘルベルト・フォン・カラヤンに注目されてザルツブルク音楽祭にデビューする。ベルリン・フィルやウィーン・フィル、シカゴ、ドレスデンなどの桧舞台に早くから客演を重ね、確実にキャリアを積み重ねて、1968年にミラノ・スカラ座の指揮者となり、1972年には音楽監督、1977年には芸術監督に就任する。イタリア・オペラに限らず広大なレパートリーを高い質で提供しつつ、レコーディングにも取り組んだ。1990年、マゼールなど他に様々な有力指揮者らの名前が挙がった中、カラヤンの後任として選出されベルリン・フィルハーモニー管弦楽団芸術監督に就任し、名実共に現代最高の指揮者としての地位を確立した。アバド時代のベルリン・フィルについて、アバドの音楽的功績や指導力については評価はかなり様々であるが、在任年間の後期の成熟期におけるベルリン・フィルとの録音として、ベートーヴェン交響曲全集(2回目・3回目)や、ヴェルディのレクイエム、マーラーの交響曲第7番・第9番、ワーグナー管弦楽曲集、等々がある。現代音楽もいくつか録音されており、世界最高の名器たる実力を余す所なく披露している。楽曲解釈は知的なアプローチをとるが、実際のリハーサルではほとんど言葉を発さず、あくまでタクトと身体表現によって奏者らの意見を募る音楽を作っていくスタイルだという。その点がアルゲリッチの芸風と相性が良いのだろうか、マルタ・アルゲリッチとも多くの録音がある。比較的長めの指揮棒でもって描かれる曲線は力強くかつ繊細であり、自然なアゴーギクとともに、色彩豊かな音楽を表現するのが特徴である。
1981年2月シカゴ、オーケストラ・ホールでのセッション・デジタル、ステレオ録音。
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