34-20470
商品番号 34-20470

通販レコード→独ブルーライン盤
ピュアナチュラルなオーディオ装置で堪能したい、美しい音量の均等化を成した録音。 ― ベートーヴェンの第九からの時をカウントするティンパニの後、ハ音の重低音が物凄い音圧で腹に響きます。本気になったベルリン・フィルの音は、とにかく音波の振幅がとてつもなく大きいのが特徴です。このブラームスは、どこがどうということはなく、磨き抜かれた美音とフォルテシモの強烈な威力で形どられた生々流転のドラマ。ごつごつせず只管、流麗に音楽の内包する摂理にのって流れる、一流の演奏だけが持つ輝きとオーラを放って見事に全体の均整がとれた交響曲第1番を聴かせます。カラヤンはブラームス交響曲の全集録音をグラモフォンで1960年代、70年代、80年代の3回行っていますが、本盤はカラヤンとベルリン・フィルの黄金時代の録音として、1970年代半ばに収録された評価の高い強烈な演奏で、アナログ時代末期のドイツ・グラモフォン・サウンドで全体の響きと個々の楽器の定位感のバランスがよくEMI録音より少ないマルチ・マイクの成果か、フィルハーモニーの長いホールトーンも適度に入り心地よい。そのあきれるばかりのブリリアント・サウンドには、やはり抗いがたい魅力があります。記憶に残るカラヤンのイメージが最も具現化された演奏だ。
とにかく、4つのシンフォニーのどこを取っても自信みなぎる響きと表情に満ちあふれた演奏で、第1番の壮麗な威容は比類ないものですし、第4番でも確信にみちた輝かしいサウンドが一貫しています。この4作品をあくまでもドイツ・ロマン派シンフォニーの傑作として捉えたアプローチと、ベルリン・フィルの重厚華麗なサウンドが相まったその聴き応えには、脱帽するほかありません。倍管に増やした演奏は、この上なくパワフルでグラマラス。力技がやや勝るところはあるが、しなやかさや歌に欠けることもなく、総じて聴き手を圧倒する出来栄えになっている。ブラームスの交響曲に関する発見や見識のある演奏とは無縁のアプローチで、カラヤン&ベルリン・フィルが確立した「スタイル」を存分に発揮した、オーケストラ音楽とはこうあるべきというカラヤンの信念がビシビシ伝わってくるゴージャスきわまりない演奏です。チャイコフスキーの悲愴と、ブラームスの一番は、カラヤンにとって録音の多いレコードですが、磨きがかかって最終録音が一番よい悲愴と対照的で、ブラームスの一番は、その時々でアプローチが違っている。レパートリーとしては特別ですね。フルトヴェングラーから引き継いだ音を昇華させた、60年代の演奏は素晴らしいものです。でもカラヤンの音楽としては70年台が面白いでしょう。
ベルリン・フィルにおけるブラームスの演奏の伝統は、1887年にブラームスの友人だったハンス・フォン・ビューローがベルリン・フィルの芸術監督に就任したときにさかのぼります。ヘルベルト・フォン・カラヤンがしばしば好んで語ったように、ブラームスの音楽の解釈について、ブラームスとビューローの考えは常に一致したわけではありませんでした。ビューローが正確なテンポに価値を置いたのに対し、ブラームスはより緩急のある感情表現を好んだからです。後に芸術監督となるフルトヴェングラーはブラームスの考えに共感し、優れた解釈で名をなしました。豊かでほの暗いオーケストラの響きと、テンポへの自由な扱いといった演奏スタイルは、カラヤンも受け継ぐことになります。交響曲第1番は、カラヤンがもっとも多く指揮したブラームスの交響曲。キャリアの初期における重要なデビューコンサート ― 1934年アーヘン、1938年アムステルダム、1946年ウィーン ― で、この作品を指揮しています。1955年2月には、ベルリン・フィルの初のアメリカ・ツアーにおける最初のワシントン公演でこの交響曲を指揮しました。交響曲第3番は、カラヤンは大抵の場合チクルスの一環としてのみ振りましたが、それとは対照的に交響曲第2番と第4番を彼は深く愛好し、数々の忘れがたい演奏を披露しています。1938年4月8日、カラヤンがベルリン・フィルのデビュー公演に選んだのも第4番でした。大方カラヤンの1番はレガート過剰で切れ味にかけ重々しすぎる気もするが、この演奏はノリがよく金管や打楽器のリズムがアクセントとして良く効いていて「無駄のない合理的な動きの統一的集合体」が一番良く現れている。ヘルベルト・フォン・カラヤン(オーストリア 1908〜1989)は、その魅力的な容貌と優雅な身のこなしでたちまちにして聴衆の人気をとらえ、単にこの点から言ってもその人気におよぶ人はいない。しかも彼の解釈は何人にも、そのよさが容易に理解できるものであった。芸術的に高度のものでありながら、一種の大衆性を備えていたのである。元来レパートリーの広い人で、ドイツ系の指揮者といえば大指揮者といえども、ドイツ音楽にかぎられるが、カラヤンは何をやってもよく、その点驚嘆に値する。
1977年10年ベルリン、フィルハーモニーでのステレオ・セッション録音。
DE DGG 2531 131 カラヤン ブラームス・交響曲1番
DE DGG 2531 131 カラヤン ブラームス・交響曲1番