34-20658
商品番号 34-20658

通販レコード→独ブルー銀文字盤
ストイックで強烈な個性 ― みんなが大好きなグレン・グールド。クラシック音楽のピアニストで、彼の経緯がどういうものか知らない人でも有名なピアニストとわかる演奏家。クラシック音楽の指揮者以上に、ピアニスト、ヴァイオリニストってオーケストラの人だろうなとはわかっても演奏している楽器までは知らないものです。まして演奏会を嫌い、スタジオを好んだ彼の録音は、ある意味強烈な個性として訴えかけてくるものがあるのだと思う。極度の潔癖症でストイックな演奏スタイルの彼が晩年 YAMAHA製 CF#1983300 に魅せられていた事も、何となく理解できますね。誰もが認める歴史的名演、そしてデジタルオーディオ黎明期における傑作レコーディングである、本盤はグレン・グールドの〈ゴールドベルク変奏曲〉です。誰もが心癒されると愛しているヨハン・ゼバスティアン・バッハが作曲した〈ゴルトベルク変奏曲〉のレコード。クラシック界での評価は賛否が分かれていますが、“グレン・グールドが演奏したゴルトベルク変奏曲”とは、汎ゆる音楽ジャンルの中でも歴史に残る人類の遺産と言えるでしょう。鼻歌も含めて一つの作品と納得させられる、録音芸術というアート分野の金字塔です。1955年に、この作品のセンセーショナルなパフォーマンスを収めたアルバムでデビューを飾ったグレン・グールドは26年ぶりに斬新で魅惑的な、このデジタルによるステレオ・スタジオ再録音を残し唐突に世を去りました。彼の演奏姿勢から伺えることですが、健康上の不安もあったグールドはライヴを諦念することで人生をレコードに賭けたと思えます。視点は異なりますが、パーフェクトな楽曲は録音しないとしたグールドと、カラヤンの自分の演奏で未来永劫スタンダードとしようとレコード録音に燃やした情熱には同質な想いを感じます。グールドは、このデジタル録音に何か手応えを感じたのでしょう。あるいは、ライヴを諦念したことを良かったのか振り返ってしまったのかもしれません。
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グレン・グールドはピアニスト、作曲家。1932年カナダ、トロント生まれ。1982年没。母親にピアノの手ほどきを受ける。7歳の時トロント音楽院に入学。13歳でデビュー。北米を中心に活動し、1955年にコロンビア・マスターワークス(現ソニー・クラシカル)と専属契約を結び、1982年に亡くなるまで同レーベルに録音を続けました。1956年に衝撃的な『ゴールドベルク変奏曲』を発表。1957年カラヤンとの共演でヨーロッパ・デビューする。1964年にコンサート活動から引退し、以来録音とTVの世界から出ることはなかった。伝統を読み直し、再構築してゆく斬新な視点は、常に聴き手に問題提起をし続けた。
P&E:グレン・グールド、サミュエル・H・カーター&スタン・トンケル、ジョン・ジョンソン、レイ・ムーア、マーティン・グリーンブラット。1981年4月22日~25日、5月15日、19日、29日、ニューヨーク、コロンビア30丁目スタジオでのセッション録音。
DE CBS D37779 グレン・グールド バッハ・ゴルトベルク変…
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